はい、その可能性があります。
原因は主に2つ考えられ、1つは馬油シャンプーの洗浄力や配合成分がご自身の頭皮に合わず、乾燥やアレルギー反応を引き起こしている場合です。
もう1つのより深刻な可能性は、シャンプーとは無関係にAGA(男性型脱毛症)やFAGA(女性男性型脱毛症)が進行しており、その抜け毛が増えるタイミングとシャンプーを使い始めた時期が偶然重なったケースです。
そのため、抜け毛が増えたと感じた際は、シャンプーだけの問題と捉えず、根本的な原因が他にないかを疑い、見極めることが非常に重要になります。
AGA・FAGAは進行性の病気です。
実は、気にしている今も進行しています。
正しい対策をしなければ、髪の毛の数は減り続け、抜け毛・薄毛が徐々に目立ってきます。
そして、治療を開始するタイミングが遅れれば遅れるほど、回復が難しくなり、治療の選択肢も限られてしまいます。


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- 馬油シャンプーで抜け毛が増えたと感じる際に考えられる複数の原因
- 抜け毛の根本原因がシャンプーではなくAGA・FAGAである可能性
- 自分の抜け毛の原因が何かを判断するための具体的なチェックポイント
- 抜け毛が改善しない場合に必要となる専門クリニックでの具体的な対策
なぜ馬油シャンプーで抜け毛が増えたと感じるのか?考えられる3つの原因
馬油シャンプーで抜け毛が増えてしまったと感じる場合、いくつかの原因があります。
ここでは、その原因を「シャンプー自体が合っていない」「一時的な現象」「シャンプー以外の要因」という3つの視点から掘り下げていきます。
原因1:シャンプー自体が合っていない
多くの馬油シャンプーは頭皮への優しさを謳っていますが、全ての人に合うとは限りません。
抜け毛が増えたと感じる場合、まず疑うべきはシャンプーとご自身の頭皮との相性です。
洗浄力が強すぎる、または弱すぎるケース
シャンプーの基本機能は「洗浄」です。
この洗浄力のバランスが、頭皮の状態と合っていない場合があります。
例えば、もともと皮脂の分泌が少ない乾燥肌の方が、洗浄力の強い馬油シャンプー(例えば、石鹸ベースのものなど)を使用すると、必要な皮脂まで洗い流してしまい、頭皮の乾燥をさらに悪化させてしまう可能性があります。
頭皮が乾燥するとバリア機能が低下し、かゆみや炎症を引き起こし、抜け毛につながることがあります。
逆に、皮脂分泌が多い脂性肌の方が、保湿力を重視したマイルドな洗浄力の馬油シャンプーを使用すると、皮脂や汚れを十分に落としきれないことがあります。
洗い残された皮脂が酸化したり、毛穴に詰まったりすると、これもまた炎症や雑菌の繁殖を招き、頭皮環境を悪化させて抜け毛の原因となり得るのです。
「馬油シャンプー」と一括りにせず、洗浄成分(アミノ酸系、石鹸系など)が自分の肌質に合っているかを確認することが重要です。
配合されている他の成分による影響
馬油シャンプーには、馬油以外にも様々な成分が配合されています。
例えば、香料、着色料、防腐剤、シリコン、植物エキスなどです。
これらの補助的な成分が、肌に合わないアレルギー反応を引き起こしている可能性も否定できません。
特に、肌が敏感な方の場合、特定の化学物質や植物エキスに対してアレルギー反応(接触皮膚炎)を起こし、頭皮にかゆみ、赤み、湿疹などが現れることがあります。
このような頭皮の炎症は、毛根にダメージを与え、抜け毛を増加させる直接的な原因となります。
もしシャンプーを使い始めてから、抜け毛だけでなく、かゆみやフケといった他の症状も現れた場合は、馬油以外の配合成分が原因である可能性を疑うべきでしょう。
使用方法の間違い(すすぎ残しなど)
シャンプーそのものに問題がなくても、使い方を間違えているために抜け毛につながっているケースも考えられます。
特に注意したいのが「すすぎ残し」です。
馬油シャンプーは保湿成分が豊富に含まれているため、製品によってはしっとりとした使用感のものが多いです。
