抜け毛

牛乳石鹸の赤箱または青箱でシャンプーすると抜け毛は減る?

    固形石鹸で髪の毛を洗っている様子
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    質問:石鹸でシャンプーすると抜け毛は減りますか?
    回答

    石鹸で髪を洗うことで抜け毛が減るという医学的・科学的な根拠はありません。

    石鹸の主成分は弱アルカリ性であり、本来弱酸性である髪のキューティクルを開かせてしまい、きしみやダメージの原因となります。

    洗浄力が強すぎて頭皮に必要な皮脂まで落とし、乾燥やフケ、かゆみを引き起こす可能性もあるため、抜け毛に悩む方には推奨できません。

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    当記事のここがポイント
    • 石鹸シャンプーに抜け毛を減らす効果がない理由
    • 抜け毛の本当の原因はAGAや生活習慣にあること
    • 石鹸シャンプーが髪と頭皮に与えるリスク
    • 抜け毛の悩みに対する有効な対策

    目次

    牛乳石鹸でシャンプーすると抜け毛は減る?

    結論から申し上げますと、牛乳石鹸の赤箱や青箱を使ってシャンプーをすることが、直接的に抜け毛を減らすという医学的・科学的な根拠は現在のところありません。

    それどころか、やり方を間違えたり、ご自身の髪質や頭皮の状態に合わなかったりした場合には、かえって髪や頭皮のトラブルを招いてしまう可能性もあります。

    なぜ、牛乳石鹸シャンプーで抜け毛が減るという噂が広まったのか?

    医学的な根拠がないにもかかわらず、なぜ牛乳石鹸と抜け毛を結びつける声がなくならないのでしょうか。

    背景1:製品への絶対的な信頼感と「肌へのやさしさ」のイメージ

    牛乳石鹸は、赤箱が1928年(昭和3年)、青箱が1949年(昭和24年)に発売されて以来、何世代にもわたって愛用されてきた国民的ブランド。多くの人が「子どもの頃から家にあった」「おばあちゃんの家で使っていた」という原体験を持っており、製品に対して深い愛着と信頼感を抱いています。

    この信頼の根底にあるのが、こだわりの「釜だき製法」です。

    手間ひまをかけてじっくりと作られることで、天然のうるおい成分が石鹸の中に残り、肌あたりがやさしくなるとされています。

    この「体や顔にやさしいのだから、頭皮にもやさしいに違いない」というイメージの連鎖が、シャンプーとしての効果を期待させる大きな要因になったと考えられます。

    背景2:「無添加」「自然派」を好む層の支持

    近年、健康や美容への意識の高まりから、成分がシンプルな製品や、自然由来の製品を好む「自然派」や「ミニマリスト」といったライフスタイルが注目されています。

    市販のシャンプーに含まれる特定の洗浄成分や、シリコンなどのコーティング剤を避けたいと考える人々が、代替品として目をつけたのが、身近にあるシンプルな牛乳石鹸でした。

    牛乳石鹸の原材料は「石ケン素地」をベースに、香料や乳脂(牛乳)など、比較的少なく、分かりやすい構成になっています。

    このシンプルさが、「化学物質に頼らず、髪本来の力を引き出せるのではないか」という期待感につながり、シャンプーとして使用するムーブメントを後押しした側面があるでしょう。

    背景3:個人の体験談が拡散されやすいSNSの特性

    X(旧Twitter)やInstagram、YouTubeなどのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)では、個人の体験談が手軽に、そして爆発的に拡散されることがあります。

    「牛乳石鹸で髪を洗ったら、サラサラになった」「ハリやコシが出てきた気がする」といった主観的な感想は、共感を呼びやすく、「自分も試してみよう」という気持ちを喚起します。

