【七三分けの薄毛】生活習慣それともAGA？原因別ケアや専門治療

なぜ七三分けで薄毛が目立ちやすいのか？

七三分けで薄毛が目立つと感じるのには、いくつかの理由が考えられます。

まず、分け目の地肌が露出しやすいという点が挙げられます。

七三分けは、髪を左右非対称に分けるため、分け目部分の地肌が直線的に見えやすくなります。

髪の密度が低下してくると、この部分の地肌がよりはっきりと見えてしまうのです。

次に、髪のボリュームダウンが強調されることも一因。

薄毛が進行すると、髪一本一本が細くなったり、全体の毛量が減少したりして、髪全体のボリュームが失われがちです。

七三分けは、髪の流れをはっきりと作るスタイルであるため、ボリュームが少なくなると、ペタッとした印象になり、薄毛がより際立ってしまうことがあります。

そして、長年の習慣による影響の可能性も否定できません。

毎日同じ位置で髪を分けていると、その部分の毛根に常に一定方向への力が加わり続けたり、紫外線などの外部からの刺激を受けやすくなったりすることが考えられます。

これが直接的な薄毛の原因となるかは一概には言えませんが、頭皮環境に影響を与える可能性は考慮すべきでしょう。

七三分けで薄毛が進行する？考えられる原因5つ

七三分けで薄毛が気になる場合、その背景には様々な原因が隠れている可能性があります。

一概に「七三分けだから薄毛になる」とは言えませんが、薄毛を引き起こす要因と、七三分けという髪型が組み合わさることで、より薄毛が目立ちやすくなることは考えられます。

ここでは、考えられる主な原因を詳しく見ていきましょう。

原因1：AGA（男性型脱毛症）

成人男性の薄毛の主な原因として、AGA（Androgenetic Alopecia：男性型脱毛症）が挙げられます。

これは、遺伝や男性ホルモンの影響などが主な原因で起こる進行性の脱毛症です。

AGAのメカニズムには、男性ホルモンの一種であるテストステロンが、5αリダクターゼという酵素の働きによって、より強力な脱毛作用を持つDHT（ジヒドロテストステロン）に変換されることが深く関わっています。

このDHTが毛乳頭細胞にある男性ホルモン受容体と結合すると、髪の成長期が短縮され、髪の毛が太く長く成長する前に抜け落ちてしまいます。

その結果、細く短い毛が増え、全体的に薄毛が進行していくのです。

AGAの進行パターンには個人差がありますが、額の生え際が後退していくタイプや、頭頂部が薄くなるタイプ、あるいはその両方が混合して進行するタイプなどがあります。

七三分けにしている場合、特に生え際や頭頂部の薄毛が進行すると、分け目部分の地肌がより目立ちやすくなることがあります。

重要なのは、AGAは進行性であるという点。

つまり、何も対策をしなければ、薄毛は徐々に進行していく可能性が高いのです。

そのため、AGAが疑われる場合は、早期に専門医に相談し、適切な対策を始めることが大切です。

原因2：牽引性脱毛症

毎日同じ位置で髪をきつく結んだり、同じ分け目を長期間続けたりすることで、特定の毛根に継続的な物理的負担がかかり、毛が抜けやすくなることがあります。

これを牽引性脱毛症（けんいんせいだつもうしょう）と呼びます。

牽引性脱毛症は、髪が引っ張られる力によって毛包がダメージを受け、炎症を起こしたり、血行が悪くなったりすることで、毛の成長が妨げられ、結果として脱毛に至るものです。

ポニーテールをいつもきつく結んでいる女性や、エクステンションをつけている人などに見られることが多いですが、男性であっても、毎日同じ分け目で髪をきっちりと固めるようなスタイリングを長年続けている場合、分け目部分に同様のリスクが生じる可能性があります。

