抜け毛

ブリーチしたら抜け毛がやばい…正しいケア対策とAGAの可能性も

    ブリーチした髪の毛が櫛にたくさん引っかかっている様子
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    質問:ブリーチ後に抜け毛がひどいのですが、これはハゲる前兆ですか?
    回答

    ブリーチ後に見られる髪の減少の多くは、毛根から抜ける「抜け毛」ではなく、髪のダメージによって途中から切れる「切れ毛」が原因です。

    ブリーチ剤は髪の内部構造を破壊するため、髪の強度が著しく低下し、シャンプーなどのわずかな刺激で切れ毛が大量に発生します。

    しかし、ブリーチ剤による頭皮の炎症が原因で毛根から抜ける本当の抜け毛や、ブリーチをきっかけにAGA・FAGA(進行性の脱毛症)が顕在化するケースもあるため、抜け毛が長期間続く場合は専門医への相談をおすすめします。

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    当記事のここがポイント
    • ブリーチによる抜け毛の正体と切れ毛との根本的な違い
    • 抜け毛が止まらない場合に疑うべきAGA・FAGAの可能性とその見分け方
    • なぜ自己流のヘアケアでは薄毛の根本解決にならないのか
    • 薄毛を根本から解決するための専門的な治療法(投薬治療や植毛)の選択肢

    目次

    ブリーチによる抜け毛の主な原因は「切れ毛」

    ブリーチ後に「抜け毛がやばい」と感じる現象、その正体は多くの場合、実は「抜け毛」ではなく「切れ毛」です。

    この二つは似ているようで、その原因と深刻度は全く異なります。

    まずは、この違いを正確に理解することが問題解決の第一歩です。

    そもそも「抜け毛」と「切れ毛」は違うもの

    「抜け毛」と「切れ毛」は、どちらも髪が失われる現象ですが、その発生源が異なります。

    抜け毛とは

    抜け毛は、頭皮にある毛穴の奥深く、毛根から髪の毛が自然に、あるいは何らかの異常によって抜け落ちる現象を指します。

    健康な人でも、ヘアサイクル(毛周期)によって1日に50本から100本程度の髪は自然に抜け落ちます。

    抜け落ちた髪の毛の根元部分(毛根)を見ると、少し膨らんだ「毛球」が付いているのが特徴。

    しかし、異常な抜け毛の場合、この毛根に異変が見られたり、通常よりもはるかに多くの髪が抜けたりします。

    切れ毛とは

    一方、切れ毛は、髪の毛が毛根からではなく、その途中からプツリと切れてしまう現象。

    ダメージの蓄積によって髪の強度が低下し、少しの物理的な刺激(ブラッシングやシャンプーなど)にも耐えられなくなって発生します。

    切れた髪の毛には、当然ながら毛根は付いていません。

    断面が不規則で、ささくれているように見えることもあります。

    ブリーチ後に増えたと感じる髪の多くは、この「切れ毛」である可能性が非常に高いのです。

    ブリーチがなぜ切れ毛を引き起こすのか?

    では、なぜブリーチをすると、これほどまでに切れ毛が起きやすくなるのでしょうか。

    その理由は、ブリーチ剤が持つ強力な化学作用にあります。

    髪の毛は、外側から「キューティクル」「コルテックス」「メデュラ」という3層構造になっています。

    一番外側にあるキューティクルは、うろこ状に重なり合って内部を保護する役割を担っています。

    ブリーチは、このキューティクルをこじ開けることから始まります。

    ブリーチ剤に含まれるアルカリ剤(アンモニアなど)がキューティクルを膨潤させて開かせ、そこから酸化剤(過酸化水素など)が髪の内部(コルテックス)に浸透します。

    そして、コルテックス内部にあるメラニン色素を分解・脱色することで、髪の色を明るくするのです。

    この一連の過程は、髪にとって極めて大きな負担となります。

    1. キューティクルの剥離・損傷:アルカリ剤によって無理やりこじ開けられたキューティクルは、その多くが損傷したり、剥がれ落ちたりします。これにより、髪の保護バリアが失われ、内部の成分が流出しやすい無防備な状態になります。
    2. 内部タンパク質の流出:髪の主成分であり、しなやかさやハリ・コシを司るタンパク質(ケラチン)は、コルテックスに存在します。キューティクルが破壊されると、この重要なタンパク質や、髪の潤いを保つための脂質などが外部へ流出してしまいます。これにより、髪の内部はスカスカの空洞が多い状態になり、極端に脆くなってしまうのです。

