薬用養命酒が直接的に抜け毛を減らす、あるいは発毛を促すといった医学的根拠はありません。
この製品の公式な効能・効果は、冷え症や肉体疲労の改善など7つであり、その中に抜け毛や薄毛に関する項目は含まれていません。
しかし、効能の一つである血行促進作用によって、髪の成長に必要な栄養素が頭皮へ届きやすい環境を整えるなど、間接的に健やかな髪の土台作りをサポートする可能性は考えられます。
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- 薬用養命酒と抜け毛に関する医学的根拠の有無と間接的な影響
- 薬用酒としてのアルコール摂取や体質によって注意すべき点
- 多くの抜け毛・薄毛の主な原因であるAGAやFAGAの仕組み
- 抜け毛の悩みを根本解決に導く専門的な治療法
目次
養命酒が抜け毛に直接作用するという医学的根拠はない
現在のところ、薬用養命酒が抜け毛を直接的に減らす、あるいは増やすということを示す医学的・科学的な根拠は存在しません。養命酒の製造販売元である養命酒製造株式会社も、抜け毛や薄毛に対する効果を公式に謳ってはいません。
では、なぜ効果が認められていないのか、そして、なぜ「髪に良いかもしれない」というイメージが持たれるのか、その理由を詳しく見ていきましょう。
薬用養命酒の公式な効能・効果の確認
薬用養命酒は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(通称:薬機法)に基づき、厚生労働省から効能・効果が認められている「第2類医薬品」です。
サプリメントや健康食品とは異なり、明確な効果が国によって承認されています。
その公式な効能・効果は、以下の7つです。
- 冷え症
- 肉体疲労
- 胃腸虚弱
- 病中・病後の体力回復
- 食欲不振
- 顔色が悪い(血色不良)
- 疲れやすい虚弱体質
ご覧の通り、この7つの項目の中に「抜け毛の改善」「育毛」「発毛」といった髪に関する効能は一切含まれていません。
薬機法では、承認された効能・効果以外のことを広告したり、謳ったりすることは厳しく禁じられています。
したがって、「養命酒で髪が生える」といった表現は不適切であり、誤解を招くものです。
私たちの体に関する製品を選ぶ際には、まずその製品が公式に何を目的として作られているのかを正しく理解することが、安全かつ効果的な利用への第一歩となります。
なぜ「養命酒が抜け毛に効くかも」という噂が広まるのか?
公式な効能にないにもかかわらず、なぜ養命酒と抜け毛を結びつけて考える人がいるのでしょうか。
これには、いくつかの理由が推察されます。
血行促進
一つ目の理由は、「血行促進」効果からの連想。
髪の毛は、毛根にある毛母細胞が、血液から栄養を受け取って成長します。
このため、「血行不良は薄毛の原因の一つ」という考え方は広く知られています。
養命酒の公式な効能には「冷え症」や「血色不良」の改善があり、これは血行を良くする作用によるものです。
この「血行を良くする」という点が、「頭皮の血行も良くなり、髪に栄養が届きやすくなるのではないか」という期待に繋がりやすいのです。
滋養強壮
二つ目の理由として、「滋養強壮」による体質改善への期待が挙げられます。
過度なストレスや栄養不足、肉体疲労が抜け毛の一因となることは珍しくありません。
養命酒は「滋養強壮」「肉体疲労」「虚弱体質」への効能が認められています。
そのため、養命酒を飲むことで体全体のコンディションが整い、その結果として髪の状態も健やかになるのではないか、と考えるのは自然なことかもしれません。
口コミや個人の体験談の影響
三つ目の理由は、口コミや個人の体験談の影響。
実際に養命酒を飲み始めてから「体調が良くなり、抜け毛が気にならなくなった」と感じる人がいれば、その体験談がインターネットや人づてに広まることがあります。
ただし、これはあくまで個人の感想であり、その抜け毛の減少が養命酒の直接的な効果によるものか、あるいは生活習慣の改善やプラセボ効果など他の要因によるものかを科学的に証明することは困難です。
このように、養命酒の持つ効能が、髪の健康に関連する要素と間接的に結びつくことで、「抜け毛に良いかもしれない」というイメージが形成されていると考えられます。
