抜け毛

パーマで抜け毛がひどい5つの原因とは?危険性と元に戻るのか徹底解説

    パーマしている様子
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    質問:パーマで抜け毛がひどくなった場合、どう対策すれば元の状態に戻りますか?
    回答

    パーマによる抜け毛は、主に薬剤の刺激で頭皮環境が悪化していることが原因です。

    洗浄力がマイルドなアミノ酸系シャンプーで優しく洗い、ドライヤーでしっかり乾かすといった頭皮への負担を減らすケアを徹底してください。

    多くは一時的な症状であり、頭皮のターンオーバーと共に1~3ヶ月ほどで落ち着き、適切なケアを続ければ元の状態に戻る可能性は高いです。

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    当記事のここがポイント
    • パーマで抜け毛がひどくなる複数の原因
    • 今日から実践できる具体的なセルフケア方法
    • 抜け毛が落ち着くまでの期間の目安
    • セルフケアで改善しない時に専門家へ相談する基準

    目次

    パーマをかけたら抜け毛がひどくなる理由

    なぜパーマで抜け毛が増えるのか?考えられる5つの原因

    パーマをかけた後に抜け毛が増えるのには、いくつかの理由が複雑に絡み合っています。

    なぜ、おしゃれを楽しむための一つの手段が、抜け毛という悩みに繋がってしまうのでしょうか。

    ここでは、その主な原因を5つの側面から詳しく解説していきます。

    原因1:パーマ液の化学成分による頭皮への刺激

    パーマの施術に不可欠なパーマ液には、髪の形状を変化させるための化学成分が含まれています。

    これらの成分が、頭皮にダメージを与えてしまうことが、抜け毛の最も大きな原因の一つとして考えられます。

    主に、1剤に含まれる「アルカリ剤」や「還元剤」、2剤に含まれる「酸化剤」などが挙げられます。

    • アルカリ剤:髪のキューティクルを開き、薬剤を浸透しやすくする役割がありますが、同時に頭皮の皮脂を過剰に奪い、バリア機能を低下させる可能性があります。
    • 還元剤(チオグリコール酸など):髪の内部のタンパク質の結合(シスチン結合)を切断し、髪を柔らかくする成分です。この成分が頭皮に付着すると、刺激となり炎症を引き起こすことがあります。
    • 酸化剤(臭素酸ナトリウムなど):切断されたタンパク質の結合を再結合させ、パーマの形状を固定する役割を持ちます。この酸化プロセスも、頭皮にとっては負担となり得ます。

