正しい方法で行うヘッドスパは、頭皮の血行を促進し毛穴の汚れを洗浄するため、健康な髪が育つ土台を整え、結果的に抜け毛の予防に繋がります。
しかし、マッサージの力が強すぎたり、使用する薬剤が肌に合わなかったりすると、頭皮や毛根にダメージを与えてしまい、かえって抜け毛を増やす原因にもなりかねません。
したがって、ヘッドスパの効果は施術の質やご自身の頭皮の状態に大きく左右されるため、信頼できるサロンで適切な施術を受けることが重要です。
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- ヘッドスパで抜け毛が増えたり減ったりする理由
- 抜け毛リスクを避けるための正しいサロンの選び方と実践方法
- ヘッドスパの効果を最大化するための適切な頻度や注意点
- ヘッドスパでは改善しない進行性の抜け毛(AGA等)の原因と専門的な対処法
目次
ヘッドスパすると抜け毛が増える?減る?
増えてしまう場合あり
正しい方法で行われるヘッドスパは、頭皮環境を健やかに保ち、抜け毛の予防に繋がる可能性が期待できます。
しかし、施術方法が適切でなかったり、ご自身の頭皮の状態に合っていなかったりする場合には、かえって抜け毛を助長してしまうリスクもゼロではありません。
これが、ヘッドスパと抜け毛の関係性を考える上での基本的な答えとなります。
なぜなら、ヘッドスパの主な目的は、マッサージによる血行促進や、毛穴に詰まった皮脂・汚れの除去にあります。
これらは、髪の毛が健やかに育つための土台となる頭皮環境を整える上で、非常に重要な要素。
血流が良くなれば、髪の成長に必要な栄養が毛根まで届きやすくなりますし、毛穴が清潔であれば、炎症などのトラブルを防ぎ、髪がまっすぐ伸びるのを助けます。
一方で、もし施術の際に力が強すぎたり、爪を立てて頭皮を傷つけたりすれば、毛根にダメージを与えてしまいかねません。
また、使用するオイルや洗浄剤が肌に合わず、アレルギー反応や炎症を引き起こすことも考えられます。
さらに、ヘアサイクルが整う過程で、もともと抜ける予定だった休止期の髪の毛が一時的に多く抜けるように感じられることもあります。
このように考えると、ヘッドスパが抜け毛に対してプラスに働くか、マイナスに働くかは、その「やり方」と「個人の状態」に大きく左右されることがわかります。
ヘッドスパで抜け毛が増えると言われる5つの理由
ヘッドスパを受けた後に「抜け毛が増えた」と感じてしまうと、不安になりますよね。
しかし、それにはいくつかの考えられる理由があります。
一概にヘッドスパが悪影響を及ぼしたと断定する前に、なぜそう感じてしまうのか、そのメカニズムを理解していきましょう。
理由1:ヘアサイクルの正常化に伴う初期脱毛の可能性
私たちの髪の毛には、「ヘアサイクル」と呼ばれる生まれ変わりの周期があります。
一本一本の髪の毛は、「成長期(髪が伸びる期間)」「退行期(成長が止まる期間)」「休止期(髪が抜け落ちる準備をする期間)」というサイクルを繰り返しています。
ヘッドスパによって頭皮の血行が促進されると、このヘアサイクルに働きかけることがあります。
頭皮環境が改善されることで、新しい髪の毛を育てる準備が活発になり、その結果として、すでに成長を終えていた「休止期」の髪の毛が、新しい髪に押し出されるようにして抜け落ちることがあります。
この現象は、薄毛治療を開始した際に見られる「初期脱毛」と似たメカニズムと考えられます。
頭皮が良い状態に向かう過程で起こる一時的な現象である可能性があり、通常はしばらくすると落ち着き、その後はより健康な髪が生えてくることが期待されます。
もちろん、すべてのひとに起こるわけではありませんが、このような可能性があることは知っておくと良いでしょう。
理由2:施術による物理的な刺激が強すぎる