養命酒の「抜け毛を減らす」とされる可能性のある側面
前述の通り、養命酒が抜け毛に直接作用する根拠はありません。
しかし、その公式な効能が、間接的に頭皮や髪の健康にとってプラスに働く可能性は否定できません。
ここでは、あくまで「可能性」として、養命酒が持つ3つの側面について掘り下げていきます。
側面1:血行促進による頭皮環境への間接的な影響
私たちの髪の毛は、一見するとただ生えているだけのように見えますが、その根元である頭皮の下では、生命活動が活発に行われています。
髪を製造する工場とも言える「毛包」の中心には、「毛乳頭」という組織があります。
毛乳頭には毛細血管が入り込んでおり、ここから髪の成長に必要な酸素や栄養素が「毛母細胞」へと供給されます。
毛母細胞がこの栄養素を基に細胞分裂を繰り返すことで、髪の毛は作られ、伸びていくのです。
このため、血行不良に陥ると、頭皮の毛細血管を流れる血液の量が減少し、毛母細胞に十分な栄養を届けられなくなります。
栄養不足になった毛母細胞は活発に分裂できなくなり、結果として髪の成長が阻害されます。
具体的には、髪が細くなったり、十分に成長する前に抜け落ちてしまったり(ヘアサイクルの乱れ)、新しい髪が生えにくくなったりといったトラブルにつながります。
ここで、薬用養命酒の効能である「血行を良くする」作用が関わってきます。
養命酒には、体を温めたり血流を促したりする作用を持つ生薬(例:紅花、鬱金、桂皮など)が複数配合されています。
これらの生薬とアルコールの相乗効果によって、体全体の血行が促進されます。
理論上、全身の血の巡りが良くなれば、頭皮へ向かう血流も改善される可能性があります。
血流が改善されれば、毛母細胞へ届けられる栄養の量も増え、髪が健やかに育つための土台が整う、と考えることができるわけです。
これは、あくまで「頭皮環境を整える」という間接的なサポートであり、「発毛を促す」といった直接的な効果とは異なる点を理解しておく必要があります。
側面2:滋養強壮による体全体の健康状態の改善
「髪は健康のバロメーター」あるいは「髪は血の余り(血余)」といった言葉を耳にしたことはありますでしょうか。
これらは東洋医学的な考え方ですが、西洋医学的にも、髪の状態が体全体の健康状態を反映することは広く知られています。
例えば、過度なダイエットによる極端な栄養不足は、抜け毛の顕著な原因となります。
髪の主成分はケラチンというタンパク質ですが、体にとっては生命維持に必要な臓器への栄養供給が最優先。
そのため、栄養が不足すると、生命維持の優先度が低い髪への栄養供給は後回しにされてしまいます。
タンパク質はもちろん、亜鉛やビタミンといった栄養素も、健やかな髪を維持するためには不可欠です。
また、肉体的な疲労や精神的なストレスも、自律神経やホルモンバランスを乱し、結果として髪の成長に悪影響を与えます。
薬用養命酒には、「滋養強壮」「肉体疲労」「虚弱体質」といった、体全体の基本的な働きを整え、活力を高める効能があります。
配合されている生薬(例:人参、地黄など)は、古くから体の衰えを補い、元気を取り戻すために用いられてきました。
もし、あなたの抜け毛の原因が、特定の病気ではなく、日々の疲れや栄養の偏り、夏バテといった体全体のコンディション低下にある場合、養命酒で滋養強壮を図ることが、結果的に髪の健康を支えることに繋がるかもしれません。
体が本来持っている力を取り戻し、栄養をしっかりと吸収・運搬できる状態になれば、それは髪にとっても良い環境と言えるでしょう。
側面3:ストレス緩和への期待
現代社会において、ストレスは万病のもとと言われますが、抜け毛に関しても例外ではありません。
強いストレスを感じると、私たちの体では交感神経が優位な状態が続きます。
交感神経は血管を収縮させる働きがあるため、これが続くと血行不良を引き起こし、頭皮への血流も低下させてしまいます。
さらに、ストレスはホルモンバランスの乱れにも繋がります。
男性ホルモンや女性ホルモンのバランスが崩れることも、抜け毛や薄毛の一因となり得ます。
薬用養命酒には、14%のアルコールが含まれています。