    これらの化学物質が頭皮に直接触れることで、頭皮がアルカリ性に傾き、乾燥やかゆみ、赤みといった炎症反応(接触皮膚炎)を起こすことがあります。

    炎症を起こした頭皮は、健康な髪を育むための土台としての機能が低下し、毛根が弱ってしまい、結果として髪の毛が抜けやすくなるのです。

    原因2:施術中の物理的な負担

    パーマの施術工程において、頭皮や髪の毛には化学的なダメージだけでなく、物理的な負担もかかっています。

    これも見過ごせない抜け毛の原因となります。

    代表的なのが、髪をロッドに巻きつける際の「牽引(けんいん)」です。

    髪の毛を強く引っ張りながらロッドを巻くことで、毛根に継続的な力が加わります。

    この状態が長時間続くと、毛根が弱り、髪が抜けやすくなる「牽引性脱毛症」に似た状態を引き起こすことがあります。

    特に、髪の生え際や分け目など、もともと負担がかかりやすい部分は影響を受けやすいと言えるでしょう。

    また、薬剤を塗布する際のコーミング(櫛でとかすこと)や、施術後のシャンプーなどでも、濡れてデリケートになっている髪や頭皮に摩擦が生じます。

    これらの物理的な刺激が積み重なることで、毛根へのダメージが蓄積し、抜け毛に繋がることがあるのです。

    原因3:頭皮環境の悪化

    前述の通り、パーマ液は頭皮に刺激を与えますが、それだけではありません。

    施術後に薬剤のすすぎが不十分だった場合、パーマ液の成分が毛穴に残留してしまうことがあります。

    毛穴に詰まった皮脂や汚れと、残留した薬剤が混ざり合うと、酸化して過酸化脂質という有害な物質に変化することがあります。

    この過酸化脂質は、毛穴の周辺に炎症を引き起こし、毛根の活動を妨げる原因となります。

    さらに、パーマ液によって頭皮のバリア機能が低下している状態では、常在菌のバランスが崩れやすくなります。

    これにより、フケやかゆみの原因となる菌が異常繁殖し、脂漏性皮膚炎などを引き起こす可能性も否定できません。

    このように、パーマがきっかけとなって頭皮全体の環境が悪化し、健康な髪が育ちにくい状態になってしまうことも、抜け毛が増える一因なのです。

    原因4:髪の毛自体のダメージによる切れ毛

    「抜け毛が増えた」と感じていても、実はその一部は、毛根から抜けた「抜け毛」ではなく、髪の毛の途中から切れてしまった「切れ毛」である可能性も考慮する必要があります。

