抜け毛

朝の髪をセットする時の抜け毛がやばい…正常な抜け毛とAGAの違い

    朝の髪をセットする時の抜け毛がやばいと感じている男性
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    質問:朝の髪のセット時に抜け毛が目立つのはなぜですか?
    回答

    朝のスタイリング時に目にする抜け毛の多くは、睡眠中にヘアサイクル(毛周期)の休止期を終えて自然と頭皮から離れた髪の毛です。

    それらが就寝中に他の髪に絡まって留まり、朝のブラッシングといった物理的な刺激によって一気にまとめて回収されるため、たくさん抜けたように感じてしまいます。

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    当記事のここがポイント
    • 朝のスタイリングで抜け毛が目立つ理由
    • 抜け毛を悪化させるヘアケアや生活におけるNG習慣
    • 進行性の脱毛症「AGA」のメカニズムと見分けるべき危険なサイン
    • AGAの進行を止め、発毛を促すための医学的治療法とその重要性

    目次

    なぜ朝の髪をセットする時に抜け毛は目立つのか?

    朝のスタイリング時に目にする抜け毛の多くは、必ずしもその瞬間に「抜けた」ものではない可能性があります。

    まずは、なぜ朝に抜け毛が目立ちやすいのか解説します。

    生理現象と物理的要因の組み合わせ

    朝のヘアセットで抜け毛が目立つ現象は、主に二つの要素が組み合わさって起こると考えられます。

    一つは「ヘアサイクル(毛周期)」に基づく生理的な脱毛であり、もう一つは「睡眠中の抜け毛」がスタイリングという物理的な行為によって表面化することです。

    本来、髪の毛は毎日一定数が自然に抜け落ちています。

    これがヘアサイクルの一環であり、健康な人であっても避けられない現象。

    その1日の総量の一部が、朝の特定のタイミングでまとめて可視化されるため、「セット中に大量に抜けた」と錯覚してしまうのです。

    つまり、朝の抜け毛の全てが異常事態というわけではありません。

    しかし、その量や抜ける毛の質によっては、何らかの対策が必要なサインである可能性も否定できないため、まずは基本的なメカニズムを正しく知ることが重要になります。

    睡眠中に抜けた髪が、朝のセットで一気に表面化する

    私たちは夜、睡眠をとっている間にも多くの髪の毛が自然に抜け落ちています。

    寝返りを打つ際の摩擦などによって頭皮から離れた毛髪は、すぐに枕やシーツに落ちるわけではなく、他の生えている髪の毛の間に絡まった状態で留まっていることが少なくありません。

    そして朝になり、ブラッシングやコーミング、手ぐし、スタイリング剤をつけるといった行為を行うと、それまで髪の内部に留まっていた睡眠中の抜け毛が一気に取り除かれます。

    これが、ブラシや指、洗面台に多くの抜け毛が付着する大きな理由の一つです。

    言ってしまえば、夜間の抜け毛を朝に「回収」しているような状態。

    そのため、朝のセット時の抜け毛だけを見て、過度に心配する必要はないケースも多いと考えられます。

    問題は、その量が正常の範囲を逸脱していないかどうかを見極めることにあります。

    正常な抜け毛を理解する鍵「ヘアサイクル(毛周期)」

    髪の毛一本一本には寿命があり、これを「ヘアサイクル(毛周期)」と呼びます。

    このサイクルは、大きく分けて3つの期間で構成されています。

    1. 成長期(2年~6年):髪の毛が成長する期間です。毛母細胞が活発に細胞分裂を繰り返し、髪が太く長く伸びていきます。全体の髪の毛の約85%~90%がこの成長期にあるとされています。
    2. 退行期(約2週間):毛母細胞の分裂が停止し、髪の毛の成長が止まる期間です。毛根が徐々に縮小し、頭皮の浅い部分へと移動していきます。全体の約1%がこの状態です。
    3. 休止期(約3ヶ月~4ヶ月):髪の毛の成長が完全に止まり、毛根から離れて自然に抜け落ちるのを待つだけの期間です。この休止期にある髪は、ブラッシングやシャンプーなどのわずかな刺激で簡単に抜け落ちます。全体の約10%~15%がこの休止期にあるとされています。