    これらの体験談がすべて嘘というわけではありません。

    後述するように、石鹸シャンプーがそれまでのヘアケア習慣に合っていなかった人の髪質を、一時的に改善するように感じさせるケースはあり得ます。

    しかし、個人の感想が、万人に当てはまる客観的な事実であるかのように受け取られてしまい、噂が一人歩きしてしまったのが実情に近いでしょう。

    背景4:圧倒的なコストパフォーマンスの良さ

    高機能なシャンプーが数千円することも珍しくない中で、牛乳石鹸は1個100円前後で購入できる非常に安価な製品。

    このコストパフォーマンスの良さが、「もし効果がなくても大した出費にはならないし、ダメなら体用に使えばいい」という手軽なお試し感覚を後押ししました。

    多くの人が試しやすい価格帯であったことも、体験談の母数を増やし、結果として噂が広まる一因となったことは間違いありません。

    牛乳石鹸の成分とシャンプーによる頭皮への影響を科学的に徹底分析

    牛乳石鹸で髪を洗うことを考える上で、最も重要なのが「成分」と、それが髪や頭皮にどう作用するのかを科学的に理解することです。

    イメージや噂ではなく、事実に基づいた知識が、適切な判断を助けてくれます。

    牛乳石鹸の主成分「石ケン素地」とその性質

    牛乳石鹸の成分表示を見ると、「石ケン素地」と書かれています。

    これは、天然の油脂(牛脂やヤシ油など)とアルカリ(苛性ソーダ)を反応させて作られる、純粋な石鹸成分のことです。

    そして、この石鹸が持つ最も重要な化学的な性質が「弱アルカリ性」であるという点。

    石鹸が優れた洗浄力を発揮するのは、この弱アルカリ性の性質が皮脂や汚れ(これらは酸性の性質を持つことが多い)を中和し、効率的に浮かせて落とすためです。

    身体の垢や汚れを落とすのには非常に効果的ですが、この性質が髪と頭皮に対しては、必ずしも良い方向に働くとは限りません。

    人間の頭皮と髪が「弱酸性」である理由

    一方、私たちの健康な髪の毛や頭皮の表面は、pH(ピーエイチ)値でいうと4.5~5.5程度の「弱酸性」に保たれています。

    これは、皮膚から分泌される皮脂と汗が混ざり合ってできる「皮脂膜」によるものです。

    この弱酸性の状態には、主に二つの大切な役割があります。

    1. キューティクルの保護:髪の表面は、うろこ状の「キューティクル」という組織で覆われています。弱酸性の状態ではキューティクルがキュッと引き締まり、外部の刺激から髪の内部を守り、水分や栄養分が逃げないように蓋をしています。
    2. 雑菌の繁殖抑制:頭皮を弱酸性に保つことで、アルカリ性の環境を好む黄色ブドウ球菌などの雑菌が繁殖しにくい状態を維持し、頭皮トラブルを防いでいます。

    つまり、髪と頭皮にとって「弱酸性」は、健やかな状態を保つためのバリア機能そのものなのです。

    弱アルカリ性の石鹸が弱酸性の頭皮と髪に与える影響

    ここで、弱アルカリ性の牛乳石鹸で、弱酸性の髪を洗うと何が起こるのでしょうか。

    まず、髪の表面で化学的な変化が起こります。

    弱酸性の環境で引き締まっていたキューティクルが、アルカリ性の液体に触れると、松ぼっくりのように「開いて」しまいます。

    キューティクルが開いた髪は、無防備な状態。

    髪の内部の水分やタンパク質が流出しやすくなるだけでなく、髪の毛同士がこすれ合う際の摩擦が大きくなり、これが洗髪時の「きしみ」や「ごわつき」の直接的な原因となります。

    次に、頭皮への影響。

    牛乳石鹸の優れた洗浄力は、頭皮の余分な皮脂や汚れをしっかりと落としてくれます。

    しかし、その洗浄力が強すぎると、頭皮を保護するために必要な皮脂膜まで根こそぎ洗い流してしまう可能性があります。

    バリア機能を失った頭皮は乾燥しやすくなり、フケやかゆみを引き起こすことがあります。

    また、体は失われた皮脂を補おうとして、逆に皮脂を過剰に分泌するようになり、頭皮のべたつきや毛穴の詰まりにつながるケースも考えられます。

    赤箱と青箱の成分比較 シャンプー使用時のわずかな違い

    前述の情報にもある通り、赤箱と青箱には成分に違いがあります。

    赤箱には、ミルク成分(乳脂)に加えて、うるおい成分として「スクワラン」が配合されています。

    一方、青箱はミルク成分のみです。

    洗い上がりは赤箱が「しっとり」、青箱が「さっぱり」とされています。

    これをシャンプーとして使用した場合で考えると、スクワランが配合されている赤箱の方が、青箱に比べていくぶん洗い上がりの乾燥感が和らぐ可能性はあります。

    しかし、これはあくまで程度の差であり、主成分である石ケン素地が「弱アルカリ性」であるという根本的な性質はどちらも同じです。

    したがって、キューティクルを開かせてしまう作用や、皮脂を強力に落とす作用に、本質的な違いはないと考えるのが妥当です。

    実際に牛乳石鹸でシャンプーするメリットとデメリット

    科学的な側面を理解した上で、実際に牛乳石鹸をシャンプーとして使った場合のメリットとデメリットを、より具体的に整理してみましょう。

    メリット:一部の人が感じるかもしれない効果

    牛乳石鹸でのシャンプーを肯定的に評価する声があるのも事実。

    それはどのような点なのでしょうか。

    高い洗浄力による爽快感

    普段からワックスなどの整髪料を多く使う方や、皮脂の分泌が活発な方にとっては、石鹸の強力な洗浄力が、毛穴の詰まりや頭皮のべたつきをリセットしてくれるように感じられることがあります。