関連記事

薄毛男性の増毛エクステのメリット・デメリット｜根本的解決法とは？

七三分けの場合、常に同じラインで髪を分けていると、その分け目部分の毛根にテンションがかかり続けることになります。

特に、髪を固めるためにスタイリング剤を多用し、髪を引っ張りながらセットするような習慣がある方は注意が必要です。

初期の症状としては、分け目部分の地肌が赤みを帯びたり、かゆみを感じたりすることがあります。

また、分け目部分の髪が細くなったり、切れやすくなったりすることも牽引性脱毛症のサインかもしれません。

もし、このような症状に心当たりがあれば、分け目を変えてみるなどの対策を検討することをおすすめします。

原因3：頭皮環境の悪化

健康な髪は、健康な頭皮から育ちます。

頭皮環境が悪化すると、髪の成長に必要な栄養が十分に行き渡らなくなったり、毛穴が詰まって炎症を起こしたりすることで、薄毛や抜け毛の原因となることがあります。

頭皮環境を悪化させる要因としては、以下のようなものが考えられます。

• 皮脂の過剰分泌と毛穴の詰まり：頭皮の皮脂腺から分泌される皮脂は、本来、頭皮を乾燥や外部の刺激から守る役割を担っています。しかし、何らかの原因で皮脂が過剰に分泌されると、毛穴に詰まりやすくなります。詰まった皮脂は酸化し、炎症を引き起こしたり、雑菌の繁殖を招いたりして、頭皮環境を悪化させます。
• 乾燥によるフケやかゆみ：逆に、頭皮が乾燥しすぎると、バリア機能が低下し、外部からの刺激に弱くなります。乾燥はフケやかゆみの原因となり、掻きむしってしまうことで頭皮を傷つけ、炎症を引き起こすこともあります。
• 血行不良による栄養不足：髪の毛は、毛母細胞が毛細血管から栄養を受け取ることで成長します。しかし、ストレスや生活習慣の乱れ、肩こりなどによって頭皮の血行が悪くなると、毛母細胞へ十分な栄養が届かず、髪の成長が妨げられてしまうことがあります。
• 間違ったヘアケア：洗浄力の強すぎるシャンプーの使用、爪を立ててゴシゴシ洗う、すすぎ残し、ドライヤーの熱風を長時間当てすぎるなど、間違ったヘアケアも頭皮にダメージを与え、環境を悪化させる原因となります。

これらの頭皮トラブルは、七三分けの分け目部分で特に目立ちやすくなることがあります。

分け目部分は地肌が露出しやすいため、乾燥や紫外線の影響も受けやすいと言えるでしょう。

原因4：生活習慣の乱れ

髪の健康は、日々の生活習慣と密接に関わっています。

不規則な生活や偏った食事、睡眠不足、ストレスなどは、体の内側から髪の成長に悪影響を及ぼす可能性があります。

• 食生活の偏り：髪の主成分はケラチンというタンパク質です。そのため、タンパク質の摂取量が不足すると、健康な髪を作ることができません。また、ビタミンやミネラルも髪の成長や頭皮環境の維持に不可欠な栄養素です。例えば、亜鉛は髪の合成を助け、ビタミンB群は頭皮の新陳代謝を促す働きがあります。これらの栄養素が不足するような偏った食生活は、薄毛のリスクを高めます。
• 睡眠不足の影響：髪の成長には、成長ホルモンが深く関わっています。成長ホルモンは、特に睡眠中に多く分泌されるため、睡眠時間が不足したり、睡眠の質が低下したりすると、成長ホルモンの分泌量が減少し、髪の成長が妨げられる可能性があります。
• ストレスの影響：過度なストレスは、自律神経のバランスを乱し、血管を収縮させて血行を悪化させます。頭皮の血行が悪くなると、髪に必要な栄養が届きにくくなり、抜け毛や薄毛の原因となることがあります。また、ストレスはホルモンバランスの乱れを引き起こすこともあり、間接的に髪に影響を与えることも考えられます。
• 喫煙・過度な飲酒のリスク：喫煙は、血管を収縮させ、血行を悪化させるだけでなく、体内のビタミンCを大量に消費します。ビタミンCはコラーゲンの生成に関わり、頭皮の健康維持に重要な役割を果たしているため、喫煙は髪にとって百害あって一利なしと言えるでしょう。また、過度な飲酒は、肝臓に負担をかけ、髪に必要な栄養素の代謝を妨げたり、睡眠の質を低下させたりする可能性があります。