    健康な頭皮では、1日に50本から100本程度の髪の毛がこの休止期を終えて自然に脱毛しています。

    そして、抜けた毛穴からはまた新しい髪の毛が成長期に入り、新たなサイクルが始まります。

    朝のセット時に抜ける髪の多くは、この「休止期」にあった髪の毛。

    したがって、1日の抜け毛の合計が100本程度であれば、それは生理的な現象の範囲内であり、過剰に心配する必要はないと言えるでしょう。

    朝の抜け毛を加速させるNGヘアセット習慣

    前述の通り、朝の抜け毛の多くは生理現象の一環。

    しかし、誤ったヘアセット習慣が、本来抜ける必要のなかった成長期の髪まで傷つけ、抜け毛を助長している可能性は十分に考えられます。

    ここでは、頭皮と髪にダメージを与える危険なヘアセット習慣について解説します。

    摩擦と静電気を招く「間違ったブラッシング」

    朝、寝癖を直そうと、乾いた髪にいきなり目の細かいブラシやコームを無理やり通していないでしょうか。

    これは、髪と頭皮にとって非常に負担の大きい行為です。

    乾いた状態の髪は、水分が少なく絡まりやすい性質があります。

    そこに無理な力を加えてブラッシングをすると、髪の表面を覆うキューティクルが剥がれたり、傷ついたりする原因となります。

    キューティクルが損傷すると、髪の内部の水分やタンパク質が流出し、切れ毛や枝毛に繋がりやすくなります。

    さらに、無理なブラッシングは毛根にも直接的なダメージを与えます。

    髪が強く引っ張られることで、まだ成長期にある健康な髪まで引き抜いてしまう「牽引性脱毛症」のリスクを高めるのです。

    また、プラスチック製のブラシなどは静電気を発生させやすく、これもキューティクルを傷つける一因となります。

    静電気は髪を広げ、まとまりを悪くするだけでなく、空気中のホコリやチリを吸着させ、頭皮環境の悪化を招く可能性も指摘されています。

    頭皮の乾燥と炎症を招く「ドライヤーの過度な熱」

    ドライヤーの使い方も、抜け毛に大きく関わってきます。

    特に、時間がない朝は、早く乾かそうとして高温の風を頭皮や髪に近づけすぎる傾向があります。

    100℃を超えるような熱風を長時間同じ箇所に当て続けると、頭皮は水分を失い、乾燥してしまいます。

    乾燥した頭皮はバリア機能が低下し、かゆみやフケ、炎症を引き起こしやすくなります。

    頭皮環境の悪化は、健康な髪が育つ土壌を損なうことに直結します。

    さらに、高温の熱は髪の主成分であるタンパク質を熱変性させます。

    これは、生卵が熱でゆで卵になるのと同じ現象で、一度変性したタンパク質は元に戻りません。

    結果として、髪は硬くなり、ツヤを失い、もろく切れやすい状態になってしまいます。

    一方で、生乾きの状態も問題。

    頭皮が湿ったままだと、雑菌が繁殖しやすい環境となり、これもまた炎症やニオイの原因となり、頭皮の健康を害する結果に繋がります。

    髪のタンパク質を破壊する「ヘアアイロン・コテの高温使用」

    スタイリングのためにヘアアイロンやコテを使用する方も多いでしょう。

    これらは手軽に髪型を整えられる便利なアイテムですが、使い方を誤ると髪に深刻なダメージを与え、切れ毛の原因となります。

    特に危険なのは、180℃を超えるような高温で、同じ箇所に何度もアイロンを当てる行為。

    前述のドライヤーと同様に、髪のタンパク質が熱変性を起こし、髪の内部構造が破壊されてしまいます。

    濡れた髪に直接高温のアイロンを当てる「ジュッ」という音がするような使い方は、水蒸気爆発を髪の内部で起こしているようなものであり、最も避けるべき行為です。

    このようなダメージが蓄積すると、髪は細く、もろくなり、少しの力で切れてしまいます。

    切れ毛が増えると、全体のボリュームがダウンしたように見え、薄毛の印象を強めてしまうことにもなりかねません。

    毛穴詰まりと頭皮トラブルを招く「スタイリング剤の選択と使用法」

    ヘアワックスやジェル、スプレーなどのスタイリング剤も、選び方や使い方によっては抜け毛の原因となりえます。

    油分を多く含むタイプのスタイリング剤は、頭皮に付着すると毛穴を塞いでしまう可能性があります。