    洗い上がりのキュッとした感触や、これまでにないさっぱり感を好意的に受け止める人もいるでしょう。

    髪が「素」の状態に戻る感覚

    多くの市販シャンプーには、指通りを滑らかにするためのシリコンなどのコーティング剤が含まれています。

    これを日常的に使用している人が石鹸シャンプーに切り替えると、髪表面のコーティングが剥がれ落ちます。

    その結果、一時的に髪が軽くなったり、ハリやコシが出たと感じたりすることがあります。

    これは髪が「改善」したというより、本来の「素髪」に戻った状態と言えます。

    成分のシンプルさによる安心感

    前述の通り、特定の化学成分に対してアレルギーがあったり、肌への刺激を懸念したりする方にとって、成分構成がシンプルな牛乳石鹸は、安心して使える選択肢の一つとなり得ます。

    デメリット:覚悟しておくべき多くのリスクと注意点

    一方で、デメリットはメリットを上回るほど多く、深刻な場合もあるため、十分に理解しておく必要があります。

    避けられない髪のきしみとごわつき

    これは、アルカリ性によってキューティクルが開くことによる物理的な現象であり、ほぼすべての人に起こります。

    無理に指やブラシを通そうとすると、開いたキューティクルが剥がれたり、髪が切れたりして、深刻なダメージにつながります。

    「石鹸カス」の発生と頭皮トラブル

    石鹸成分は、水道水に含まれるカルシウムやマグネシウムといったミネラル分と反応して、「金属石鹸(石鹸カス)」という水に溶けない物質に変化します。

    これが髪や頭皮に白く残留すると、洗い流したはずなのに髪がべたついたり、フケのように見えたり、かゆみの原因になったりすることがあります。

    特に、すすぎが不十分だとこの問題は顕著になります。

    頭皮の乾燥、フケ、かゆみの誘発

    洗浄力が強すぎることで頭皮のバリア機能である皮脂膜を過剰に奪ってしまい、乾燥を招きます。

    乾燥した頭皮はターンオーバーが乱れ、フケが発生しやすくなります。

    また、外部からの刺激に敏感になり、かゆみを感じやすくなることもあります。

    ヘアカラーやパーマの持ちが悪くなる

    アルカリ性は、ヘアカラーの色素を分解したり、パーマの結合を緩めたりする作用があります。

    そのため、牛乳石鹸でシャンプーを続けると、せっかくのカラーが早く色落ちしてしまったり、パーマが取れやすくなったりする可能性が非常に高いです。

    長期使用による髪へのダメージ蓄積一時的な使用ならまだしも、キューティクルが開き、内部の栄養が流出しやすい状態が日常的に続くと、髪はどんどん弱っていきます。

    結果として、パサつき、枝毛、切れ毛といった目に見えるダメージが蓄積していくリスクがあります。

    注意事項

    牛乳石鹸シャンプーは、万人に勧められるものではありません。

    特に、以下に当てはまる方は、トラブルのリスクが非常に高いため、試すのは避けるべきです。

    • 頭皮が乾燥しやすい、または敏感肌の方
    • アトピー性皮膚炎など、皮膚に疾患がある方
    • すでに髪のダメージ(枝毛、切れ毛、パサつき)が深刻な方
    • 美しいヘアカラーやパーマを維持したい方
    • そして何より、抜け毛や薄毛が深刻な悩みである方

    抜け毛の本当の原因は何か?牛乳石鹸のシャンプーでは解決できない根深い問題

    ここまで、牛乳石鹸でのシャンプーが抜け毛の直接的な解決策にはならないことを解説してきました。

    では、そもそも私たちの髪はなぜ抜けるのでしょうか。

    その根本原因を理解することが、正しい対策への第一歩です。

    抜け毛の種類と代表的なメカニズム

    抜け毛と一言で言っても、その原因は多岐にわたります。

    AGA(男性型脱毛症)とFAGA(女性男性型脱毛症)