これらの生活習慣の乱れは、AGAの進行を早めたり、頭皮環境を悪化させたりするなど、様々な形で薄毛に影響を与えると考えられます。

原因5：その他の要因

上記以外にも、薄毛の原因となる可能性のある要因がいくつか存在します。

関連記事

薄毛で外に出たくない…AGA治療し引きこもりから脱出しよう

• 遺伝的要因：AGA（男性型脱毛症）の発症には、遺伝的な要素が大きく関わっていることが分かっています。特に母方の家系に薄毛の人がいる場合、AGAを発症しやすい傾向があると言われています。ただし、遺伝的素因があるからといって必ずしも薄毛になるわけではなく、生活習慣や環境要因も影響します。
• 加齢による自然な変化：年齢を重ねるとともに、誰でも髪の毛は細くなったり、全体のボリュームが減ったりする傾向があります。これは、毛母細胞の働きが徐々に低下したり、ヘアサイクル（毛周期）が変化したりするためです。このような加齢による自然な変化も、薄毛と感じる一因となることがあります。
• 疾患や薬の副作用（まれなケース）：まれではありますが、甲状腺機能の異常や自己免疫疾患など、特定の病気が原因で脱毛が起こることがあります。また、一部の薬剤の副作用として脱毛が見られることもあります。急に抜け毛が増えた、特定の部位だけが円形に抜けるなど、AGAとは異なる症状が見られる場合は、医療機関を受診して原因を特定することが重要です。

このように、七三分けで薄毛が目立つ背景には、様々な原因が考えられます。

ご自身の状況と照らし合わせながら、どの要因が当てはまるのかを冷静に見極めることが、適切な対策への第一歩となります。

七三分けの薄毛を目立たなくする！自分でできる対策5つ

七三分けで薄毛が気になり始めたとしても、諦めるのはまだ早いです。

日常生活の中で取り組める対策によって、薄毛の進行を緩やかにしたり、頭皮環境を改善したりすることが期待できます。

ここでは、自分でできる具体的な対策方法を詳しくご紹介します。

対策1：分け目を定期的に変える

前述の通り、いつも同じ位置で分け目を作っていると、その部分の毛根に負担がかかり続け、牽引性脱毛症のリスクを高める可能性があります。

また、同じ部分の地肌が常に露出することで、紫外線などの外部刺激を受けやすくなることも考えられます。

このため、最も手軽に始められる対策の一つが、分け目を定期的に変えることです。

例えば、これまで七三分けだったのを六四分けや八二分けにしてみたり、たまにはセンター分けに挑戦してみたり、あるいは分け目を作らないオールバックスタイルにするなど、バリエーションを持たせましょう。