    パーマは、髪の内部にあるタンパク質の結合(シスチン結合)を一度切断し、ロッドの形に合わせて再結合させることでカールを形成する技術。

    このプロセスは、髪の毛にとって非常に大きな負担となります。

    髪のしなやかさや強さを保つための内部構造が、人為的に破壊され、再構築されるわけです。

    このダメージにより、髪の表面を覆うキューティクルが剥がれたり、内部の栄養分や水分が流出しやすくなったりします。

    その結果、髪は乾燥して脆くなり、少しの力でも切れやすい状態になってしまうのです。

    シャンプーやブラッシングの際に、短い毛がたくさん抜けるように感じる場合は、切れ毛の可能性が高いでしょう。

    抜け落ちた毛の根元に、白い塊(毛根)が付いていなければ、それは切れ毛。

    この切れ毛が抜け毛と混在することで、「抜け毛がひどい」という実感に繋がっているケースは少なくありません。

    原因5:アレルギー反応の可能性

    非常に稀なケースではありますが、パーマ液に含まれる特定の化学成分に対して、アレルギー反応を起こしている可能性も考えられます。

    これは「アレルギー性接触皮膚炎」と呼ばれ、特定の物質に体が過剰に反応してしまう状態です。

    主な原因物質としては、パラフェニレンジアミン(PPD)などが知られていますが、これは主にヘアカラー剤に含まれる成分。

    しかし、パーマ液に含まれる他の化学物質がアレルゲンとなる可能性もゼロではありません。

    アレルギー反応の場合、パーマをかけてから数時間後〜48時間後くらいに、強いかゆみ、はっきりとした赤み、腫れ、じゅくじゅくとした湿疹などの症状が頭皮に現れます。

    このような症状と共に抜け毛が急激に増えた場合は、単なる刺激による炎症ではなく、アレルギーを疑う必要があります。

    一度アレルギーを発症すると、その後も同じ成分に触れるたびに症状を繰り返すため、注意が必要です。

    パーマによる抜け毛は一時的なもの?元の状態に戻る可能性と危険性

    抜け毛が続くと、このまま髪が元に戻らないのではないかと不安になりますが、多くの場合、パーマによる抜け毛は一時的なものです。

    ここでは、抜け毛が落ち着くまでの期間の目安や、注意すべきサインについて解説します。

    基本的には一時的な症状であることが多い

    結論から言うと、パーマが直接的な原因で起こる抜け毛の多くは、時間の経過とともに改善される可能性が高いです。

    なぜなら、抜け毛の原因が「頭皮への一時的なダメージ」である場合が多いからです。

    私たちの頭皮には、ターンオーバーという新陳代謝の機能が備わっています。

    パーマ液によってダメージを受けた頭皮も、このターンオーバーによって、約1ヶ月から2ヶ月かけて新しい健康な状態へと生まれ変わっていきます。

    頭皮環境が正常化すれば、毛根も本来の機能を取り戻し、そこから生えてくる髪も健康になります。

    また、髪の毛には「毛周期(ヘアサイクル)」という生え変わりのサイクルがあります。

    一本一本の髪は、「成長期(髪が伸びる時期)」「退行期(成長が止まる時期)」「休止期(髪が抜け落ちる準備をする時期)」を経て、自然に抜け落ちていきます。

    パーマによる刺激で、本来はまだ成長期にあるはずの髪の一部が、強制的に休止期へと移行してしまうことがあります。

    このため、一時的に抜け毛が増えるのです。

    しかし、毛根自体が深刻なダメージを受けていなければ、休止期が終わった毛穴からは、また新しい髪の毛が生えてきます。

    したがって、適切なヘアケアを行い、頭皮環境を整えることで、毛周期が正常なリズムに戻り、抜け毛は次第に落ち着いていくのです。

    抜け毛が続く期間の目安

    では、具体的にどのくらいの期間、抜け毛が続くのでしょうか。

    これは個人差や受けたダメージの程度によって大きく異なりますが、一般的な目安としては、パーマの施術後、約1ヶ月から3ヶ月程度で抜け毛が減り始め、元の状態に近づいていくことが多いようです。

    • 施術直後〜1ヶ月:頭皮の炎症やダメージが最も大きい時期。抜け毛が一番気になるかもしれません。
    • 1ヶ月〜3ヶ月:頭皮のターンオーバーが進み、セルフケアの効果が現れ始める時期。徐々に抜け毛が減少していくのを実感できる可能性があります。

    この期間は、焦らずに根気よく頭皮と髪に優しいケアを続けることが何よりも重要。

    抜け毛の量に一喜一憂せず、長期的な視点で頭皮環境を改善していくことを心がけましょう。

    注意!「元に戻らない」と感じる危険なサイン

    ほとんどの場合は一時的な症状ですが、中には注意が必要なケースもあります。

    以下のようなサインが見られる場合は、単なるパーマのダメージだけではない、他の原因が隠れている可能性があります。

    • 3ヶ月以上たっても抜け毛の量が減らない、または増え続けている
    • 頭皮の赤み、かゆみ、フケ、痛みが一向に改善しない
    • 頭頂部や生え際など、特定の部位だけが明らかに薄くなってきた
    • パーマをかけた部分だけでなく、全体の髪の毛が細く、弱々しくなってきた
    • 抜け毛と共に、体調不良や急激な体重減少など、他の身体的な変化がある

    これらのサインは、パーマによる一時的な影響の範囲を超えている可能性があります。

    例えば、AGA(男性型脱毛症)やFAGA(女性男性型脱毛症)といった進行性の脱毛症が、パーマをきっかけに顕在化してきたのかもしれません。

    あるいは、皮膚疾患や、栄養不足、ホルモンバランスの乱れといった内科的な問題が背景にあることも考えられます。

    このような危険なサインに気づいた場合は、セルフケアだけで解決しようとせず、速やかに専門家へ相談することが重要です。

    自宅でできる!パーマ後の抜け毛を悪化させないための徹底セルフケア

    パーマによるダメージを受けた頭皮と髪は、非常にデリケートな状態。

    この時期のケアが、今後の抜け毛の改善や、健康な髪を取り戻すための鍵となります。

    ここでは、ご自宅で実践できる具体的なセルフケア方法を詳しくご紹介します。

    シャンプー&トリートメントの見直し

    毎日のシャンプーは、頭皮環境を左右する最も重要なケア。

    パーマ後は特に、使用する製品とその方法に注意を払う必要があります。

    まず、シャンプー剤の選び方。

    市販の高級アルコール系シャンプーは洗浄力が強い反面、頭皮への刺激も強く、必要な皮脂まで奪ってしまう可能性があります。

    パーマ後のデリケートな頭皮には、洗浄力がマイルドで保湿効果の高い「アミノ酸系シャンプー」や「ベタイン系シャンプー」を選ぶことをお勧めします。

    成分表示で「ココイルグルタミン酸」「ラウロイルメチルアラニンNa」などの成分が上位に記載されているものが目安です。

    次に、洗い方。

    以下のステップを意識してみてください。

    1. ブラッシング:シャンプー前に、乾いた髪を優しくブラッシングし、ホコリや絡まりをほどきます。これにより、シャンプー時の摩擦を軽減できます。
    2. 予洗い:38℃程度のぬるま湯で、1〜2分かけて頭皮と髪をしっかりとすすぎます。これだけで、髪の汚れの7割程度は落ちると言われています。
    3. 泡立て:シャンプー剤を直接頭皮につけるのではなく、手のひらでよく泡立ててから髪に乗せます。
    4. 洗う:爪を立てず、指の腹を使って、頭皮を優しくマッサージするように洗います。髪の毛自体は、泡をなじませる程度で十分です。ゴシゴシと擦り合わせるのは避けましょう。
    5. すすぎ:最も重要な工程です。シャンプー剤が頭皮に残らないよう、2〜3分かけて丁寧にすすぎます。特に、生え際や襟足はすすぎ残しが多い部分なので、意識して洗い流してください。