    成人男性の抜け毛・薄毛の最も一般的な原因がAGA。

    これは、男性ホルモンの一種である「テストステロン」が、頭皮に存在する「5αリダクターゼ」という酵素と結びつくことで、より強力な「ジヒドロテストステロン(DHT)」に変換されることで起こります。

    このDHTが、髪の成長を阻害する信号を出し、髪の毛が太く長く成長する前(成長期)に、抜け落ちる段階(休止期)へと移行させてしまうのです。

    遺伝的な要因が大きく関わっており、進行性であるのが特徴。

    FAGAも同様にホルモンバランスの変化が関与していると考えられています。

    その他の脱毛症

    自己免疫疾患が原因とされる「円形脱毛症」、ポニーテールなどで髪が引っ張られ続けることで起こる「牽引性脱毛症」、頭皮の乾燥やフケが原因の「粃糠(ひこう)性脱毛症」、皮脂の過剰分泌が原因の「脂漏(しろう)性脱毛症」など、様々な種類があります。

    これらを見て分かる通り、多くの抜け毛・薄毛は、石鹸やシャンプーといった表面的なケアだけでどうにかなる問題ではなく、体内のホルモンバランスや免疫、頭皮の健康状態といった、より根深い部分に原因があるのです。

    髪の健康を蝕む生活習慣の乱れ

    病的な脱毛症だけでなく、日々の生活習慣も髪の健康に大きく影響します。

    • 栄養バランスの偏り:髪の主成分はケラチンというタンパク質です。肉、魚、大豆製品などのタンパク質はもちろん、その合成を助ける亜鉛や、頭皮の血行を促進するビタミン類の不足は、髪の成長を妨げます。
    • 睡眠不足:髪の成長を促す成長ホルモンは、深い睡眠中に最も多く分泌されます。睡眠時間が不足したり、質が低かったりすると、髪の修復と成長が十分に行われません。
    • 過度なストレス:ストレスは自律神経のバランスを乱し、血管を収縮させて頭皮の血行不良を招きます。髪の毛根に十分な栄養が届かなくなり、抜け毛の原因となります。
    • 喫煙・過度な飲酒:喫煙は血行を悪化させ、過度な飲酒は髪の成長に必要な栄養素の吸収を妨げます。

    日常のヘアケアに潜む落とし穴

    良かれと思って行っているヘアケアが、実は頭皮にダメージを与えているケースもあります。

    • 洗浄力の強すぎるシャンプーの使用
    • 爪を立ててゴシゴシと力強く洗う
    • 熱すぎるお湯での洗髪
    • ドライヤーを使わずに自然乾燥させる(雑菌の繁殖原因)

    このように考えると、牛乳石鹸でのシャンプーは、洗浄力が強すぎる点や、きしみによる物理的ダメージの点で、間違ったヘアケアに分類される可能性が高いと言えるでしょう。

    抜け毛に真剣に悩む人が今すぐやるべきこと

    牛乳石鹸に頼るのではなく、抜け毛という悩みに本気で向き合うのであれば、取るべき行動はもっと現実的で、確実なものです。

    ステップ1:自分の抜け毛の原因を正しく知る

    まずは、なぜ自分の髪が抜けているのか、その原因を自己判断しないことが重要。

    前述の通り、抜け毛の原因は様々であり、対策も異なります。

    「最近ストレスが多いからだろう」などと安易に結論づけず、客観的な事実を知る努力をしましょう。

    特に、抜け毛が急に増えた、特定の部位だけ薄くなってきた、という場合は、AGAなどの進行性の脱毛症の可能性も考えられます。

    ステップ2:今日からできるセルフケアの徹底的な見直し

    専門的な治療を考える前に、まずは基本となる生活習慣を見直すことが大切です。

    • 食事:タンパク質、亜鉛、ビタミン(特にB群、C、E)を意識したバランスの良い食事を心がける。
    • 睡眠:毎日6~8時間の質の良い睡眠を確保する。寝る前のスマートフォンやカフェイン摂取は避ける。
    • ストレス発散:適度な運動、趣味の時間、リラックスできる入浴など、自分なりのストレス解消法を見つける。
    • 正しいシャンプー:洗浄力がマイルドなアミノ酸系シャンプーなどを選び、指の腹でやさしく洗い、しっかりとすすぐ。洗髪後はすぐにドライヤーで乾かす。