    このように、ブリーチによって髪は内部構造から破壊され、強度を著しく失います。

    その結果、シャンプーやドライヤー、あるいは少し手ぐしを通しただけでも簡単に切れてしまう「切れ毛」が大量に発生するのです。

    「切れ毛」が「抜け毛」のように見える理由

    切れ毛は、髪の途中から切れた短い毛。

    しかし、多くの方はこれを「抜け毛」と誤認してしまいます。

    その理由は、洗髪時やブラッシング、タオルドライの際に、ダメージによって切れた無数の短い髪の毛が、まだ頭皮に残っている長い髪の毛と一緒に抜け落ちるように見えるためです。

    特にシャンプーをしているときは、排水溝に黒い塊ができて、「こんなに抜けてしまった」と錯覚しがちです。

    また、ブリーチを繰り返している髪は、根元近くの比較的健康な部分からではなく、ダメージが蓄積している毛先から中間にかけて切れやすくなります。

    しかし、ダメージが深刻な場合は、根元から数センチのところで切れることもあり、これがまるで毛根から抜けたかのように見えてしまうことも、誤解を生む一因となっています。

    ただし!ブリーチが本当の「抜け毛」を引き起こすケースも

    前述の通り、ブリーチ後の抜け毛の多くは「切れ毛」です。

    しかし、だからといって安心はできません。

    場合によっては、ブリーチが本当の「抜け毛」、つまり毛根からの脱毛を引き起こす引き金になることもあるのです。

    これは、髪のダメージとは別の、頭皮への直接的なダメージが原因です。

    ブリーチ剤による頭皮への化学的刺激(接触性皮膚炎)

    ブリーチ剤は、髪のメラニン色素を破壊するほど強力な化学薬品。

    当然、その成分が頭皮に付着すれば、大きな刺激となります。

    特に、ブリーチ剤の主成分である過酸化水素やアルカリ剤は、頭皮の保護機能である皮脂膜を過剰に奪い、角質層を傷つける作用があります。

    これにより引き起こされるのが、「接触性皮膚炎(かぶれ)」です。

    症状としては、以下のようなものが見られます。

    • 頭皮の赤み、ヒリヒリとした痛み
    • 強いかゆみ
    • フケやかさぶたの発生
    • ひどい場合には、水ぶくれやじゅくじゅくとした状態になることも

    美容室では、頭皮に薬剤をつけないように「ゼロテク」と呼ばれる技術で施術を行うこともありますが、セルフブリーチや、技術が未熟な場合の施術では、薬剤が頭皮にべったりと付着してしまうケースも少なくありません。