    トリートメントやコンディショナーは、髪のダメージを補修し、指通りを良くするために重要ですが、頭皮に直接つけるのは避けましょう。

    毛穴詰まりの原因になる可能性があります。

    髪の中間から毛先を中心に塗布し、しっかりとすすぐことが大切です。

    正しい髪の乾かし方

    濡れた髪はキューティクルが開いており、非常に傷つきやすい状態。

    自然乾燥は、雑菌の繁殖や頭皮の冷えに繋がり、抜け毛を助長する可能性があるため、必ずドライヤーで乾かしましょう。

    1. タオルドライ:まずは、吸水性の高いタオルで、髪を優しく挟み込むようにして水分を吸い取ります。ゴシゴシと擦るのは絶対にやめてください。頭皮も、ポンポンと軽く押さえるように拭きます。
    2. ドライヤー:ドライヤーは、髪や頭皮から最低でも20cm以上離して使用します。同じ場所に熱風が集中しないように、ドライヤーを小刻みに振りながら乾かすのがポイントです。
    3. 乾かす順番:まずは、乾きにくい根元や頭皮から乾かし始めます。根元が乾いてきたら、中間、毛先の順に乾かしていきます。
    4. 温度設定:高温の風は頭皮への刺激や髪のダメージに繋がるため、低温やクールモードを活用しましょう。全体の8割程度が乾いたら、冷風に切り替えて仕上げると、キューティクルが引き締まり、ツヤが出やすくなります。

    オーバードライ(乾かしすぎ)は、髪のパサつきや静電気の原因になるため、髪が完全に乾ききる手前で終えるのが理想です。

    頭皮マッサージで血行促進

    硬くなった頭皮の血行を促進することは、毛根に栄養を届ける上で非常に効果的。

    リラックス効果もあるため、ストレス軽減にも繋がります。

    ただし、頭皮に赤みやかゆみ、痛みなどの炎症がある場合は、症状が悪化する可能性があるため、マッサージは控えてください。

    炎症がない場合は、シャンプー中や、お風呂上がりの血行が良い時に行うのがおすすめです。

    1. 指の腹を使い、耳の上あたりから頭頂部に向かって、円を描くように優しく揉みほぐします。
    2. 次に、生え際から頭頂部へ、同様にマッサージします。
    3. 最後に、後頭部の襟足あたりから頭頂部へ向かって引き上げるようにマッサージします。
    4. 頭頂部にある「百会(ひゃくえ)」というツボを、気持ち良いと感じる強さで数秒間押すのも効果的です。

    力加減は「気持ち良い」と感じる程度が最適。

    強く押しすぎたり、爪を立てたりしないように注意しましょう。

    スタイリング時の注意点

    パーマのスタイルを維持しつつも、髪と頭皮への負担は最小限に抑えたいものです。

    スタイリングの際は、ポニーテールやきついお団子など、髪を強く引っ張るヘアアレンジはできるだけ避けましょう。

    前述の「牽引性脱毛症」のリスクを高めてしまいます。

    また、スタイリング剤を選ぶ際は、頭皮に付着しても刺激が少ないものや、洗い流しやすいものを選ぶと良いでしょう。

    ワックスやムースなどをつけた日は、その日のうちに必ずシャンプーでしっかりと洗い流し、頭皮を清潔に保つことが大切です。

    生活習慣の改善も重要

    髪の健康は、体全体の健康状態を映す鏡。

    外側からのケアと同時に、内側からのケア、つまり生活習慣の見直しも非常に重要となります。

    バランスの取れた食事

    髪の主成分は「ケラチン」というタンパク質。

    肉、魚、卵、大豆製品などから良質なタンパク質を十分に摂取しましょう。

    また、タンパク質の合成を助ける「亜鉛」(牡蠣、レバー、ナッツ類など)や、頭皮の血行を促進する「ビタミンE」(アーモンド、アボカドなど)、頭皮環境を整える「ビタミンB群」(豚肉、うなぎなど)も積極的に摂りたい栄養素です。