    これらの地道な努力が、頭皮環境を整え、髪が育ちやすい土台を作ります。

    ステップ3:セルフケアで改善が見られないなら専門クリニックへ相談

    生活習慣を見直しても、抜け毛の量が減らなかったり、薄毛の進行が止まらなかったりする場合は、セルフケアだけでは対応できない原因が隠れている可能性が高いです。

    特に、AGAやFAGAは進行性の脱毛症であり、放置しておくと症状は悪化の一途をたどります。

    これらのケースでは、もはや「頭皮に良いシャンプー」を探す段階ではなく、医学的根拠に基づいた「治療」が必要な段階です。

    迷いや不安を感じるのであれば、一日でも早く、薄毛治療を専門とするクリニックのカウンセリングを受けることをお勧めします。

    抜け毛対策は牛乳石鹸シャンプーではなく専門クリニックで

    「病院に行くのは大げさでは…」と感じるかもしれませんが、現在の薄毛治療は大きく進歩しており、多くの人が専門クリニックで悩みを解決しています。

    クリニックでは、一体どのようなことが行われるのでしょうか。

    医学的根拠のあるAGA・FAGAの主な治療法

    診断結果に基づき、一人ひとりの症状や進行度に合わせた治療プランが提案されます。

    主な治療法には以下のようなものがあります。

    • 内服薬治療:AGAの主な原因であるDHTの生成を抑制する「フィナステリド」や「デュタステリド」といった内服薬が処方されます。これは、抜け毛の進行を食い止める「守りの治療」の基本です。また、発毛を促進する効果が認められている「ミノキシジル」の内服薬が用いられることもあります。
    • 外用薬治療:頭皮に直接塗布するタイプの「ミノキシジル」外用薬も広く用いられています。頭皮の血行を促進し、毛母細胞を活性化させることで、発毛を促す「攻めの治療」です。
    • 注入治療(メソセラピー):発毛に有効な成分(成長因子やミノキシジルなど)を、注射や特殊な機器を使って頭皮に直接注入する治療法です。内服薬や外用薬と組み合わせることで、より高い効果が期待できるとされています。

    これらの治療は、医師の監督のもとで行われる医療行為です。

    効果だけでなく、起こりうる副作用についても十分に説明を受けた上で、納得して治療を開始することが大切です。

    自毛植毛

    AGAがかなり進行してしまい、投薬治療だけでは満足のいく回復が見込めない場合には、「自毛植毛」という選択肢もあります。

    これは、DHTの影響を受けにくい後頭部や側頭部の自身の毛髪を、毛根ごと薄毛の気になる部分に移植する外科手術。

    移植した髪は、その後も生え変わり続けるという大きなメリットがあります。

    信頼できるクリニック選びのポイント

    いざクリニックに行こうと思っても、どこを選べばいいか迷うかもしれません。

    その際は、以下の点を参考にすると良いでしょう。

    • 無料カウンセリングを実施しているか
    • 治療実績や症例数が豊富か
    • 料金体系が明確で、事前に総額を提示してくれるか
    • 複数の治療選択肢を提案してくれるか
    • 医師やスタッフが親身に相談に乗ってくれるか

    多くのクリニックでは、治療を始める前に無料でカウンセリングを受けることができます。

    まずは気軽に専門家の話を聞きに行き、自分の悩みを相談してみることが、解決への大きな一歩となります。

    まとめ:牛乳石鹸のシャンプーで抜け毛対策は避けよう

    記事のポイントのまとめです。

    牛乳石鹸でシャンプーすると抜け毛が減るというのは、医学的・科学的な根拠はありません。

    牛乳石鹸は弱アルカリ性であり、弱酸性の髪や頭皮にとっては、きしみや乾燥、ダメージの原因となるリスクの方が高いと言えます。

    抜け毛の本当の原因は、AGAやFAGAといった体質的な問題や、食生活・睡眠・ストレスといった生活習慣の乱れにあります。

    表面的なヘアケア製品を変えるだけで、これらの根本原因を解決することはできません。

    もしあなたが抜け毛に本気で悩み、未来の髪を守りたいと願うのであれば、以下の行動が必要です。

    1. 牛乳石鹸シャンプーのような、根拠の不確かな民間療法に頼るのをやめる。
    2. バランスの取れた食事、質の良い睡眠、正しいヘアケアといった、基本的なセルフケアを徹底する。
    3. そして何より、セルフケアで改善が見られない場合は、薄毛治療の専門クリニックに相談する。

    正しい知識を身につけ、専門家の力を借りることで、解決への道は開けます。