本来、ヘッドスパのマッサージは指の腹を使い、心地よい圧で行われるものです。
しかし、施術者の技術力不足や誤った知識により、必要以上に強い力で頭皮を揉んだり、爪を立てて洗ったりすると、頭皮や毛根に物理的なダメージを与えてしまいます。
強い摩擦は、健康な髪の毛まで無理やり引き抜いてしまう原因になりかねません。
また、頭皮が傷つけば、そこから炎症が起こり、頭皮環境の悪化を招くこともあります。
もし施術中に痛みを感じたり、「強すぎる」と感じたりした場合は、遠慮なく施術者に伝えることが重要。
心地よいと感じる範囲の刺激でなければ、リラクゼーション効果も得られず、逆効果になってしまう可能性があります。
理由3:使用する薬剤やオイルが頭皮に合わない
ヘッドスパでは、クレンジング用のジェル、マッサージ用のオイル、保湿用のトリートメントなど、様々な製品が使用されます。
これらの製品に含まれる成分が、ご自身の肌質に合わない場合、アレルギー反応や接触性皮膚炎を引き起こすことがあります。
頭皮にかゆみ、赤み、湿疹などのトラブルが生じると、頭皮環境は一気に悪化します。
炎症が起きた頭皮では、健康な髪を育てることが難しくなり、結果として抜け毛が増加してしまうのです。
特にアレルギー体質の方や敏感肌の方は、施術を受ける前に必ずカウンセリングでその旨を伝えましょう。
サロンによっては、敏感肌用の製品を用意していたり、事前にパッチテストを行ってくれたりするところもあります。
安心して施術を受けるためにも、事前の確認は欠かせません。
理由4:施術の頻度が多すぎる
「頭皮に良いことなら、頻繁にやった方が効果があるはず」と考えてしまうかもしれませんが、それは間違いです。
何事も「やりすぎ」は禁物であり、ヘッドスパも例外ではありません。
高頻度でヘッドスパを行うと、頭皮に必要な皮脂まで過剰に取り除いてしまう可能性があります。
皮脂は、頭皮を乾燥や外部の刺激から守る「バリア機能」の役割を担っています。
このバリア機能が低下すると、頭皮は乾燥しやすくなり、フケやかゆみの原因となります。
また、身体は失われた皮脂を補おうとして、かえって皮脂の分泌を過剰にしてしまうこともあり、頭皮環境のバランスを崩すことに繋がります。
サロンでの本格的なヘッドスパであれば月に1〜2回程度、自宅でのセルフケアであれば週に1〜2回程度が適切な頻度の目安とされています。
頭皮の状態を見ながら、適切な間隔を空けて行うことが大切です。
理由5:すでに抜ける予定だった髪の毛が抜けているだけ
私たちの髪は、特別なことをしなくても、ヘアサイクルによって毎日50本から100本程度が自然に抜け落ちています。
これは生理現象であり、異常なことではありません。
普段、これらの抜け毛は生活の様々な場面で少しずつ抜けていくため、あまり意識されることはありません。
しかし、ヘッドスパではマッサージや洗浄の過程で、これらの「すでに抜ける運命にあった休止期の髪の毛」が一度にまとめて洗い流されます。
すると、排水溝に溜まった髪の毛を見て、「こんなにたくさん抜けた!」と驚き、ヘッドスパが原因で抜け毛が増えたと錯覚してしまうことがあります。
これは、普段のシャンプーの際に抜け毛が多く感じるのと同じ原理。
施術によって新たに抜け毛が誘発されたのではなく、自然な抜け毛が可視化されただけ、というケースも少なくないのです。
ヘッドスパで抜け毛が「減る」と期待される5つの効果
ここまでヘッドスパで抜け毛が増えると言われる理由を見てきましたが、それはあくまで一部のケース。
正しく行われるヘッドスパには、抜け毛を予防し、健やかな髪を育むための多くのメリットが期待できます。
ここでは、その具体的な効果について解説します。
効果1:頭皮の血行促進による栄養補給