    このような状態は、頭皮にとって深刻な化学やけどを負っているのと同じ状況と言えるでしょう。

    頭皮の炎症が毛根に与えるダメージ

    頭皮に接触性皮膚炎のような強い炎症が起きると、頭皮の血行が悪化します。

    髪の毛を育てるための栄養や酸素は、血液によって毛根の奥にある「毛母細胞」へと運ばれます。

    しかし、炎症によって血行不良に陥ると、毛母細胞は深刻な栄養不足状態になります。

    その結果、毛母細胞の活動が著しく低下し、正常な髪の毛を作り出すことができなくなります。

    成長期の途中であった髪の毛が、強制的に休止期へと移行させられてしまい、本来抜けるべき時期よりも早く抜け落ちてしまう「休止期脱毛」が引き起こされるのです。

    これが、ブリーチが原因で起こる本当の「抜け毛」の一つのメカニズム。

    頭皮のヒリヒリ感やかゆみを我慢してブリーチを続ければ、慢性的な頭皮環境の悪化を招き、抜け毛が恒常化するリスクも高まります。

    アレルギー反応による抜け毛のリスク

    接触性皮膚炎とは別に、「アレルギー性皮膚炎」によって抜け毛が引き起こされる可能性もあります。

    これは、ブリーチ剤やカラー剤に含まれる特定の成分に対して、体がアレルギー反応を起こすことで生じます。

    特に、カラー剤に含まれることが多い「パラフェニレンジアミン(PPD)」は、アレルギーを引き起こしやすい代表的な成分として知られています。

    ブリーチ剤そのものには含まれていないことが多いですが、ブリーチ後のオンカラー(色を入れる施術)で使用する薬剤には含まれている可能性があります。

    アレルギー反応が起きた場合も、接触性皮膚炎と同様に頭皮に激しい炎症、かゆみ、腫れなどを引き起こし、毛根にダメージを与えて抜け毛につながります。

    一度アレルギーを発症すると、その後は同じ成分に触れるたびに、より深刻な症状が出るようになります。

    これを防ぐために、ブリーチやカラーリングの前には必ず「パッチテスト」を行うことが極めて重要。

    腕の内側など、皮膚の柔らかい部分に少量の薬剤を塗り、48時間ほど様子を見てアレルギー反応が出ないかを確認するテスト。

    これを怠ると、頭皮全体に深刻なダメージを負い、広範囲な脱毛につながる危険性があることを覚えておく必要があります。

    抜け毛が止まらない…それはブリーチだけが原因ではないかも?

    ブリーチ後の切れ毛や、頭皮トラブルによる一時的な抜け毛は、通常、ブリーチをやめてから時間が経ち、頭皮環境が改善すれば徐々に落ち着いてきます。

    しかし、もし数ヶ月経っても抜け毛が減らない、あるいはむしろ悪化しているように感じる場合、それはブリーチが単なる「きっかけ」に過ぎず、別の深刻な脱毛症が隠れている可能性を疑う必要があります。

    その代表が、AGA(男性型脱毛症)とFAGA(女性男性型脱毛症)です。

    ブリーチをきっかけにAGA・FAGAが顕在化する可能性

    AGA・FAGAは、遺伝や男性ホルモンの影響が主な原因で発症する進行性の脱毛症。

    すでに体質としてAGA・FAGAの素因を持っていた場合、ブリーチによる頭皮への化学的ストレスや炎症が、その発症や進行の「引き金」となることがあります。

    AGA(男性型脱毛症)のメカニズム

    AGAは、男性ホルモンの一種である「テストステロン」が、体内の還元酵素「5αリダクターゼ」と結合することで、より強力な脱毛作用を持つ「ジヒドロテストステロン(DHT)」に変換されることから始まります。

    このDHTが、毛根にある男性ホルモン受容体と結合すると、脱毛を促す因子(TGF-βなど)が生成されます。

    この脱毛因子の影響で、髪の成長期が極端に短くなり、髪が太く長く成長する前に抜け落ちてしまうのです。

    その結果、髪の毛が全体的に細く、短くなり、地肌が透けて見えるようになります。

    FAGA(女性男性型脱毛症)のメカニズム

    FAGAも基本的なメカニズムはAGAと似ていますが、女性の場合は男性のように生え際が後退したり頭頂部が禿げ上がったりすることは少なく、頭部全体の髪が薄くなる「びまん性脱毛」が特徴。

    特に、髪の分け目が目立つようになることから気づくケースが多く見られます。

    女性ホルモン(エストロゲン)の減少や、ホルモンバランスの乱れが大きく関与していると考えられています。

    ブリーチによる頭皮環境の悪化は、いわば「畑が荒れた状態」です。

    荒れた畑では作物が育ちにくいのと同じで、炎症や血行不良に陥った頭皮では、ただでさえAGA・FAGAの影響で弱っている毛根が、さらに深刻なダメージを受けやすくなります。

    ブリーチが、それまで水面下でゆっくりと進行していた薄毛を、一気に表面化させるトリガーとなってしまう可能性があるのです。

    AGA・FAGAの初期症状セルフチェック

    「もしかして自分も?」と不安に感じた方は、以下の項目をチェックしてみてください。

    ブリーチによる一時的な抜け毛との違いを見極めるヒントになります。

    男性(AGA)のチェックリスト

    • 以前より生え際が後退してきたように感じる(M字部分など)。
    • 頭頂部(つむじ周り)の地肌が透けて見えるようになった。
    • 抜け毛の中に、細くて短い、力のない毛が増えた。
    • 髪全体のハリやコシがなくなり、ボリュームダウンした。
    • 親族(特に父方)に薄毛の人がいる。

    女性(FAGA)のチェックリスト

    • 髪の分け目が、以前より明らかに広くなった。
    • 髪を束ねた時の毛量が減ったように感じる。
    • 頭頂部を中心に、全体の髪のボリュームがなくなった。
    • 抜け毛が細く、うぶ毛のようになっている。
    • 1本1本の髪が細くなり、地肌が目立つようになった。