この使用感を「潤いが残っている」と勘違いし、すすぎが不十分になってしまうことがあります。
シャンプーの成分が頭皮や髪の生え際に残ってしまうと、それが毛穴を塞いだり、頭皮への刺激となって炎症を引き起こしたりする原因になります。
シャンプーをする時間よりも、すすぎには倍以上の時間をかけるくらいの意識で、指の腹を使って頭皮からしっかりと洗い流すことが非常に重要です。
原因2:頭皮環境の変化による一時的な現象
次に、抜け毛の増加が、必ずしも悪い兆候ではなく、頭皮環境が変化する過程で起こる一時的なものである可能性について見ていきましょう。
ただし、これらの現象を自己判断することは難しく、注意が必要です。
初期脱毛の可能性
新しいシャンプーを使い始めたり、ヘアケアの方法を変えたりした際に、一時的に抜け毛が増えることがあります。
これを「初期脱毛」と呼ぶことがあります。
これは、新しいシャンプーによって頭皮環境が改善に向かう過程で、乱れていたヘアサイクル*1(毛周期)が正常化するために起こるとされる現象。
不健康な状態だった毛根から生えていた弱い髪が、これから生えてくる健康な髪に押し出される形で抜け落ちるため、一時的に抜け毛が増加したように感じられるという考え方です。
この場合、通常は1ヶ月から3ヶ月程度で抜け毛は落ち着き、その後は健康な髪が生えてくると言われています。
もし、抜け毛の増加と同時に、フケやかゆみが減る、髪にハリやコシが出てくるなどのポジティブな変化が見られる場合は、この初期脱毛の可能性も考えられます。
しかし、これはあくまで可能性の一つであり、他の原因と見分けることは非常に困難です。
好転反応という考え方
「好転反応」とは、体が健康な状態に戻る過程で、一時的に不調が現れるという東洋医学的な考え方。
シャンプーにおいては、頭皮に溜まっていた老廃物が排出される過程で、一時的にフケや抜け毛が増えることがある、と説明されることがあります。
しかし、この「好転反応」という言葉には注意が必要。
医学的・科学的な根拠は明確ではなく、単に「製品が肌に合っていないことによる悪化」を好転反応と誤解してしまう危険性があるからです。
抜け毛やかゆみ、炎症といった症状は、体が発している危険信号。
それを安易に「良い方向に向かっている証拠だ」と自己判断し、使用を続けることで、症状がさらに悪化し、回復が困難な状態に陥ってしまうリスクも伴います。
特に、症状が長期間続く場合や、悪化する一方である場合は、好転反応という言葉に惑わされず、使用を中止し、専門家の意見を求めるべきです。
原因3:シャンプー以外の要因が抜け毛を引き起こしている可能性
馬油シャンプーを使い始めたタイミングと、抜け毛が増えたと感じるタイミングが偶然一致しただけで、実は原因が全く別のところにあるというケースも非常に多く見られます。
むしろ、こちらを本質的な原因として疑うべきかもしれません。
AGA(男性型脱毛症)・FAGA(女性男性型脱毛症)の進行
成人男性の抜け毛・薄毛の最も一般的な原因は、AGA*2(男性型脱毛症)。
これは、男性ホルモンの一種であるテストステロン*3が、5αリダクターゼ*4という酵素の働きによって、より強力なジヒドロテストステロン(DHT)に変換され、このDHTが毛乳頭細胞の受容体と結合することで、髪の成長を阻害し、ヘアサイクルを短縮させてしまう脱毛症です。
AGAは進行性であり、一度発症すると自然に治ることはありません。
シャンプーの変更といった外部要因とは無関係に、内部で静かに進行していきます。
馬油シャンプーを使い始めた時期が、たまたまAGAの進行によって抜け毛が目立ち始めた時期と重なった可能性があります。
同様に、女性においてもFAGA(女性男性型脱毛症)と呼ばれる、びまん性(広範囲)に髪が薄くなる脱毛症があります。
これは、加齢による女性ホルモンの減少などが原因と考えられており、こちらもシャンプーだけで改善するものではありません。
生活習慣の乱れ(食生活、睡眠不足、ストレス)
髪の毛は、私たちが日々摂取する栄養素から作られています。