    毛穴が詰まると、皮脂が正常に排出されず、内部で酸化して炎症を起こしたり、雑菌が繁殖する温床となったりします。

    これは、健康な髪の成長を妨げる大きな要因です。

    また、スタイリング剤をつけたまま洗わずに就寝することは絶対に避けるべきです。

    日中に付着したホコリや皮脂と混ざり合ったスタイリング剤が、長時間頭皮にとどまることで、頭皮環境は著しく悪化します。

    スプレータイプの製品を使用する際も注意が必要。

    頭皮に直接噴射したり、至近距離からスプレーしたりすると、配合されているアルコール成分などが頭皮に強い刺激を与え、乾燥やかぶれを引き起こすことがあります。

    毛根に持続的な負荷をかける「牽引性脱毛症」のリスク

    毎日同じ分け目にしていたり、ポニーテールやお団子ヘアのように髪を強く結んだりするヘアスタイルを長時間続けていると、「牽引性脱毛症」を発症するリスクが高まります。

    これは、髪が常に同じ方向に強く引っ張られることで、毛根に持続的な負荷がかかり、その部分の血行が悪くなることで起こる脱毛症。

    初期段階では、分け目やつむじ、生え際などの地肌が目立つようになり、進行するとその部分の髪が恒久的に生えてこなくなる可能性もあります。

    朝のセット時に毎日同じ箇所で髪を分け、ジェルやワックスで強く固定するような習慣がある方は、知らず知らずのうちに毛根をいじめているかもしれません。

    【根本的原因】朝の髪セットだけが抜け毛の全ての原因ではない

    抜け毛の根本的な原因は、多くの場合、ヘアケア以外の、生活全体の習慣や体質に根差しています。

    ここでは、抜け毛の本質的な問題について掘り下げていきます。

    髪の成長を司る「睡眠」の質と量の問題

    髪の毛の成長には、「成長ホルモン」の分泌が不可欠。

    この成長ホルモンは、主に私たちが深い眠りについている間に最も活発に分泌されます。

    睡眠時間が不足していたり、眠りが浅かったりすると、成長ホルモンの分泌量が減少し、毛母細胞の活動が低下してしまいます。

    これにより、髪の成長期が短くなったり、新しく生えてくる髪が細く弱々しくなったりする可能性があります。

    また、睡眠不足は自律神経の乱れにも繋がります。

    自律神経のうち、心身を緊張させる交感神経が優位な状態が続くと、血管が収縮し、頭皮への血流が悪化します。

    髪の毛は、毛細血管から運ばれてくる栄養素を元に成長するため、血行不良は髪にとって致命的な問題。

    栄養不足に陥った毛根は、健康な髪を育てることができず、結果として抜け毛の増加に繋がります。

    このように考えると、夜更かしや不規則な生活は、単に翌朝の体調に影響するだけでなく、髪の未来にも深刻な影を落とす行為であると言えるでしょう。

    髪の材料そのものが不足する「栄養バランスの偏り」

    髪の毛は、あなたが食べたもので作られています。

    その主成分は「ケラチン」というタンパク質。

    つまり、日々の食事でタンパク質の摂取量が不足していると、髪の材料そのものが足りない状態に陥ってしまいます。

    いくら優れたヘアケアをしても、材料がなければ家が建たないのと同じです。

    過度な食事制限を伴うダイエットや、肉や魚、卵、大豆製品などをあまり食べない偏った食生活は、薄毛を直接的に引き起こす原因となります。

    もちろん、タンパク質だけを摂取すれば良いわけではありません。

    摂取したタンパク質を体内で効率よくケラチンに再合成するためには、ビタミンやミネラルの働きが不可欠。

    特に、亜鉛はケラチンの合成を助ける重要なミネラルであり、不足すると髪の成長が阻害されることが知られています。

    また、ビタミンB群は頭皮の新陳代謝を促し、健康な頭皮環境を維持するために欠かせない栄養素です。

    これらの栄養素は互いに協力し合って働くため、バランスの取れた食事を心がけることが、内側から髪を育てるための基本となります。

    血行不良とホルモンバランスの乱れを招く「ストレス」

    「ストレスは万病のもと」と言われますが、髪にとっても最大の敵の一つです。

    強いストレスを感じると、私たちの体は緊張状態に対応するために「コルチゾール」というストレスホルモンを分泌します。