分け目を変える頻度に厳密なルールはありませんが、数週間から1ヶ月程度を目安に、意識して変化をつけてみるのがおすすめです。

最初はセットに手間取るかもしれませんが、慣れてくれば新しいスタイルを発見する楽しさも生まれるかもしれません。

分け目を変える際のスタイリングのコツとしては、髪が濡れている状態で新しい分け目を作り、ドライヤーで乾かしながらクセをつけることです。

根元からしっかりと乾かすことで、分け目が固定されやすくなります。

また、軽いセット力のあるスタイリング剤を少量使うのも効果的です。

対策2：食生活の見直しで髪に必要な栄養を摂取

髪の毛は、私たちが日々摂取する食事から作られています。

バランスの取れた食事を心がけ、髪の成長に必要な栄養素を積極的に摂取することが、内側からの薄毛対策として非常に重要です。

髪の主成分「タンパク質」を多く含む食品

髪の約90%はケラチンというタンパク質で構成されています。

良質なタンパク質が不足すると、健康な髪は作られません。

肉類（鶏むね肉、ささみなど）、魚介類（アジ、サバ、鮭など）、卵、大豆製品（豆腐、納豆など）、乳製品（牛乳、ヨーグルトなど）をバランス良く摂取しましょう。

頭皮環境を整える「ビタミン類」を多く含む食品

• ビタミンA：頭皮の新陳代謝を促し、乾燥を防ぐ働きがあります。レバー、うなぎ、緑黄色野菜（人参、ほうれん草など）に多く含まれます。
• ビタミンB群（特にB2、B6、ビオチン）：皮脂の分泌をコントロールしたり、タンパク質の代謝を助けたりする働きがあります。レバー、魚介類、卵、乳製品、豆類、緑黄色野菜などに含まれます。
• ビタミンC：コラーゲンの生成を助け、頭皮の健康を保ちます。また、抗酸化作用により、頭皮の老化を防ぐ効果も期待できます。果物（柑橘類、イチゴ、キウイなど）、野菜（ピーマン、ブロッコリーなど）に豊富です。
• ビタミンE：血行を促進し、毛母細胞に栄養を届けやすくします。また、強力な抗酸化作用も持っています。ナッツ類（アーモンドなど）、植物油、アボカドなどに含まれます。

髪の成長を助ける「ミネラル（亜鉛など）」を多く含む食品

亜鉛は、ケラチンの合成に不可欠なミネラル。

不足すると、髪の成長が妨げられる可能性があります。

牡蠣、レバー、牛肉、ナッツ類、種実類などに多く含まれます。

鉄分も、髪に酸素を運ぶヘモグロビンの材料となるため重要です。

バランスの取れた食事の重要性

特定の栄養素だけを過剰に摂取しても、他の栄養素が不足していては効果は半減してしまいます。

主食、主菜、副菜を揃え、様々な食品からバランス良く栄養を摂ることが大切です。

避けるべき食事

脂質の多い食事やインスタント食品、スナック菓子などの過剰な摂取は、皮脂の過剰分泌を招き、頭皮環境を悪化させる可能性があります。

また、糖質の摂りすぎも、体内でタンパク質と結びついて糖化を引き起こし、細胞の老化を早める可能性が指摘されています。

外食が多い方は、定食を選ぶなど、栄養バランスを意識したメニュー選びを心がけましょう。

対策3：質の高い睡眠を確保する

睡眠は、体の修復と成長に欠かせない時間。

特に、髪の成長を促す成長ホルモンは、睡眠中に最も多く分泌されると言われています。

質の高い睡眠を確保することは、健やかな髪を育む上で非常に重要です。

髪の成長と成長ホルモンの関係は密接。

成長ホルモンは、毛母細胞の分裂を活性化させ、髪の成長を促進する働きがあります。

この成長ホルモンが最も多く分泌されるのは、入眠後約3時間の深いノンレム睡眠中であると言われています。

睡眠の質を高めるためのポイントとしては、以下のようなものが挙げられます。

• 規則正しい生活リズム：毎日同じ時間に寝起きすることで、体内時計が整い、自然な眠りにつきやすくなります。
• 寝る前の準備：寝る1〜2時間前に入浴を済ませ、体温が下がるタイミングで布団に入ると寝つきが良くなります。また、寝る前のカフェイン摂取や激しい運動は避けましょう。スマートフォンやパソコンのブルーライトも、脳を覚醒させてしまうため、就寝前は使用を控えるのが理想です。
• 快適な寝室環境：寝室の温度や湿度、明るさ、音などを快適に保つことも重要です。自分に合った寝具（枕やマットレスなど）を選ぶことも、睡眠の質を高めるのに役立ちます。
• 適度な運動：日中に適度な運動をすることは、心地よい疲労感をもたらし、夜の寝つきを良くする効果が期待できます。ただし、寝る直前の激しい運動は逆効果になることがあるので注意が必要です。