    これらの項目に複数当てはまる場合は、ブリーチによるダメージだけでなく、AGA・FAGAが関与している可能性を考えた方がよいでしょう。

    ブリーチ後の抜け毛とAGA・FAGAを見分けるポイント3点

    それでも判断が難しい場合、以下のポイントに着目すると、より正確に見分けることができます。

    1. 抜け毛が続く期間

    ブリーチによる頭皮トラブルが原因の抜け毛は、原因であるブリーチをやめ、頭皮環境が正常化すれば、通常1〜3ヶ月程度で改善に向かいます。

    一方、半年以上経っても抜け毛が減らない、あるいは進行している場合は、AGA・FAGAのような進行性の脱毛症である可能性が高まります。

    2. 抜けた毛の状態

    抜けた毛をよく観察してみてください。

    毛根が付いていない短い毛は「切れ毛」です。

    毛根が付いている「抜け毛」の場合、その毛根の形と髪の太さが重要。

    健康な抜け毛は、毛根がふっくらとしたマッチ棒のような形をしており、髪自体も太さがあります。

    しかし、AGA・FAGAが進行している場合、成長しきる前に抜けてしまうため、細く弱々しい毛が多くなり、毛根も小さく委縮していたり、白い皮脂が付着していたりすることがあります。

    3. 薄毛の進行パターン

    ブリーチによる頭皮全体の炎症が原因であれば、頭部全体から満遍なく抜ける傾向があります。

    これに対し、AGAは生え際や頭頂部から、FAGAは分け目や頭頂部から薄くなるといった、特徴的な進行パターンを示すことが多いです。

    これらのポイントを総合的に判断し、AGA・FAGAの疑いが強いと感じた場合、もはや自己流のケアで改善することは極めて困難。

    なぜなら、AGA・FAGAは進行性の脱毛症であり、放置すれば症状は着実に悪化していくからです。

    ブリーチ後の頭皮・毛髪ダメージの深刻度

    ブリーチによるダメージは、単に「髪が傷む」という言葉で片付けられるほど単純なものではありません。

    そのダメージは不可逆的、つまり一度傷ついたら二度と元には戻らない性質を持っています。

    ここでは、ダメージの深刻度について解説します。

    一度のブリーチで髪はどれくらい傷むのか?

    髪の内部では、タンパク質の鎖が「シスチン結合」をはじめとする様々な結合によって結びつき、強度と弾力を保っています。

    しかし、ブリーチ剤の強力な酸化作用は、メラニン色素だけでなく、この重要なシスチン結合をも破壊してしまいます。

    シスチン結合が切断されると、髪の内部構造は崩壊し、強度を著しく失います。

    これは、頑丈な鉄骨で組まれていた建物の骨組みを、部分的に取り除いてしまうようなものです。

    建物がもろくなるのと同様に、髪も外部からのわずかな力で簡単に切れてしまう状態になります。

    さらに、前述の通りキューティクルが損傷・剥離することで、髪の内部成分が常に流出し続ける状態になります。

    髪のpHバランスもアルカリ性に大きく傾き、キューティクルが開きっぱなしになるため、きしみやごわつきも深刻になります。

    このダメージは、どんなに高価なトリートメントを使っても、あくまで一時的に表面をコーティングして手触りを良くするだけで、失われた内部構造を再生することはできません。

    一度のブリーチでも、髪は回復不能なダメージを負うのです。

    複数回のブリーチ(追いブリーチ)がもたらすリスク

    ハイトーンカラーを維持するためや、より明るい色を目指すために行われる複数回のブリーチ、いわゆる「追いブリーチ」は、髪と頭皮を極限状態に追い込みます。

    髪の毛は、ブリーチを繰り返すたびにダメージが蓄積されていきます。

    例えるなら、細い糸を何度も擦り合わせているようなものです。

    いずれは限界点を迎え、プツリと切れてしまいます。

    これが、髪が濡れている状態でゴムのように伸び、乾かすとちぎれてしまう「断毛」という最悪の状態。

    複数回のブリーチは、この断毛のリスクを飛躍的に高めます。

    頭皮への影響もさらに深刻になります。

    一度のブリーチで受けた炎症が治りきる前に次のブリーチを行うと、炎症が慢性化し、頭皮が常に赤く、硬くなり、血行が悪い状態が続くことになります。

    このような頭皮環境では、健康な髪が育つはずもなく、慢性的な抜け毛や、将来的な薄毛の直接的な原因となり得ます。

    間違ったアフターケアが招くさらなる悲劇

    ブリーチ後の髪は、いわば集中治療室にいる患者のようなものです。

    非常にデリケートな状態にあるため、その後の扱い方が非常に重要になります。

    しかし、セルフケアでよかれと思って行っていることが、実はダメージを助長しているケースも少なくありません。

    例えば、洗浄力の強い市販のシャンプーを使うと、ただでさえ失われている髪の脂質やタンパク質をさらに洗い流してしまいます。

    また、髪が濡れている状態はキューティクルが開いており最も無防備なため、濡れたまま寝てしまうと、枕との摩擦で深刻なダメージを受け、切れ毛を大量に発生させる原因となります。