適量のアルコールには、心身をリラックスさせ、副交感神経を優位にする働きが期待できます。
また、配合されている生薬の中には、自律神経のバランスを整える働きを持つとされるもの(例:烏樟)も含まれています。
日々の緊張やストレスで心身がこわばっていると感じる方が、用法・用量を守って養命酒を服用することでリラックスできれば、それはストレスによる血行不良や自律神経の乱れの緩和に繋がる可能性があります。
ストレスという抜け毛の間接的な原因にアプローチすることで、頭皮環境の改善が期待できる、という側面です。
養命酒の「抜け毛を増やす」とされる可能性のある側面と注意点
ここまで、養命酒が間接的に髪へ良い影響を与える可能性について見てきました。
しかし、物事には必ず両面があります。
使い方や体質によっては、逆に抜け毛に対してマイナスに働く可能性も考慮しなければなりません。
ここでは、特に注意すべき3つのポイントを解説します。
注意点1:アルコール摂取と頭皮への影響
最も注意すべき点は、薬用養命酒がアルコール度数14%の「薬用酒」であるということです。
これは一般的なワインとほぼ同じ度数であり、決して低い数値ではありません。
用法・用量を守っている限りは問題ないとされていますが、過剰に摂取したり、アルコールに弱い体質の方が飲んだりした場合には、髪にとってマイナスの影響が出る可能性があります。
過度なアルコール摂取が体に与える影響の一つに、肝臓への負担が挙げられます。
アルコールを分解するのは肝臓の役割ですが、この分解プロセスにおいて、髪の主成分であるタンパク質の合成に必要なビタミンやミネラルが大量に消費されてしまいます。
特に、髪のケラチンを合成する際に重要な役割を果たす「亜鉛」が不足しやすくなることが知られています。
また、アルコールは肝臓で「アセトアルデヒド」という有害物質に分解されます。
このアセトアルデヒドは、男性型脱毛症(AGA)の原因物質であるジヒドロテストステロン(DHT)を増加させる可能性があるという研究報告もあります。
さらに、アルコールには睡眠の質を低下させる作用があります。
寝つきは良くなるように感じられても、眠りが浅くなり、夜中に目が覚めやすくなります。
髪の成長に欠かせない「成長ホルモン」は、深い眠りの間に最も多く分泌されるため、睡眠の質が低下すると、髪の健やかな成長が妨げられることになります。
これらの理由から、養命酒は必ず1回20mL、1日3回という定められた用法・用量を厳守することが極めて重要。
薬だからといって安易に考えず、アルコール飲料であるという認識をしっかりと持つ必要があります。
注意点2:特定の体質や持病がある場合の懸念
養命酒は14種類の生薬を配合しています。
これらの生薬は多くの人にとって有益な作用をもたらしますが、稀に特定の生薬に対してアレルギー反応を示す方もいます。
アレルギー反応によって体調を崩せば、それが抜け毛に繋がる可能性も考えられます。
また、当然ながら、肝機能に障害がある方や、医師からアルコールを控えるように指導されている方は、服用を避けるべきです。
服用中の薬がある場合も、アルコールや特定の生薬との飲み合わせが問題になることがあります。
例えば、睡眠薬や抗不安薬、一部の抗生物質などはアルコールとの併用が禁忌とされているものも少なくありません。
持病がある方や、他の薬を服用している方が養命酒の服用を検討する際には、必ず事前に医師または薬剤師に相談し、問題がないかを確認することが不可欠。
自己判断での服用は、予期せぬ健康被害を招くリスクがあります。
注意点3:糖分の摂取について
薬用養命酒のほんのりとした甘みは、ブドウ糖や本みりんに由来するものです。
用法・用量を守った1回20mL程度の摂取であれば、糖分量が健康に大きな影響を与えることは考えにくいでしょう。
しかし、糖分の過剰摂取が一般的に頭皮環境に悪影響を及ぼすことは知っておいて損はありません。
糖分を過剰に摂取すると、皮脂の分泌が活発になります。
頭皮の皮脂が増えすぎると、毛穴が詰まったり、皮脂をエサにする常在菌(マラセチア菌など)が異常繁殖したりして、脂漏性皮膚炎を引き起こすことがあります。