十分な睡眠時間を確保することはもちろんですが、それ以上に「睡眠の質」を高めることを意識しましょう。

対策4：ストレスを上手にコントロールする

現代社会において、ストレスを完全に避けることは難しいかもしれません。

しかし、過度なストレスは自律神経のバランスを崩し、血行不良やホルモンバランスの乱れを引き起こし、結果として髪の健康に悪影響を与える可能性があります。

ストレスが髪に与える影響としては、まず血管の収縮による血行不良が挙げられます。

頭皮への血流が悪くなると、毛母細胞に必要な酸素や栄養素が十分に供給されなくなり、髪の成長が妨げられたり、抜け毛が増えたりすることがあります。

また、ストレスは男性ホルモンの分泌に影響を与え、AGAを悪化させる可能性も指摘されています。

さらに、ストレスによって円形脱毛症を発症することもあります。

大切なのは、ストレスを溜め込みすぎず、自分に合った方法で上手に発散することです。

• 趣味に没頭する：好きな音楽を聴く、映画を観る、読書をする、絵を描くなど、自分が心から楽しめることを見つけて時間を使いましょう。
• 適度な運動：ウォーキングやジョギング、ヨガ、ストレッチなど、体を動かすことは気分転換になり、ストレス解消に効果的です。
• リラックスできる時間を作る：深呼吸をする、瞑想する、アロマテラピーを取り入れる、ゆっくりお風呂に入るなど、心身をリラックスさせる時間を持つことも大切です。
• 十分な休息と睡眠：疲れているときは無理をせず、しっかりと休息を取りましょう。質の高い睡眠もストレス軽減に繋がります。
• 誰かに相談する：悩みや不安を一人で抱え込まず、信頼できる友人や家族、専門家などに相談することも有効な手段です。