偏った食生活による栄養不足、特に髪の主成分であるタンパク質や、その合成を助ける亜鉛、ビタミンなどが不足すると、健康な髪は育ちません。
また、睡眠不足は髪の成長を促す成長ホルモンの分泌を妨げ、ストレスは自律神経の乱れを引き起こして頭皮の血行を悪化させます。
これらの生活習慣の乱れは、抜け毛の直接的な原因となり得ます。
シャンプーを変えたことによる変化を気にするあまり、ストレスが増大し、それがさらに抜け毛を悪化させるという悪循環に陥ることも考えられます。
季節性の抜け毛
動物に換毛期があるように、人間にも季節によって抜け毛が増える時期があります。
特に、夏の間に浴びた紫外線のダメージや、夏バテによる栄養不足の影響が頭皮に現れる「秋」は、一年で最も抜け毛が多くなる季節と言われています。
馬油シャンプーを使い始めたのがちょうど秋口だった場合、増えた抜け毛はシャンプーが原因ではなく、この季節性の要因である可能性も高いでしょう。
他の病気が原因の脱毛症
AGAやFAGA以外にも、抜け毛を引き起こす病気は存在します。
例えば、自己免疫疾患の一種である「円形脱毛症」、頭皮の常在菌であるマラセチア菌の異常繁殖などが原因で起こる「脂漏性皮膚炎」、甲状腺機能の異常などが挙げられます。
これらの病気は、シャンプーの変更とは関係なく発症・進行します。
もし、抜け毛の仕方が部分的であったり、頭皮に強いかゆみや大量のフケ、湿疹などを伴ったりする場合は、これらの病気を疑い、皮膚科などの医療機関を受診する必要があります。
馬油シャンプーの一般的な特徴と期待される効果
まず、なぜ多くの方が馬油シャンプーを選ぶのか、一般的な特徴と期待される効果について理解を深めておきましょう。
馬油そのものが持つ性質が、頭皮や髪にどのように作用すると考えられているのかを知ることは、抜け毛の原因を探る上での第一歩となります。
馬油とは?その成分と歴史
馬油(ばーゆ、まーゆ)とは、その名の通り馬のたてがみや尾の付け根、皮下脂肪などから採取される動物性の油脂。
古くは中国大陸から伝来し、日本では奈良時代にはすでに使われていたという記録も残っています。
主に火傷や切り傷、肌荒れの民間薬として重宝されてきました。
馬油の最大の特徴は、人間の皮脂の成分と非常によく似ている点にあります。
馬油の主成分は不飽和脂肪酸と飽和脂肪酸で、その中でも特にオレイン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、リノール酸、α-リノレン酸などが豊富に含まれています。
これらの脂肪酸は、人間の皮脂にも含まれており、肌なじみが良く、角質層への浸透力が高いという性質を持っています。
このため、肌のバリア機能をサポートし、水分の蒸発を防ぐ保湿効果が高いことで知られています。
この性質を応用し、近年ではシャンプーやトリートメント、スキンケアクリームなど、様々な化粧品に配合されるようになりました。
頭皮や髪への保湿効果
馬油シャンプーに期待される最も大きな効果の一つが、優れた保湿力。
前述の通り、馬油は人間の皮脂に近い性質を持つため、頭皮に塗布した際に自然になじみ、乾燥から守る働きが期待されます。
頭皮が乾燥すると、フケやかゆみが発生しやすくなるだけでなく、外部からの刺激に弱い状態になってしまいます。
また、乾燥を補おうとして皮脂が過剰に分泌され、かえって毛穴の詰まりや炎症を引き起こすことも少なくありません。
馬油の保湿成分は、このような乾燥による頭皮トラブルを防ぎ、健やかな髪が育つための土台を整える一助となると考えられています。
さらに、髪の毛そのものに対しても、油分がキューティクルをコーティングし、内部の水分が逃げるのを防ぐことで、パサつきや広がりを抑え、しっとりとしたまとまりのある髪に導く効果が期待できるのです。
血行促進効果の可能性
馬油に含まれる不飽和脂肪酸の一つであるα-リノレン酸は、体内で代謝される過程で血行を促進する働きがあると言われています。