    コルチゾールには血管を収縮させる作用があるため、慢性的なストレスは頭皮の血行不良を恒常的に引き起こします。

    前述の通り、血行不良は毛根への栄養供給を妨げ、抜け毛や薄毛の直接的な原因となります。

    さらに、ストレスは自律神経のバランスを大きく乱します。

    交感神経が過剰に働くことで、皮脂の分泌が過剰になることもあります。

    過剰な皮脂は、毛穴を詰まらせたり、酸化して炎症を引き起こしたりと、頭皮環境を悪化させる一因です。

    これらの理由から、精神的な負担が長く続くと、円形脱毛症のような急激な脱毛だけでなく、全体的な髪のボリュームダウンや質の低下といった形で、じわじわと影響が現れることがあるのです。

    頭皮環境を根本から破壊する「誤ったシャンプー」

    毎日の習慣であるシャンプーも、方法を間違えれば抜け毛の原因となります。

    多くの人が良かれと思ってやっていることが、実は頭皮を傷つけているケースは少なくありません。

    例えば、強い洗浄力を謳うシャンプーは、必要な皮脂まで根こそぎ洗い流してしまうことがあります。

    皮脂は頭皮を乾燥や外部刺激から守るバリアの役割を果たしているため、これを取りすぎると頭皮は無防備な状態になります。

    すると、体は失われた皮脂を補おうとして、かえって皮脂を過剰に分泌するようになり、頭皮のベタつきや毛穴詰まりを招く悪循環に陥ります。

    また、爽快感を求めて爪を立ててゴシゴシと洗う行為は、頭皮に無数の細かい傷を作る自殺行為に等しいです。

    その傷から雑菌が侵入し、炎症やフケ、かゆみを引き起こす原因となります。

    そして、意外と見落としがちなのが「すすぎ残し」です。

    シャンプーやコンディショナーの成分が頭皮や毛穴に残っていると、それが刺激となってかぶれやアレルギー反応を起こしたり、毛穴を塞いで健康な髪の成長を妨げたりします。

    朝の髪をセットする時の抜け毛。もしかするとAGA(男性型脱毛症)の可能性も

    ここまでの解説で、朝の抜け毛には様々な原因があることをご理解いただけたかと思います。

    しかし、もしあなたの抜け毛が「生え際」や「頭頂部」から特に目立ち、抜ける毛に「細く短い毛」が増えているのであれば、それは単なる生活習慣の問題ではなく、治療が必要な「AGA(男性型脱毛症)」という進行性の脱毛症である可能性を強く疑うべきです。

    日本人男性の3人に1人が発症する「AGA」とは

    AGA(Androgenetic Alopecia)とは、成人男性に最も多く見られる脱毛症のことで、「男性型脱毛症」とも呼ばれます。

    早い人では思春期過ぎから発症し、年齢とともに進行していくのが特徴。

    日本人男性のおよそ3人に1人が、何らかの形でAGAを発症すると言われています。

    AGAの主な原因は「遺伝」と「男性ホルモン」です。

    そのため、生活習慣の改善やヘアケアの見直しだけでは、その進行を止めることはできません。

    放置すれば薄毛は着実に進行し、毛根の寿命が尽きてしまうと、もはや髪の毛は生えてこなくなります。

    だからこそ、AGAは早期に発見し、医学的根拠に基づいた適切な治療を開始することが何よりも重要なのです。

    抜け毛の犯人、DHT(ジヒドロテストステロン)が作られる仕組み

    AGAがなぜ進行するのか、そのメカニズムには「DHT(ジヒドロテストステロン)」という強力な男性ホルモンが深く関わっています。

    1. 体内の男性ホルモン「テストステロン」が、血液に乗って全身を巡ります。
    2. 頭皮の毛乳頭細胞に存在する「5αリダクターゼ」という還元酵素が、テストステロンと結びつきます。
    3. この結合によって、テストステロンはより強力な脱毛作用を持つ「DHT(ジヒドロテストステロン)」へと変換されます。
    4. 生成されたDHTが、毛乳頭細胞にある「男性ホルモン受容体(アンドロゲンレセプター)」に結合します。
    5. この結合が引き金となり、脱毛を促す「TGF-β」などの有害なサイトカイン(情報伝達物質)が放出されます。
    6. この脱毛因子が毛母細胞に対し、「髪の成長を止めろ」という誤った指令を出してしまいます。