自分なりのストレス解消法を見つけ、日常生活にうまく取り入れていくことが、髪の健康を守るためにも重要です。

対策5：禁煙・節度ある飲酒

喫煙や過度な飲酒は、全身の健康に悪影響を及ぼすだけでなく、髪の健康にもマイナスの影響を与えることが知られています。

喫煙が頭皮や髪に与える悪影響は深刻。

タバコに含まれるニコチンは、血管を収縮させる作用があり、頭皮の血行を悪化させます。

これにより、毛根への酸素や栄養の供給が滞り、髪の成長が妨げられます。

また、喫煙は体内のビタミンCを大量に破壊します。

ビタミンCは、頭皮のコラーゲン生成や抗酸化作用に重要な役割を果たしているため、その欠乏は頭皮環境の悪化につながります。

さらに、喫煙はAGAの原因となるDHT（ジヒドロテストステロン）の濃度を高める可能性も指摘されています。

一方、過度な飲酒も髪にとっては好ましくありません。

アルコールを分解する過程で、髪の成長に必要なアミノ酸やビタミンが消費されてしまいます。

また、多量の飲酒は肝臓に負担をかけ、タンパク質の合成能力を低下させる可能性があります。

髪の主成分はタンパク質であるため、これは髪の成長にとってマイナス。

さらに、過度な飲酒は睡眠の質を低下させ、成長ホルモンの分泌を妨げることもあります。

もちろん、適量の飲酒であればリラックス効果などもあるかもしれませんが、薄毛が気になる場合は、できる限り禁煙し、飲酒も適量を心がけることが望ましいでしょう。

節度ある飲酒とは、一般的に1日のアルコール摂取量が20g程度（ビール中瓶1本、日本酒1合、ワイングラス2杯弱程度）とされています。

これらのセルフケアは、すぐに劇的な効果が現れるものではないかもしれませんが、継続することで頭皮環境を整え、髪の健康をサポートすることが期待できます。

まずはできることから少しずつ取り組んでみましょう。

七三分けを活かす！薄毛が目立ちにくい髪型とスタイリング術

薄毛が気になり始めると、どのような髪型にすれば良いのか悩む方も多いでしょう。

しかし、工夫次第で七三分けを活かしつつ、薄毛を目立たなくすることは可能。

ここでは、薄毛をカバーしやすい七三分けのポイントや、スタイリング剤の選び方、ドライヤーのかけ方など、具体的なテクニックをご紹介します。

薄毛をカバーしやすい七三分けのポイント

薄毛を上手にカバーしながら七三分けを楽しむためには、カットの仕方が非常に重要になります。

美容師さんに相談する際には、以下のポイントを伝えてみると良いでしょう。

トップにボリュームを持たせるカット

薄毛が気になる部分、特に頭頂部周辺の髪にレイヤーを入れるなどして、自然なボリュームが出るようにカットしてもらうのが効果的。

髪の長さをある程度残し、動きを出しやすくすることで、地肌の透け感を軽減できます。

サイドを短くしてメリハリをつける

サイドや襟足の髪を短めにカットし、トップとの長さに差をつけることで、視覚的にトップのボリューム感が強調されます。

いわゆるツーブロックスタイルなども、サイドがすっきりするため、トップの薄さをカバーしやすい髪型の一つです。

ただし、刈り上げ部分とトップの髪の長さのバランスが重要なので、美容師さんとよく相談しましょう。

分け目をぼかすスタイリング

七三分けのラインをくっきりと一直線につけるのではなく、分け目をジグザグに取ったり、少し曖昧にしたりすることで、地肌の露出を抑えることができます。

また、分け目周辺の髪を少し立ち上げるようにスタイリングするのも効果的です。

これらのポイントを踏まえ、ご自身の髪質や薄毛の進行度合いに合わせて、最適なカットを美容師さんと一緒に見つけていくことが大切です。

スタイリング剤の選び方と使い方

スタイリング剤は、髪にボリュームを出したり、毛流れを整えたりするのに役立ちますが、選び方や使い方を間違えると、かえって薄毛を強調してしまったり、頭皮に負担をかけたりすることがあります。

ボリュームアップ系ワックス、スプレーなど

薄毛カバーには、髪を根元から立ち上げ、ふんわりとしたボリュームを出しやすいスタイリング剤が適しています。

軽い質感のマット系ワックスや、ハードスプレーなどがおすすめです。

ジェルやグリースのようなウェット系のスタイリング剤は、髪が束になりやすく、地肌が透けて見えやすくなることがあるため、少量にとどめるか、避けた方が無難な場合もあります。

髪や頭皮に優しい成分のスタイリング剤を選ぶ

毎日使うものなので、できるだけ髪や頭皮への刺激が少ないものを選びたいところです。

アルコールフリーのものや、天然由来成分を配合したものなどを検討してみましょう。

また、香りが強すぎないものを選ぶのも、周囲への配慮として大切です。

つけすぎに注意し、シャンプーでしっかり落とす

スタイリング剤をつけすぎると、髪が重くなり、かえってボリュームダウンしてしまうことがあります。

また、毛穴を詰まらせる原因にもなりかねません。

適量を守り、その日の終わりにはシャンプーで丁寧に洗い流すことが重要。

特に、セット力の強いスタイリング剤を使用した場合は、二度洗いするなどして、しっかりと落としきるようにしましょう。

スタイリング剤は、あくまで補助的な役割。

つけすぎに頼るのではなく、カットやドライヤーのかけ方でベースの形をしっかり作ることが大切です。

ドライヤーのかけ方でボリュームアップ

ドライヤーのかけ方一つで、髪の仕上がりは大きく変わります。

特に薄毛が気になる場合は、根元を立ち上げ、ふんわりとしたボリュームを出すような乾かし方を意識しましょう。

• 根元から乾かす：髪を乾かすときは、まず頭皮と髪の根元から乾かし始めるのがポイントです。毛先から乾かしてしまうと、根元が乾きにくく、立ち上がりがつきにくくなります。
• 下から風を当てる：髪の根元に指を入れ、持ち上げるようにしながら、下からドライヤーの風を当てると、根元が立ち上がりやすくなります。特にボリュームを出したいトップの部分は、髪の流れに逆らうように風を当てると効果的です。
• 分け目とは逆方向に乾かす：七三分けにする場合、まず分け目とは逆方向に髪を流しながら乾かし、ある程度乾いてから本来の分け目で分けると、分け目部分の髪が自然に立ち上がり、ボリュームが出やすくなります。
• 冷風で仕上げる：髪がある程度乾いたら、最後に冷風を当てて仕上げましょう。冷風には、温風で作った髪型をキープし、キューティクルを引き締める効果があります。これにより、スタイルの持ちが良くなり、髪にツヤも出やすくなります。