脂漏性皮膚炎は、抜け毛を伴う脂漏性脱毛症の原因となります。
また、過剰な糖は体内のタンパク質と結びついて「糖化」という現象を引き起こし、AGEs(終末糖化産物)という老化物質を生成します。
頭皮で糖化が進むと、頭皮自体が硬くなり、血行不良を招くことも指摘されています。
繰り返しますが、養命酒の規定量でこれらの心配をする必要はほとんどありません。
ただ、普段から甘いものを多く摂取する食生活を送っている方が、さらに養命酒を加える際には、全体的な糖分摂取量にも少しだけ意識を向けてみると良いかもしれません。
抜け毛の本当の原因は何か?養命酒だけで解決できる問題ではない
ここまで養命酒と抜け毛の関連性について詳しく見てきましたが、忘れてはならないのは、多くの成人男性・女性を悩ませる抜け毛・薄毛の主な原因は、これまで述べてきたような血行不良や栄養不足、ストレスだけではない、という事実です。
特に、進行性の薄毛の大部分は、「男性型および女性型脱毛症(AGA・FAGA)」と呼ばれる、遺伝的・体質的な要因が強い脱毛症です。
男性型および女性型脱毛症(AGA・FAGA)のメカニズム
AGA(Androgenetic Alopecia)やFAGA(Female Androgenetic Alopecia)は、性ホルモンの影響によって引き起こされる脱毛症です。
男性の場合、体内の男性ホルモン「テストステロン」が、頭皮に存在する「5αリダクターゼ」という還元酵素と結びつくことで、「ジヒドロテストステロン(DHT)」という、より強力な男性ホルモンに変換されます。
このDHTが、毛根にある毛乳頭細胞の受容体(アンドロゲンレセプター)と結合すると、脱毛シグナルが発せられます。
この脱毛シグナルを受け取った毛母細胞は、髪の成長を途中でやめてしまいます。
本来であれば数年間続くはずの髪の「成長期」が、数ヶ月から1年程度にまで短縮されてしまうのです。
その結果、髪は太く長く成長する前に抜け落ち、次の新しい髪が生えてきても、またすぐに抜けてしまうというサイクルを繰り返します。
これが、AGAによって髪が徐々に細く、少なくなり、地肌が透けて見えるようになるメカニズムです。
女性のFAGAも、女性ホルモンの減少や男性ホルモンの相対的な影響などが関与していると考えられており、AGAと同様にヘアサイクルの乱れが主な原因です。
重要なのは、このAGA・FAGAは、血行を良くしたり、栄養を補給したりするだけでは、その進行を根本的に止めることができない、という点。
原因物質であるDHTの生成を抑制したり、その働きをブロックしたりといった、原因に直接アプローチする治療が必要不可欠となります。
その他の抜け毛の原因
AGA・FAGA以外にも、抜け毛には様々な原因があります。
- 円形脱毛症:自己免疫疾患の一種で、免疫細胞が自身の毛包を攻撃してしまうことで円形に毛が抜ける。
- 牽引性脱毛症:ポニーテールなど、常に髪を強く引っ張る髪型を続けることで、毛根に物理的なダメージが蓄積して起こる。
- 脂漏性脱毛症:前述の通り、皮脂の過剰分泌とマラセチア菌の異常繁殖による頭皮の炎症が原因。
- 分娩後脱毛症:出産後に女性ホルモンのバランスが急激に変化することで、一時的に抜け毛が増える。
これらの脱毛症も、それぞれ原因が異なるため、アプローチの方法も変わってきます。
例えば、円形脱毛症は免疫系の問題であり、滋養強壮とは直接関係ありません。
牽引性脱毛症は物理的な要因が原因です。
このように、抜け毛と一言でいっても、その背景には様々な原因が存在します。
養命酒が間接的に良い影響を与える可能性があるのは、あくまで「体全体のコンディション低下」に起因する抜け毛の一部であり、全ての抜け毛に万能なわけではないのです。
抜け毛・薄毛の悩みには専門的なアプローチが不可欠
養命酒はあくまで体全体の調子を整えるための医薬品。
もし、あなたの抜け毛が進行性であると感じるなら、あるいは原因がはっきりとしないのであれば、養命酒に頼るだけでなく、医学的根拠に基づいた専門的なアプローチを検討することが、悩みを解決するための最も確実な道です。
なぜセルフケアだけでは限界があるのか
ドラッグストアには、育毛剤や育毛シャンプー、髪に良いとされるサプリメントなど、様々なセルフケア商品が並んでいます。