    この結果、本来であれば2年~6年あるはずの髪の「成長期」が、数ヶ月から1年程度にまで著しく短縮されてしまうのです。

    髪の毛は十分に太く長く成長する前に、次々と「退行期」「休止期」へと移行させられ、細く短いまま抜け落ちていきます。

    これがAGAによる薄毛の正体。

    この現象を「ヘアサイクルのミニチュア化」と呼びます。

    朝の抜け毛でAGAを疑うべき危険なサイン

    あなたの朝の抜け毛が、単なる生理現象なのか、それともAGAの始まりなのか。

    それを見極めるためには、いくつかの重要なサインに注意を払う必要があります。

    以下の項目に一つでも当てはまる場合は、専門医への相談を強く推奨します。

    抜けた毛の質に変化がある

    通常の抜け毛は、ある程度の太さと長さがあります。

    しかし、AGAによって抜ける毛は、ヘアサイクルが短縮された結果生じるため、「細く、短く、弱々しい毛」や「うぶ毛のような毛」の割合が増加します。

    枕や洗面台に落ちた抜け毛をよく観察してみてください。

    特定の部位から薄毛が進行している

    AGAは、薄毛になる範囲に特徴があります。

    多くの場合、「生え際(M字部分)」が後退していくか、「頭頂部(O字部分)」が薄くなるか、あるいはその両方が同時に進行します。

    後頭部や側頭部の髪は影響を受けにくいため、薄くなっている部分との差が顕著になります。

    髪全体のボリュームが減り、ハリ・コシがなくなった

    髪一本一本が細くなる(軟毛化)ため、全体的にボリュームがダウンし、スタイリングが決まりにくくなります。

    髪を触った時に、以前のようなハリやコシが感じられず、ペタッとするようになったと感じるのもAGAのサインの一つです。

    頭皮が透けて見えるようになった

    髪の密度が低下し、一本一本が細くなることで、地肌が以前よりも目立つようになります。

    特に、髪が濡れている時や、強い光の下で鏡を見た時に、頭皮が透けて見えると感じたら注意が必要です。

    近親者に薄毛の人がいる

    前述の通り、AGAの発症には遺伝が大きく関わっています。

    特に、5αリダクターゼの活性度や男性ホルモン受容体の感受性の高さは遺伝しやすいとされています。

    父方、母方の祖父や父に薄毛の人がいる場合、あなた自身もAGAを発症するリスクが高いと考えられます。

    抜け毛の悩みを根本から解決するならAGAクリニック

    もし、あなたの抜け毛の原因がAGAであるならば、残念ながらシャンプーを変えたり、生活習慣を改めたりするだけでは進行を食い止めることはできません。

    AGAは進行性の病気であり、医学的なアプローチが不可欠。

    ここでは、なぜ専門クリニックへの相談が必要なのか、そしてどのような治療が行われるのかを具体的に解説します。

    なぜ自己判断ではなく専門クリニックへの相談が重要なのか

    AGAは時間との勝負。

    進行を放置すればするほど、治療の効果は得にくくなります。

    自己判断で市販の育毛剤やサプリメントを試している間に、貴重な毛根が次々と活動を終えてしまう可能性があります。

    専門のクリニックを受診する最大のメリットは、医師による正確な「診断」を受けられることです。

    頭皮の状態を詳細に観察したり、問診を通じて生活習慣や家族歴を確認したりすることで、あなたの抜け毛が本当にAGAなのか、それとも円形脱毛症や脂漏性皮膚炎など他の原因によるものなのかを的確に判断できます。

    原因が特定できれば、それに応じた最も効果的な治療法を選択することが可能になります。

    AGAと診断されれば、医学的根拠に基づいた治療薬を用いることで、抜け毛の進行を抑制し、発毛を促進することが期待できます。

    AGAクリニックで行われる医学的根拠のある主な治療法

    現在、AGA治療の柱となっているのは、主に内服薬と外用薬です。

    これらは科学的にその効果が認められており、世界中で使用されています。

    内服薬治療(守りの治療と攻めの治療)