    こうした間違ったケアは、切れ毛を増やすだけでなく、頭皮の乾燥や炎症を悪化させ、抜け毛のリスクを高めることにもつながります。

    しかし、ここで強調したいのは、たとえどんなに正しいとされるアフターケアを行ったとしても、それはあくまで「現状維持」や「ダメージの進行を緩やかにする」ための対症療法に過ぎないということです。

    ブリーチによって失われた髪の体力や、AGA・FAGAによって弱まった毛根の生命力を、セルフケアだけで根本から回復させることは不可能なのです。

    抜け毛・薄毛の悩み、根本解決を目指すならクリニックへ

    ブリーチ後の抜け毛や薄毛の悩みに対し、市販の育毛剤やヘアケア製品に頼ろうと考える方もいるかもしれません。

    しかし、その原因がAGA・FAGAである場合、それらの対策では進行を止めることはできず、時間とお金を無駄にしてしまう可能性が非常に高いと言えます。

    本気で悩みを解決し、髪を取り戻したいのであれば、皮膚科や薄毛治療を専門とするクリニックに相談することが最も確実で、結果的に近道となります。

    なぜ専門クリニックでの相談が重要なのか?

    専門クリニックを受診する最大のメリットは、「医師による正確な診断」が受けられることです。

    あなたの抜け毛の原因が、ブリーチによる一時的な頭皮トラブルなのか、進行性のAGA・FAGAなのか、あるいは他の病気が隠れているのかを、専門的な知識と検査に基づいて的確に判断してくれます。

    自己判断で「きっとブリーチのせいだろう」と思い込んで放置した結果、AGAがかなり進行してしまった、というケースは後を絶ちません。

    AGA・FAGAは、治療の開始が早ければ早いほど、改善の可能性も高くなります。

    手遅れになる前に、まずは専門家の目で正しく原因を突き止めてもらうことが、何よりも重要なのです。

    クリニックで受けられるAGA・FAGAの専門的な治療法

    クリニックでは、科学的根拠(エビデンス)に基づいた、医学的に効果が認められている治療を受けることができます。

    主な治療法には、内服薬や外用薬があります。

    内服薬治療

    AGA治療の基本となるのが内服薬。

    代表的な成分として「フィナステリド」や「デュタステリド」があります。

    これらは、AGAの原因物質であるDHTの生成を抑制する働きがあります。

    脱毛のシグナルを元から断つことで、ヘアサイクルを正常化させ、抜け毛を減らし、髪の成長を促す効果が期待できます。

    また、血行を促進して毛母細胞を活性化させる「ミノキシジル」のタブレット(内服薬)が処方されることもあります。

    FAGA治療においても、ホルモンバランスを整える薬や、ミノキシジルタブレット、髪の成長に必要な栄養素を補うサプリメントなどが処方されることがあります。

    外用薬治療

    頭皮に直接塗布するタイプの治療薬。

    「ミノキシジル」を配合した外用薬が最も一般的で、日本皮膚科学会のガイドラインでも推奨されています。

    ミノキシジルには血管を拡張して頭皮の血流を改善し、毛母細胞に直接働きかけて成長を促進する作用があります。

    内服薬と併用することで、より高い効果が期待できるとされています。

    これらの治療薬は、医師の処方が必要。

    効果がある一方で、副作用のリスク(初期脱毛、性機能障害、肝機能障害など)もゼロではありません。

    そのため、医師の管理下で、定期的に健康状態をチェックしながら治療を進めることが不可欠です。

    重度の薄毛や生え際の後退には「植毛」

    内服薬や外用薬による治療は、あくまで「残っている毛根を育て、抜け毛を防ぐ」治療。

    そのため、すでに毛根が完全に死滅してしまった(ヘアサイクルを終えてしまった)部分から、再び髪を生やすことはできません。

    M字部分の生え際が大きく後退してしまった場合や、頭頂部の薄毛がかなり進行してしまった場合には、薬物治療だけでは満足のいく回復が見込めないこともあります。

    そのようなケースにおいて、最も根本的な解決策となるのが「自毛植毛」です。

    自毛植毛とは、AGAの影響を受けにくいとされる後頭部や側頭部の自分自身の髪の毛を、毛根ごと採取し、薄毛が気になる部分(生え際や頭頂部など)に移植する外科手術です。