髪の毛は、毛根の奥にある「毛母細胞」が細胞分裂を繰り返すことによって成長します。
そして、この毛母細胞が活動するためには、血液によって運ばれてくる酸素や栄養素が不可欠です。
しかし、現代人はストレスや長時間のデスクワーク、運動不足などにより、頭部の血行が悪くなりがちです。
特に頭頂部は筋肉が少なく、もともと血行が滞りやすい部位でもあります。
血行不良に陥ると、毛母細胞に十分な栄養が届かなくなり、髪の毛が細くなったり、成長が阻害されたりして、抜け毛や薄毛の原因となってしまいます。
ヘッドスパの心地よいマッサージは、凝り固まった頭皮の筋肉をほぐし、血行を効果的に促進します。
血流が改善されることで、髪の成長に必要な栄養素が毛根の隅々まで行き渡るようになり、強く抜けにくい、健康な髪の毛を育む土台が作られるのです。
効果2:毛穴のクレンジングによる頭皮環境の正常化
頭皮の毛穴は、私たちが思う以上に汚れが溜まりやすい場所。
毎日のシャンプーだけでは落としきれない皮脂や古い角質、そしてヘアワックスやスプレーなどのスタイリング剤の残留物が、毛穴に詰まってしまうことがあります。
毛穴が詰まると、皮脂が酸化して「過酸化脂質」という刺激物質に変化し、炎症やかゆみ、嫌なニオイの原因となります。
また、毛穴の出口を塞いでしまうことで、新しく生えてくる髪の毛の成長を妨げたり、うねりの原因になったりすることも。
このような状態は、決して健康な髪が育つ環境とは言えません。
ヘッドスパ、特に炭酸泉や専用のクレンジング剤を使用するメニューでは、これらの毛穴の奥の汚れを効果的に浮かせて取り除くことができます。
毛穴がクリーンな状態になることで、頭皮の炎症リスクが低減し、髪の毛一本一本が根元からしっかりと立ち上がる、健やかな頭皮環境へと導かれるのです。
効果3:頭皮の硬さ(凝り)の改善
一度、ご自身の頭皮を指で動かしてみてください。
前後左右にスムーズに動きますか?もし、頭皮が頭蓋骨に張り付いたように硬く、動きが悪い場合、それは頭皮が「凝っている」サインです。
頭皮の凝りは、主に血行不良によって引き起こされます。
眼精疲労、食いしばり、ストレス、同じ姿勢での長時間作業などは、首や肩の筋肉だけでなく、頭の筋肉(前頭筋、側頭筋、後頭筋)も緊張させ、頭皮を硬くしてしまいます。
前述の通り、硬い頭皮は血行不良の証拠であり、髪の成長にとってはマイナス要因。
ヘッドスパのマッサージは、この凝り固まった頭皮の筋肉を直接的にほぐし、弾力のある柔らかな状態へと導きます。
頭皮が柔らかくなるということは、それだけ血流がスムーズになっている証拠。
リフトアップ効果や顔色の改善といった、美容面での嬉しい副次効果が期待できるのも、この頭皮の柔軟性改善によるものです。
効果4-:リラクゼーション効果によるストレス軽減
心と身体は密接に繋がっており、過度なストレスは抜け毛の大きな原因の一つとなり得ます。
強いストレスを感じると、私たちの身体では自律神経のうち「交感神経」が優位になります。
交感神経は身体を緊張・興奮状態にする働きがあり、血管を収縮させる作用を持っています。
血管が収縮すると、当然ながら全身の血流が悪化します。
特に、頭皮のような末端の毛細血管は影響を受けやすく、毛根への栄養供給が滞ってしまいます。
これが、いわゆる「ストレス性の抜け毛」を引き起こすメカニズムの一つです。
ヘッドスパの大きな魅力の一つが、その深いリラクゼーション効果。
静かで落ち着いた空間、心地よい香り、そしてゆっくりとしたリズムのマッサージは、心身の緊張を解きほぐし、ストレスで高ぶった交感神経の働きを鎮めてくれます。
代わりに、心身をリラックスさせる「副交感神経」が優位になることで、ストレスから解放され、心からの安らぎを得ることができるのです。
この精神的な安定が、巡り巡って抜け毛の予防にも繋がっていきます。