    質の高い睡眠

    髪の成長を促す「成長ホルモン」は、睡眠中に最も多く分泌されます。

    特に、入眠後3時間の「ゴールデンタイム」に深い眠りにつくことが重要。

    毎日6〜8時間の睡眠時間を確保し、寝る前のスマートフォン操作を控えるなど、睡眠の質を高める工夫をしましょう。

    ストレス管理

    過度なストレスは、自律神経のバランスを乱し、血管を収縮させて頭皮の血行を悪化させます。

    また、ホルモンバランスにも影響を与え、抜け毛の原因となり得ます。

    適度な運動や趣味の時間を持つなど、自分なりのストレス解消法を見つけることが大切です。

    これらのセルフケアを根気よく続けることで、頭皮環境は着実に改善へと向かうはずです。

    パーマ後、抜け毛が止まらない場合は専門クリニックへ。AGA・FAGAの可能性も視野に

    「3ヶ月以上抜け毛が止まらない」「髪全体のボリュームが減ってきた」など、パーマによる一時的な影響とは考えにくい症状が続く場合、それは別の脱毛症が進行しているサインかもしれません。

    特に、成人男性・女性に最も多い脱毛症であるAGA・FAGAの可能性を考える必要があります。

    パーマが引き金?薄毛治療専門クリニックを受診すべきケース

    パーマのダメージが、もともと潜在的にあった脱毛症のスイッチを押してしまう、あるいは進行を早めてしまう、というケースは十分に考えられます。

    以下のような状態に当てはまる場合は、一般的な皮膚科ではなく、薄毛治療を専門とするクリニックへの相談を検討しましょう。

    • セルフケアや皮膚科の治療を試しても、3ヶ月以上にわたって抜け毛が改善しない。
    • 髪の毛が全体的に細く、コシがなくなってきた(軟毛化)。
    • 生え際が後退してきた、または頭頂部が透けて見えるようになってきた(男性の場合)。
    • 分け目が以前より目立つようになった、髪全体のボリュームが減って地肌が透けるようになった(女性の場合)。
    • 両親や祖父母に薄毛の人がいる(遺伝的要因)。

    これらの症状は、AGA(男性型脱毛症)やFAGA(女性男性型脱毛症)の典型的な特徴。

    これらの脱毛症は進行性であり、放置しておくと症状は悪化の一途をたどります。

    セルフケアだけで進行を食い止めることは極めて困難なため、専門的な治療が必要となります。

    クリニックでは何をする?主な診断と治療法

    薄毛治療専門クリニックでは、まず無料カウンセリングで悩みや状況を詳しくヒアリングするところから始まります。

    その後、医師による診察が行われます。

    診察では、問診や視診に加えて、マイクロスコープを使って頭皮や毛穴、毛根の状態を詳細に確認します。

    これにより、パーマによる頭皮ダメージの程度や、AGA・FAGAに特徴的な毛髪の軟毛化などを客観的に評価できます。

    クリニックによっては、より正確な診断のために血液検査を行い、ホルモンバランスや栄養状態などを調べることもあります。

    診断の結果、治療が必要と判断された場合、それぞれの症状や進行度に合わせた治療法が提案されます。

    男性の場合:AGA(男性型脱毛症)の可能性

    AGAは、男性ホルモンの一種である「テストステロン」が、酵素「5αリダクターゼ」の働きによって、より強力な「ジヒドロテストステロン(DHT)」に変換されることが主な原因。

    このDHTが、毛根にある受容体と結合することで、髪の成長期を短縮させ、髪が太く長く成長する前に抜け落ちてしまいます。

    クリニックでの主な治療法は以下の通りです。

    • 内服薬:5αリダクターゼの働きを阻害する薬(フィナステリド、デュタステリドなど)を服用し、AGAの進行を根本から抑制します。
    • 外用薬:頭皮の血行を促進し、毛母細胞を活性化させる薬(ミノキシジルなど)を頭皮に直接塗布します。
    • 注入治療(メソセラピーなど):発毛を促進する有効成分を、注射などを用いて頭皮に直接注入する治療法です。