    自毛植毛のメリット
    • 根本的な解決:髪の毛がない場所に、髪を生やすことができる唯一の方法です。
    • 自然な仕上がり:自分の髪を移植するため、色や髪質に違和感がなく、自然な見た目を実現できます。
    • メンテナンスが不要:移植した髪は、AGAの影響を受けにくい性質を保ったまま生え続けます。そのため、一度生えそろえば、特別なメンテナンスは不要で、カットやカラー、パーマも楽しむことができます。
    • 拒絶反応のリスクが低い:自分の組織を移植するため、拒絶反応が起こる心配はほとんどありません。

    植毛は、失われた髪を物理的に取り戻すことができる、非常に効果的な選択肢。

    薬物治療で進行を抑えながら、気になる部分を植毛でカバーするといった複合的なアプローチも可能です。

    クリニック選びのポイント

    いざクリニックに行こうと思っても、どこを選べば良いか迷うかもしれません。

    後悔しないクリニック選びのために、以下のポイントを参考にしてください。

    1. 無料カウンセリングの活用:多くのクリニックでは、治療を始める前に無料のカウンセリングを実施しています。まずは複数のクリニックでカウンセリングを受け、院内の雰囲気、医師やスタッフの対応、説明の分かりやすさなどを比較検討しましょう。あなたの悩みに親身に寄り添ってくれるかどうかが重要です。
    2. AGA・薄毛治療の実績や症例:そのクリニックが、どれだけAGAやFAGAの治療実績を持っているかを確認しましょう。ウェブサイトなどで公開されている症例写真なども参考になりますが、医療広告ガイドライン(リスクの記載など)を遵守した上で適切に情報開示しているかどうかも、クリニックの信頼性を見極めるポイントになります。
    3. 治療法の選択肢と費用の透明性:内服薬、外用薬、植毛など、幅広い治療の選択肢を提示してくれるクリニックを選びましょう。一つの治療法を押し付けるのではなく、あなたの症状や希望、予算に合わせて最適なプランを提案してくれるかが大切です。また、治療にかかる費用(診察料、薬代、検査費用など)について、事前に明確な説明があるかどうかも必ず確認してください。

    まとめ:ブリーチ後の抜け毛は危険信号。正しい知識で最適な対策を

    記事のポイントのまとめです。

    ブリーチ後のやばいと感じるほどの抜け毛。

    その多くはダメージによる「切れ毛」ですが、決して軽視してはいけません。

    なぜなら、頭皮の炎症による本当の「抜け毛」や、AGA・FAGAといった進行性の脱毛症が隠れている可能性があるからです。

    この記事でお伝えしたポイントをもう一度振り返ってみましょう。

    • ブリーチ後の抜け毛の多くは、髪の内部構造が破壊されて起こる「切れ毛」である。
    • しかし、ブリーチ剤が頭皮に与える化学的刺激やアレルギー反応により、毛根から抜ける本当の「抜け毛」が起こることもある。
    • 抜け毛が長期間続く場合、ブリーチをきっかけにAGA・FAGAが顕在化した可能性を疑う必要がある。
    • AGA・FAGAは進行性であり、自己流のケアで改善することはできない。

    もしあなたの抜け毛が、単なるダメージによる一時的なものではなく、AGA・FAGAのサインかもしれないと感じたなら、どうか一人で悩み続けないでください。

    ヘアケア製品を試したり、インターネットの情報を鵜呑みにしたりして時間を浪費してしまう前に、一刻も早く薄毛治療の専門クリニックへ相談することをお勧めします。

    専門クリニックでは、医師による正確な診断のもと、科学的根拠に基づいた内服薬や外用薬による治療が受けられます。

    さらに、薄毛が進行してしまった場合でも、「自毛植毛」という根本的な解決策があります。

    ブリーチはおしゃれの幅を広げる素晴らしい技術ですが、それは健康な髪と頭皮があってこそ楽しめるものです。

    あなたの髪が発している危険信号を見逃さず、正しい知識を持って、専門家と共に最適な対策を講じること。

    それが、これからも長くおしゃれを楽しみ、自信に満ちた毎日を送るための賢明な選択と言えます。