効果5:自律神経のバランス調整
ストレス軽減とも関連しますが、ヘッドスパは乱れがちな自律神経のバランスを整える助けとなります。
自律神経は、私たちの意思とは関係なく、呼吸や体温、血圧、内臓の働きなどをコントロールしている非常に重要な神経です。
「交感神経」と「副交感神経」の二つが、シーソーのようにバランスを取りながら働くことで、私たちの健康は維持されています。
しかし、不規則な生活やストレス、睡眠不足などが続くと、このバランスが崩れ、交感神経ばかりが優位な状態になりがちです。
交感神経優位の状態では血管が収縮し、血行不良や不眠、イライラなどを引き起こします。
一方、ヘッドスパによる心地よい刺激やリラックスした環境は、副交感神経を優位に切り替えるスイッチとなります。
副交感神経が働くと、血管は拡張して血流が良くなり、心拍数も落ち着き、身体は休息モードに入ります。
この自律神経のバランスが整うことこそ、全身の健康の基本であり、もちろん健やかな髪を育む上でも欠かせない要素なのです。
抜け毛を増やさない!後悔しないためのヘッドスパの正しい選び方
ヘッドスパの効果を最大限に引き出し、抜け毛のリスクを避けるためには、サロンやメニューを慎重に選ぶことが重要。
ここでは、後悔しないための具体的な選び方のポイントをご紹介します。
サロン選びのポイント
まず、どのようなサロンを選ぶべきか。
以下の点をチェックしてみてください。
カウンセリングが丁寧か
マイクロスコープなどを使って頭皮の状態を具体的に診断し、悩みや体質について詳しくヒアリングしてくれるサロンは信頼できます。
「何となく」で施術を始めるのではなく、一人ひとりの状態に合わせた提案をしてくれるかどうかが重要です。
有資格者が施術するか
ヘッドスパは、美容師免許を持つスタッフが行うのが一般的。
髪や頭皮に関する専門的な知識と技術を持ったプロフェッショナルに任せるのが安心。
民間の認定資格なども多くありますが、まずは国家資格である美容師免許の有無を確認すると良いでしょう。
衛生管理が徹底されているか
タオルや施術器具などが清潔に保たれているかは、基本的ながら非常に大切なポイント。
不衛生な環境では、かえって頭皮トラブルを引き起こす原因にもなりかねません。
店内の清掃が行き届いているか、施術者の身だしなみは清潔かなども、判断材料になります。
口コミや評判を確認する
インターネット上の口コミサイトやSNSなどで、実際にそのサロンを利用した人の感想を調べてみるのも有効。
特に、自分と同じような悩みを持つ人のレビューは参考になります。
ただし、個人の感想であるため、あくまで参考程度に留め、総合的に判断することが大切です。
メニュー選びのポイント
サロンによって様々な種類のヘッドスパメニューが用意されています。
ご自身の悩みや頭皮のタイプに合わせて選びましょう。
- オイルヘッドスパ:ホホバオイルやアルガンオイルなど、天然の植物オイルを使って頭皮をマッサージします。皮脂の汚れをオイルで浮かせて落とすため、毛穴のクレンジング効果と保湿効果が高いのが特徴です。乾燥肌の方や、頭皮の保湿を重視したい方におすすめです。
- 炭酸ヘッドスパ:炭酸ガスが溶け込んだお湯や泡を使って施術します。炭酸ガスには血行を促進する効果や、皮脂汚れを吸着して取り除く効果が期待できます。頭皮のベタつきやニオイが気になる方、血行不良を改善したい脂性肌の方に向いています。
- クリームバス:インドネシアのバリ島に伝わる伝統的なヘッドスパで、植物エキスやハーブなどが配合されたクリームをたっぷり使って頭皮と髪をマッサージします。高いトリートメント効果とリラクゼーション効果が特徴で、髪のダメージが気になる方や、深いリラックスを求める方におすすめです。