これらの商品は、頭皮の環境を清潔に保ったり、血行を促進したり、髪に必要な栄養素を補給したりする目的で作られており、薄毛予防や頭皮環境の改善には一定の役割を果たします。
しかし、これらのセルフケア商品の多くは「医薬部外品」や「化粧品」、「食品」に分類されます。
これらは、AGA・FAGAのような「病気」を「治療」することを目的としていません。
AGAの原因であるDHTの生成を抑制するような強い作用を持つ成分は、医師の処方が必要な「医薬品」として厳しく管理されています。
したがって、セルフケアをいくら頑張っても、進行性のAGA・FAGAを食い止めることには限界があるのです。
AGA・FAGA治療
抜け毛・薄毛の悩みを根本的に解決したい場合、皮膚科や薄毛治療を専門とするクリニックを受診することをおすすめします。
専門クリニックでは、医師があなたの頭皮の状態や抜け毛の原因を正確に診断し、医学的根拠に基づいた最適な治療法を提案してくれます。
代表的な治療法には、以下のようなものがあります。
内服薬治療
- フィナステリド、デュタステリド:AGAの原因である5αリダクターゼの働きを阻害し、DHTの生成を抑制する薬です。抜け毛を減らし、ヘアサイクルを正常化させる効果が認められています。
- ミノキシジル(内服):元々は高血圧の治療薬でしたが、血管を拡張して血流を改善し、毛母細胞を活性化させる作用があることから、発毛薬として用いられます。
外用薬治療
- ミノキシジル(外用):頭皮に直接塗布することで、毛根の血流を促進し、発毛を促します。日本でも市販されている製品がありますが、クリニックではより高濃度のものが処方されることもあります。
これらの治療薬は、薄毛の原因に直接働きかけるため、セルフケアとは一線を画す効果が期待できます。
もちろん、効果には個人差があり、副作用のリスクもゼロではありませんが、医師の管理のもとで正しく使用することで、多くの人が薄毛の悩みを改善しています。
植毛
内服薬や外用薬による治療でも満足のいく効果が得られなかった場合や、すでに薄毛がかなり進行してしまった場合には、「自毛植毛」という選択肢もあります。
これは、AGAの影響を受けにくい後頭部や側頭部の自分自身の髪の毛を、毛根ごと採取し、薄毛が気になる部分に移植する外科手術。
移植した髪は、元の場所の性質を引き継ぐため、その後も生え変わり続けます。
費用は高額になりますが、根本的に見た目を改善できるという点で、非常に有効な手段の一つです。
まずは専門医に相談することの重要性
ここまで様々な情報をお伝えしてきましたが、最も大切なことは、自己判断で悩みを抱え込まないことです。
「自分の抜け毛の原因は何だろう」「養命酒を試すべきか、それともクリニックに行くべきか」と一人で考えていても、答えは出ません。
まずは、皮膚科や薄毛治療専門クリニックの扉を叩いてみてください。
多くのクリニックでは、無料のカウンセリングを実施しています。
専門医に相談し、自分の頭皮の状態を正確に診断してもらうことこそが、時間やお金を無駄にせず、抜け毛の悩みを解決するための最短ルートなのです。
まとめ:抜け毛は養命酒ではなくクリニックでの治療を
記事のポイントのまとめです。
養命酒は抜け毛を減らすのか、それとも増やすのかについては、「直接的に抜け毛を減らしたり増やしたりするという医学的な根拠はない」というのが結論です。
理由として、薬用養命酒の公式な効能・効果はあくまで「血行促進」や「滋養強壮」など7つであり、抜け毛改善は含まれていないからです。
ただし、これらの効能が、血行不良や栄養不足、ストレスといった間接的な抜け毛の原因に対して、良い影響を与える可能性は考えられます。
一方で、用法・用量を守らなければ、アルコールによる悪影響が出る懸念もあります。
しかし、最も重要なのは、多くの抜け毛の悩みは、進行性であるAGA・FAGAが原因であり、これらは養命酒だけで改善することは期待できません。
したがって、抜け毛・薄毛という悩みを本気で解決したいのであれば、養命酒に過度な期待を寄せるのではなく、まずは薄毛治療の専門クリニックで医師の診断を受けることが重要です。