    これらの治療を組み合わせることで、抜け毛の抑制と発毛の促進を目指します。

    女性の場合:FAGA(女性男性型脱毛症)の可能性

    FAGAは、女性ホルモンの減少やホルモンバランスの乱れ、ストレス、遺伝など、複数の要因が複雑に絡み合って発症すると考えられています。

    男性のAGAのように特定の部位から薄くなるのではなく、頭部全体の髪が細くなり、びまん性(広範囲)に薄くなるのが特徴です。

    クリニックでの主な治療法は以下の通りです。

    • 外用薬:ミノキシジル外用薬が、女性の脱毛症に対しても有効性が認められています。
    • 内服薬:頭皮の血行を改善する薬や、髪の成長に必要な栄養素を補給するサプリメントなどが処方されることがあります。男性用のAGA治療薬は、女性には使用できないため注意が必要です。
    • 注入治療:男性と同様に、女性の薄毛に有効な成分を頭皮に直接注入する治療も行われます。

    その他の治療選択肢:植毛

    AGAやFAGAがある程度進行してしまい、内服薬や外用薬だけでは満足のいく改善が見られない場合には、「植毛」という選択肢もあります。

    植毛は、後頭部や側頭部など、AGAの影響を受けにくい自分自身の健康な髪の毛を、毛根ごと薄毛の気になる部分に移植する外科的な手術。

    移植した髪は、元の場所の性質を保ったまま生え続けるため、根本的な解決策となり得ます。

    ただし、植毛は外科手術であるため、費用が高額になることや、ダウンタイムが必要になるなどのデメリットもあります。

    信頼できるクリニックで、経験豊富な医師によるカウンセリングを十分に受け、メリットとデメリットをよく理解した上で検討することが重要です。

    今後のために知っておきたい!抜け毛リスクを抑えるパーマとの付き合い方

    一度パーマで抜け毛を経験すると、次にパーマをかけるのが怖くなってしまうかもしれません。

    しかし、いくつかのポイントを押さえることで、髪と頭皮へのダメージを最小限に抑え、抜け毛のリスクを減らすことは可能。

    今後も安心しておしゃれを楽しむために、パーマとの上手な付き合い方を知っておきましょう。

    美容院選びのポイント

    すべての美容院が同じ薬剤、同じ技術で施術しているわけではありません。

    抜け毛のリスクを抑えるためには、美容院選びが非常に重要になります。

    • カウンセリングを重視してくれる:施術前に、髪の悩みや頭皮の状態、過去の施術履歴などを丁寧にヒアリングしてくれる美容院を選びましょう。流れ作業ではなく、一人ひとりの状態に合わせた提案をしてくれるかどうかがポイントです。
    • ダメージレスな薬剤や施術を提案してくれる:髪や頭皮への負担が少ない「コスメパーマ」や「酸性パーマ」など、薬剤の種類を複数取り揃えているかどうかも確認しましょう。また、施術中に頭皮を保護するオイルを塗布してくれるなど、ダメージを軽減するための工夫をしてくれる美容院は信頼できます。
    • 実績や口コミを確認する:実際にその美容院でパーマをかけた人の口コミを、予約サイトやSNSなどで確認するのも有効です。特に、髪のダメージに関するコメントは参考になります。

    施術前に美容師に伝えるべきこと

    美容院が決まったら、カウンセリングの際に、自分の髪と頭皮の情報を正確に伝えることが大切。

    遠慮せずに、以下のことは必ず伝えましょう。

    • 過去にパーマやカラーで、かぶれやひどいダメージを経験したこと。
    • 現在、抜け毛や頭皮のかゆみ、フケなどで悩んでいること。
    • アレルギー体質である、または肌が敏感であること。
    • 現在、皮膚科に通院している、または薬を使用していること。