施術を受ける際の注意点
安心して効果的な施術を受けるために、以下の点を心に留めておきましょう。
- 痛みや違和感があればすぐに伝える:施術中に「痛い」「熱い」「かゆい」などの違和感があった場合は、我慢せずにすぐに施術者に伝えましょう。我慢することで、頭皮トラブルに繋がる可能性があります。
- アレルギーや敏感肌であることを事前に申告する:カウンセリングの際に、ご自身の体質について正確に伝えることは非常に重要です。特定の成分にアレルギーがある場合や、肌が荒れやすいことを伝えておくことで、サロン側も配慮した施術を行ってくれます。
自宅でできる!抜け毛予防に繋がるセルフヘッドスパのやり方と注意点
サロンに頻繁に通うのが難しい場合でも、自宅でのセルフケアを取り入れることで、頭皮環境を健やかに保つことは可能。
ここでは、自宅でできるセルフヘッドスパの基本的な方法と、行う上での注意点を解説します。
準備するもの
特別な道具がなくても始めることはできますが、以下のようなアイテムがあるとより効果的です。
- 頭皮用クレンジングオイル/ジェル:シャンプー前に使用し、毛穴の皮脂汚れを浮かせる。
- スカルプシャンプー:頭皮ケアを目的とした、洗浄力がマイルドで保湿成分などが配合されたシャンプー。
- 頭皮用マッサージブラシ(スカルプブラシ):シリコン製などの柔らかい素材で、指だけでは届きにくい毛穴の汚れをかき出し、心地よくマッサージできる。
- 頭皮用エッセンス/ローション:マッサージ後やタオルドライ後の清潔な頭皮に塗布し、保湿や栄養補給を行う。
正しいセルフマッサージの手順
セルフマッサージで最も重要なのは、「優しく、丁寧に」行うことです。
爪を立てたり、ゴシゴシと強くこすったりするのは絶対に避けましょう。
指の腹を使うのが基本です。
- 準備:シャンプー前であれば、頭皮用クレンジングオイルなどを頭皮全体に馴染ませます。シャンプー中に行う場合は、シャンプーをしっかりと泡立ててから始めます。
- 生え際から頭頂部へ:両手の指の腹を使い、おでこの生え際に置きます。そこから円を描くように優しくマッサージしながら、ゆっくりと頭頂部に向かって指を動かしていきます。
- 側頭部(耳周り):耳の上あたりに指の腹を置き、同じように円を描きながら頭頂部に向かって引き上げるようにマッサージします。眼精疲労にも効果的です。
- 後頭部(襟足):両手の指を襟足で組み、そこから頭頂部に向かって引き上げるようにマッサージします。首の付け根のツボ(風池、天柱など)を親指で優しく押すのも良いでしょう。
- 頭全体のタッピング:最後に、指の腹で頭全体をリズミカルに軽くタッピングし、頭皮全体を刺激します。
セルフヘッドスパの適切な頻度とタイミング
前述の通り、やりすぎは禁物。
自宅でのセルフマッサージは、週に1〜2回程度を目安に行いましょう。
行うタイミングとしては、入浴中や入浴後が最適。
身体が温まり血行が良くなっている状態で行うことで、マッサージの効果が高まります。
特に、シャンプー中にスカルプブラシを使って行うと、洗浄とマッサージが同時にできて効率的です。
セルフケアの限界と注意点
自宅でのセルフケアは手軽で有効ですが、プロの施術とは異なる点も理解しておく必要があります。
専門家は頭皮の状態を正確に診断し、その人に合った力加減や手技でアプローチできます。
セルフケアでは、どうしても自己流になりがちで、力の入れすぎや間違った方法で、かえって頭皮を傷つけてしまうリスクも伴います。
あくまでセルフケアは日々のメンテナンスと位置づけ、月に一度はプロによるチェックとケアを受ける、といった併用が理想的。
そして、セルフケアを続けても抜け毛が減らない、あるいは悪化するような場合は、他の原因を考える必要があります。
ヘッドスパだけでは改善しない抜け毛|AGA・FAGAの可能性