ドライヤーの熱は、長時間同じ場所に当て続けると髪や頭皮にダメージを与える可能性があるため、ドライヤーを常に動かしながら、全体に均一に風が行き渡るように心がけましょう。

関連記事

【薄毛の風対策】男女別の髪型キープ術とAGA・FAGA治療で根本対策

七三分け薄毛の改善が見られない場合はAGA治療を

セルフケアを続けても、なかなか薄毛の進行が止まらなかったり、改善が見られなかったりする場合は、専門機関への相談を検討することも重要。

特にAGA（男性型脱毛症）のように、進行性の脱毛症の場合は、早期に適切な治療を開始することが、その後の状態を大きく左右することがあります。

AGAクリニックでの専門的な診断と治療

AGA（男性型脱毛症）の治療を専門に行うクリニックでは、医師による正確な診断に基づいた治療を受けることができます。

AGA診断の流れ

1. 問診：まず、現在の髪の状態、抜け毛の始まった時期、生活習慣、家族歴（家族に薄毛の人がいるかなど）について詳しく聞かれます。
2. 視診：医師が頭皮や髪の状態を直接見て、薄毛の範囲や進行度合いを確認します。
3. マイクロスコープ検査：頭皮を拡大して見るマイクロスコープを使って、毛穴の状態、髪の太さ、密度などを詳細に観察します。これにより、AGAに特徴的な軟毛化（髪が細く短くなる現象）の有無などを確認できます。
4. 血液検査（必要に応じて）：ホルモン値や他の疾患の可能性を調べるために、血液検査が行われることもあります。

AGA治療薬の種類と効果・副作用

AGAの治療には、主に内服薬と外用薬が用いられます。

• フィナステリド（内服薬）：5αリダクターゼ（II型）の働きを阻害し、DHT（ジヒドロテストステロン）の生成を抑制することで、抜け毛を減らし、AGAの進行を遅らせる効果が期待できます。副作用として、まれに性機能障害（勃起不全、性欲減退など）や肝機能障害などが報告されています。
• デュタステリド（内服薬）：5αリダクターゼ（I型およびII型）の両方の働きを阻害するため、フィナステリドよりもDHT抑制効果が高いとされています。効果が期待できる一方で、副作用のリスクもフィナステリドと同様に考慮する必要があります。
• ミノキシジル（外用薬・内服薬）：外用薬は、頭皮の血行を促進し、毛母細胞を活性化させることで発毛を促す効果が期待できます。日本では外用薬のみが承認されていますが、クリニックによっては医師の判断で内服薬が処方されることもあります。外用薬の副作用としては、頭皮のかゆみ、かぶれ、初期脱毛（使用開始初期に一時的に抜け毛が増える現象）などがあります。内服薬の場合は、動悸、むくみ、多毛症などの副作用が報告されています。 これらの治療薬は、医師の診断と処方が必要です。効果や副作用には個人差があるため、医師とよく相談の上、治療方針を決定することが重要です。

治療にかかる費用や期間の目安

AGA治療は、多くの場合、健康保険が適用されない自由診療となります。

そのため、治療費は全額自己負担となり、クリニックや治療内容によって異なります。

内服薬の費用は、月々数千円から数万円程度が一般的。

治療効果を実感するまでには、一般的に3ヶ月から6ヶ月程度の継続が必要とされ、効果を維持するためには治療を続ける必要があります。

クリニック選びのポイント

AGAクリニックを選ぶ際には、治療実績が豊富であること、費用体系が明確であること、カウンセリングが丁寧で、治療のメリットだけでなくデメリットやリスクについてもきちんと説明してくれることなどを確認しましょう。