    AGA治療薬には、大きく分けて二つの役割を持つものがあります。

    一つは「抜け毛を止める」守りの治療薬。

    代表的な成分に「フィナステリド」と「デュタステリド」があります。

    これらは、AGAの元凶であるDHTを生成する「5αリダクターゼ」という酵素の働きを阻害する薬。

    DHTの生成が抑制されることで、乱れたヘアサイクルが正常化し、抜け毛が減少し、髪の毛が再び太く長く成長できるようになります。

    もう一つは「髪を生やす」攻めの治療薬で、代表的な成分が「ミノキシジル」です。

    ミノキシジルの内服薬は、血管を拡張して頭皮の血流を増加させる作用があります。

    これにより、毛根に十分な栄養が届けられるようになります。

    さらに、毛母細胞に直接働きかけて、「VEGF」などの成長因子(グロースファクター)の産生を促し、発毛を強力にサポートします。

    ただし、これらの内服薬には、性機能障害や肝機能障害、多毛症、動悸といった副作用のリスクもゼロではありません。

    だからこそ、医師の診察と処方のもと、定期的に健康状態を確認しながら安全に服用を続けることが極めて重要です。

    外用薬治療(直接的なアプローチ)

    外用薬としては、「ミノキシジル」を配合した塗り薬が一般的。

    頭皮の気になる部分に直接塗布することで、毛根に働きかけ、血行を促進し発毛を促します。

    内服薬に抵抗がある方や、内服薬の補助として用いられることが多い治療法。

    副作用としては、塗布した部分のかゆみやかぶれなどが報告されています。

    注入治療(メソセラピーなど)

    これは、ミノキシルや成長因子(グロースファクター)などの有効成分を、注射や特殊な機器を用いて頭皮に直接注入する治療法。

    薬の成分をダイレクトに毛根へ届けることができるため、内服薬や外用薬と組み合わせることで、より高い相乗効果が期待できるとされています。

    メリットとしては直接的なアプローチが可能である点、デメリットとしては治療時に痛みを伴うことや、費用が比較的高額になる点が挙げられます。

    植毛

    AGA治療薬は、今ある髪を守り、育てる上で非常に有効です。

    しかし、AGAがかなり進行してしまい、毛根そのものがすでに活動を終えてしまった(線維化してしまった)部分からは、薬の力だけで髪を再生させることは困難。

    そのような場合に、見た目を劇的に改善させるための最終的な選択肢となるのが「自毛植毛」です。

    植毛とはどのような技術なのか?

    自毛植毛は、AGAの影響を受けにくいとされる後頭部や側頭部の自分自身の髪の毛を、皮膚組織ごと(毛根を包む組織を「株」や「グラフト」と呼びます)採取し、薄毛が気になる生え際や頭頂部などの部分に移植する外科手術です。

    この技術の最大の根拠は、「ドナードミナンス理論」という医学的な理論に基づいています。

    これは、「移植した毛髪は、移植元の性質をそのまま維持する」という理論。

    つまり、AGAの影響を受けにくい後頭部の髪を前頭部に移植すれば、その髪は移植後もAGAの影響を受けずに、半永久的に生え変わり続けるのです。

    まとめ:朝の髪セット時の抜け毛が気になるなら医療機関に相談しよう

    記事のポイントのまとめです。

    この記事では、ヘアセット時の抜け毛の原因を解説してきました。

    朝の抜け毛の多くは生理現象であり、過度に心配する必要がない場合もあります。

    しかし、その中に「細く短い毛」が混じっていたり、「特定の部位」から薄毛が進行していると感じたりしたならば、それはあなたの体が発している重要なサインかもしれません。

    AGAは、放置すれば確実に進行します。

    ヘアケアの見直しや生活習慣の改善も、頭皮環境を整える上では大切ですが、AGAの進行そのものを止める力はありません。

    最も重要なことは、一人で悩み続け、インターネット上の不確かな情報に振り回されることではありません。

    抜け毛の専門家である医師のもとで、まずは「正確な診断」を受けることです。

    それが、あなたの髪の未来を守るための第一歩となります。