もし、あなたが正しい方法でヘッドスパを試したり、セルフケアを続けたりしているにもかかわらず、抜け毛が一向に減らない、むしろ薄毛が進行しているように感じる場合。
それは、単なる頭皮環境の問題ではないかもしれません。
その背景には、「AGA(男性型脱毛症)」や「FAGA(女性男性型脱毛症)」といった、進行性の脱毛症が隠れている可能性があります。
こんな抜け毛は要注意!AGA・FAGAのサイン
AGAやFAGAには、一般的な抜け毛とは異なる特徴的なサインがあります。
以下のような症状に心当たりはないでしょうか。
- 特定の部位から薄くなる:生え際が後退してきた(M字型)、頭頂部が薄くなってきた(O字型)、あるいはその両方が進行している。女性の場合は、頭頂部を中心に髪の分け目が広がるように薄くなることが多いです。
- 髪の毛が細く弱々しくなる:以前と比べて髪の毛にハリやコシがなくなり、細く短い「産毛」のような毛が増えてきた。
- 抜け毛の本数が明らかに増え続けている:一時的ではなく、数ヶ月にわたって抜け毛が多い状態が続いている(1日150本以上など)。
- 家族に薄毛の人がいる:AGAは遺伝的な要因が強いことがわかっています。父方・母方の親族に薄毛の方がいる場合は、発症リスクが高いと考えられます。
これらのサインは、ヘッドスパによる頭皮環境の改善だけでは、進行を食い止めることが困難なケースがほとんどです。
AGA・FAGAとは?
AGA・FAGAは、性ホルモンが関与する進行性の脱毛症です。
男性の場合、男性ホルモンの一種である「テストステロン」が、頭皮に存在する「5αリダクターゼ」という酵素と結びつくことで、「DHT(ジヒドロテストステロン)」という強力な男性ホルモンに変換されます。
このDHTが、毛根にある受容体と結合すると、髪の毛の成長期を著しく短縮させてしまいます。
本来であれば数年間伸び続けるはずの髪が、数ヶ月から1年程度で成長を終え、細く短いまま抜け落ちてしまうのです。
これがAGAの主なメカニズムです。
女性のFAGAも、女性ホルモンの減少によるホルモンバランスの乱れが主な原因とされ、男性と同様に髪の成長期が短くなることで薄毛が進行します。
重要なのは、AGA・FAGAは「病気」や「体質の変化」ではなく、「進行性の症状」であるということです。
そのため、ヘッドスパでいくら血行を良くしたり、頭皮を清潔にしたりしても、根本原因であるDHTの働きを抑制しない限り、薄毛は少しずつ進行し続けてしまうのです。
なぜ専門クリニックでの治療が必要なのか
ヘッドスパは、あくまで育毛の「土壌」を整えるケア。
肥沃な土壌を用意しても、肝心の「種(毛母細胞)」の成長を阻害する要因(DHT)が存在し続ければ、健康な作物は育ちません。
AGA・FAGAの進行を止め、改善を目指すためには、このDHTの生成を抑えたり、毛母細胞の働きを直接活性化させたりするような、医学的根拠に基づいたアプローチが必要不可欠となります。
そして、そのような治療を提供できるのは、医師が在籍する専門のクリニックだけです。
自己判断で高価な育毛剤を使い続けたり、エステサロンに通い続けたりしても、根本原因にアプローチできなければ、時間とお金を浪費してしまうことになりかねません。
抜け毛の原因を正しく突き止め、最適な対策を講じるためにも、専門家の診断を仰ぐことが最も確実で、結果的に近道となるのです。
AGA・FAGAクリニックで受けられる治療
もしAGA・FAGAの可能性が考えられるのであれば、一人で悩まずに、できるだけ早く専門のクリニックに相談することをおすすめします。
早期に治療を開始するほど、改善の効果も現れやすくなります。
ここでは、クリニックで受けられる代表的な治療法について、その概要をご紹介します。