また、通いやすさも継続するためには重要なポイント。

複数のクリニックでカウンセリングを受けて比較検討するのも良いでしょう。

皮膚科での相談

薄毛の原因はAGAだけとは限りません。

円形脱毛症や脂漏性皮膚炎に伴う脱毛、あるいは他の内科的疾患が原因で脱毛が起こっている可能性も考えられます。

一般的な皮膚科でも、薄毛の相談は可能。

皮膚科では、まず脱毛の原因を特定するための診察や検査が行われます。

もし、AGA以外の脱毛症であると診断された場合は、それぞれの疾患に応じた治療（ステロイド外用薬、抗ヒスタミン薬など）が行われます。

これらの治療には、健康保険が適用される場合があります。

ただし、皮膚科によってはAGA治療を専門的に行っていない場合や、処方できる薬剤が限られている場合もあります。

AGA治療を積極的に考えているのであれば、最初からAGA専門クリニックを受診する方がスムーズな場合もありますが、まずは原因を特定するという意味で、かかりつけの皮膚科に相談してみるのも一つの選択肢です。

早期相談の重要性：手遅れになる前に

薄毛、特にAGAは進行性であることが多いため、対策を始めるのが遅れるほど、改善が難しくなる傾向があります。

毛根が完全に活動を停止してしまうと、薬剤による治療効果も得られにくくなってしまいます。

「まだ大丈夫だろう」「そのうち治るかもしれない」と自己判断で放置してしまうと、気づいたときにはかなり薄毛が進行してしまっているというケースも少なくありません。

少しでも気になり始めたら、できるだけ早い段階で専門機関に相談し、適切なアドバイスや治療を受けることが、将来の髪を守るために非常に重要です。

専門医に相談することで、自分の薄毛の原因が何であるか、どのような対策が有効であるかといった正しい情報を得ることができます。

そして、医師の指導のもとで治療を進めることで、より効果的かつ安全に薄毛対策に取り組むことができるでしょう。

まとめ：七三分けの薄毛対策は原因に合わせたアプローチが重要

記事のポイントのまとめです。

七三分けで薄毛が目立つと感じるのは、AGA（男性型脱毛症）の進行、長年の同じ分け目による牽引性脱毛症の可能性、頭皮環境の悪化、生活習慣の乱れなど、様々な原因が考えられます。

これらの原因に対して、自分でできる対策としては、

• 分け目を定期的に変える
• 正しいヘアケア（シャンプー選び、洗い方、頭皮マッサージ）
• バランスの取れた食事
• 質の高い睡眠
• ストレスコントロール
• 禁煙・節度ある飲酒

などが挙げられます。

また、薄毛が目立ちにくい髪型やスタイリングの工夫も、日々の悩みを軽減する助けとなります。

しかし、セルフケアだけでは改善が難しい場合や、AGAのように進行性の脱毛症が疑われる場合は、AGA専門クリニックや皮膚科などの専門機関に相談し、医師の診断のもとで適切な治療（内服薬、外用薬など）を受けることが重要。

早期の対策が、将来の髪の状態を大きく左右することを忘れないでください。

薄毛の悩みは、時に自信を失わせ、気持ちを沈ませてしまうことがあります。

しかし、大切なのは、正しい情報を得て、諦めずに適切な対策を継続することです。

• 正しい情報を得ることの重要性：インターネット上には様々な情報が溢れていますが、中には科学的根拠の乏しいものや、誤った情報も少なくありません。信頼できる情報源（医師や専門機関など）から正しい知識を得ることが、効果的な対策への第一歩です。
• 諦めずに継続することの大切さ：薄毛対策は、一朝一夕で効果が出るものではありません。特にセルフケアやAGA治療は、効果を実感するまでに数ヶ月単位の時間がかかることが一般的です。焦らず、根気強く続けることが何よりも重要です。
• 一人で悩まず相談できる環境を見つける：薄毛の悩みはデリケートなため、一人で抱え込みがちです。しかし、信頼できる家族や友人、あるいは専門家（医師、美容師など）に相談することで、精神的な負担が軽減されたり、有益なアドバイスが得られたりすることがあります。

七三分けは、工夫次第で薄毛を目立たせず、おしゃれを楽しむことができる髪型。

この記事でご紹介した情報が、あなたの悩みを解決し、より自信を持って毎日を過ごすための一助となれば幸いです。

薄毛対策は、原因に合わせた適切なアプローチと、前向きな気持ちで取り組む姿勢が大切です。