    これらの情報を事前に共有することで、美容師はより慎重な薬剤選定や施術方法を検討することができます。

    場合によっては、頭皮への負担を考慮して、当日の施術を見送るという判断をしてくれるかもしれません。

    それは、あなたの髪と頭皮の健康を第一に考えてくれている証拠です。

    パーマの種類を選ぶ

    一言でパーマと言っても、使用する薬剤やプロセスによって、髪へのダメージレベルは異なります。

    一般的に、ダメージが少ないとされるパーマには以下のようなものがあります。

    • コスメパーマ(化粧品カーリング剤):医薬部外品である通常のパーマ液とは異なり、化粧品として登録されている薬剤を使用します。還元剤の成分が穏やかで、髪への負担が比較的少ないのが特徴です。ただし、カールのかかり具合はマイルドになる傾向があります。
    • 酸性パーマ:健康な髪のpH(弱酸性)に近い領域で作用するパーマです。アルカリ剤によるキューティクルへのダメージを抑えられるため、仕上がりの手触りが良いとされています。

    ただし、どのようなパーマであっても、髪の内部構造に働きかける以上、ダメージがゼロというわけではありません。

    自分の髪質や希望のスタイルに合わせて、美容師とよく相談して決めることが重要です。

    パーマをかける頻度

    美しいカールを維持したい気持ちは分かりますが、パーマをかける頻度には注意が必要。

    一度ダメージを受けた髪と頭皮が回復するには、十分な時間が必要です。

    理想的な間隔としては、最低でも3ヶ月、できれば4ヶ月〜半年に一度程度に留めるのが良いでしょう。

    特に、髪全体にパーマをかけるのではなく、根元の伸びてきた部分だけをかける「リタッチ」や、毛先のカールが落ちてきた部分だけをかけ直すなど、必要な部分にのみ施術を行うことで、髪全体のダメージの蓄積を防ぐことができます。

    体調が万全な時に施術を受ける

    見落としがちですが、パーマを受ける日の体調も、頭皮の状態に大きく影響します。

    生理中や妊娠中、授乳中は、ホルモンバランスの変化によって肌が非常に敏感になりやすい時期。

    普段は何ともなくても、薬剤の刺激を感じやすかったり、かぶれやすかったりすることがあります。

    また、睡眠不足や疲労が溜まっている時、風邪気味の時なども、体の免疫力が低下しており、頭皮がデリケートな状態になっています。

    パーマの予約を入れる際は、自分の体調が良い日を選ぶように心がけましょう。

    万全のコンディションで施術を受けることが、予期せぬトラブルを防ぐことに繋がります。

    まとめ:パーマ後の抜け毛は正しい知識とケアで乗り越えられる

    記事のポイントのまとめです。

    この記事では、パーマをかけた後に抜け毛がひどくなる原因から、具体的な対策、そして将来的なリスクを減らすためのパーマとの付き合い方まで、幅広く解説してきました。

    最後に、重要なポイントを改めて振り返ります。

    • パーマ後の抜け毛の主な原因は、薬剤による頭皮への化学的ダメージと、施術による物理的な負担です。
    • 多くの場合、この抜け毛は一時的なものであり、適切なセルフケアを1〜3ヶ月続けることで、頭皮環境が改善し、自然と落ち着いていきます。
    • セルフケアの鍵は、「優しく洗う」「正しく乾かす」「血行を促す」そして「生活習慣を整える」ことです。
    • 3ヶ月以上抜け毛が続く、頭皮の異常が改善しない、特定の部位だけ薄くなるなどのサインが見られた場合は、単なるパーマのダメージではなく、AGA・FAGAなどの脱毛症や皮膚疾患の可能性があります。
    • セルフケアで改善しない場合は、一人で抱え込まず、まずは施術を受けた美容師へ、次に皮膚科や薄毛治療専門クリニックといった専門家へ相談することが、問題解決への最も確実な道筋です。

    パーマ後の抜け毛は、心に大きな不安をもたらしますが、その原因を正しく理解し、一つひとつ丁寧に対処していくことで、乗り越えることが可能です。

    今回の経験を、ご自身の髪と頭皮の状態を深く知る良い機会と捉え、今後のヘアケアや美容院選びに活かしていきましょう。

    正しい知識を武器に、これからも健やかな髪を育みながら、あなたらしいヘアスタイルを存分に楽しんでください。