主な治療法の種類
クリニックでは、医師の診断のもと、個々の症状や進行度、体質に合わせて、以下のような治療法を組み合わせて行います。
内服薬
AGA治療の基本となるのが内服薬。
AGAの原因であるDHTの生成を抑制するフィナステリドやデュタステリドといった成分を含む薬や、血管を拡張し発毛を促進するミノキシジルという成分のタブレットなどがあります。
これらは医師の処方が必要な医薬品です。
外用薬
頭皮に直接塗布するタイプの治療薬。
発毛効果が認められているミノキシジルを配合したものが一般的で、血行を促進し、毛母細胞に直接働きかけることで発毛を促します。
内服薬と併用されることも多くあります。
注入治療(メソセラピーなど)
発毛に有効な成分(ミノキシジルや成長因子など)を、注射や特殊な機器を用いて頭皮に直接注入する治療法。
内服薬や外用薬の効果をさらに高めたい場合や、より積極的な発毛を希望する場合に選択されます。
植毛(自毛植毛)
AGAの影響を受けにくい後頭部や側頭部の自分自身の髪の毛を、毛根ごと薄毛の気になる部分に移植する外科的な手術。
移植した髪は、その後も生え変わり続けるため、根本的な解決策の一つとされています。
クリニック選びのポイント
安心して治療を任せられるクリニックを選ぶためには、以下の点を確認すると良いでしょう。
- 無料カウンセリングの有無:多くのクリニックでは、治療を始める前に無料のカウンセリングを実施しています。まずは相談だけでも訪れ、クリニックの雰囲気や医師・スタッフの対応を確認できます。
- 治療実績:症例数が多く、治療実績が豊富なクリニックは、それだけ多くの患者の悩みに向き合ってきた証拠です。公式サイトなどで実績を確認してみましょう。
- 費用の透明性:治療にかかる費用が明確に提示されているか、追加料金などが発生しないかなど、料金体系が分かりやすいクリニックを選びましょう。
まずは無料カウンセリングから
「クリニックに行くのはハードルが高い」と感じるかもしれません。
しかし、抜け毛の悩みは非常にデリケートであり、専門的な知識を持つ医師に相談することが、解決への第一歩です。
ほとんどの専門クリニックでは、プライバシーに配慮された個室で、無料でカウンセリングを行っています。
現在のあなたの頭皮の状態を専門的な視点で診断してもらい、どのような対策が可能かを聞くだけでも、大きな安心感と次への道筋が得られるはずです。
まとめ:ヘッドスパで抜け毛が増えるのが心配な場合は専門クリニックに任せよう
記事のポイントのまとめです。
今回は、ヘッドスパをすると抜け毛が増えるのか、減るのか解説してきました。
この記事の要点を改めてまとめます。
- 正しいヘッドスパは抜け毛予防に貢献する可能性がある血行促進、毛穴のクレンジング、リラクゼーション効果などにより、健やかな髪が育つための頭皮環境を整える助けとなります。
- 方法や体質によっては逆効果になるため注意が必要強すぎる刺激、肌に合わない薬剤、過度な頻度は、かえって頭皮にダメージを与え、抜け毛を増やす原因になりかねません。また、ヘアサイクルが整う過程で一時的に抜け毛が増えたように感じることもあります。
- セルフケアも有効だが、限界も理解しておく自宅でのマッサージも頭皮環境の維持に役立ちますが、やりすぎに注意し、あくまで補助的なケアと考えるのが良いでしょう。
- 進行性の抜け毛(AGA・FAGA)が疑われる場合は、速やかに専門クリニックへ特定の部位から薄くなる、髪質が弱くなるなどのサインが見られる場合、ヘッドスパだけでの改善は困難です。根本的な治療のためには、医師による診断と医学的アプローチが不可欠です。
もしあなたの悩みがヘッドスパの領域を超えるものであると感じたならば、一人で抱え込まず、専門家の力を借りるようにしましょう。