シャンプーの際に頭皮をマッサージすることで、馬油の成分が浸透し、頭皮の血行が良くなる可能性が考えられます。
頭皮の血行は、髪の毛の成長に不可欠な栄養素を毛根にある毛母細胞へ届けるための重要な役割を担っています。
血行不良に陥ると、髪の成長に必要な栄養が十分に行き渡らず、髪が細くなったり、抜け毛が増えたりする原因となり得ます。
馬油シャンプーを使用しながら頭皮マッサージを行うことで、この血行促進効果が期待され、結果として健康な髪の育成をサポートする可能性があると言えるでしょう。
ただし、これはシャンプーの成分だけで実現するものではなく、マッサージという物理的な作用との相乗効果によるものと理解しておくことが大切です。
抗炎症作用への期待
馬油には、炎症を抑える作用があるとも言われています。
これは、古くから火傷などの治療に用いられてきた歴史的背景からも示唆されるところです。
頭皮においても、皮脂の過剰分泌や常在菌のバランスの乱れ、アレルギー反応などによって炎症が起こることがあります。
頭皮の炎症は、かゆみや赤み、湿疹などを引き起こし、頭皮環境を悪化させる直接的な原因となります。
炎症が続くと、毛根がダメージを受け、正常なヘアサイクルが乱れて抜け毛につながることもあります。
馬油が持つとされる抗炎症作用によって、これらの頭皮トラブルを鎮め、頭皮を穏やかな状態に保つことができれば、抜け毛の予防や頭皮環境の改善に繋がる可能性があると考えられています。
ただし、これも医薬品のような明確な治療効果を保証するものではなく、あくまで化粧品としての範囲内での働きかけとなります。
馬油シャンプーと抜け毛の関係を正しく見極める方法
では、自分の抜け毛が馬油シャンプーによるものなのか、それとも他の要因によるものなのかを、どのように見極めればよいのでしょうか。
いくつかの観察ポイントを挙げていきます。
抜け毛以外の頭皮トラブルの有無
まず確認すべきは、抜け毛以外の頭皮の症状。
シャンプーが肌に合っていない場合、多くはアレルギー反応や刺激による炎症を伴います。
- シャンプーを使い始めてから、頭皮にかゆみが出てきた
- 鏡で見ると頭皮が赤くなっている
- 乾燥したフケ、あるいはベタついたフケが増えた
- 頭皮に湿疹やニキビのようなものができるようになった
これらの症状が抜け毛と同時に現れた場合は、シャンプーの成分が頭皮に合っていない可能性が高いと考えられます。
このような場合は、原因の特定が難しいとしても、一度そのシャンプーの使用を中止するのが賢明です。
抜け毛の質や量の変化を観察する
次に、抜け毛の状態を注意深く観察してみましょう。
- 抜け毛の量は、日に日に増え続けているか、それとも一定の量で推移しているか
- 抜けた毛は、細く短い毛が多いか、それとも太く長い毛が多いか
- 抜け毛の期間は、シャンプーを使い始めてからずっと続いているのか
もし、細く短い「成長しきる前の毛」が多く抜けている場合は、ヘアサイクルが短縮しているサインであり、AGAやFAGAの可能性が疑われます。
また、抜け毛の量が減る気配がなく、2〜3ヶ月以上も増え続けている場合も、単なるシャンプーとの相性の問題だけではない可能性を考慮すべきです。
使用を一時中断してみる場合の注意点
原因を切り分ける最もシンプルな方法は、馬油シャンプーの使用を一時的にやめてみることです。
以前使っていたシャンプーに戻すか、低刺激性のシャンプーに変えてみて、2週間から1ヶ月ほど様子を見ます。
もし、シャンプーを戻して抜け毛が明らかに減ったのであれば、馬油シャンプーの何らかの成分が合わなかった可能性が高いと判断できます。
逆に、シャンプーを戻しても抜け毛の量が変わらない、あるいは増え続ける場合は、原因はシャンプー以外にあると考えられます。
この方法を試す際の注意点として、シャンプーを頻繁に変えすぎると、かえって頭皮に負担をかけ、状態を悪化させてしまう可能性があることを覚えておいてください。
抜け毛が続く場合に考えられる「シャンプー以外の本当の原因」
馬油シャンプーの使用を中止しても抜け毛が改善しない場合、あるいは抜け毛の状態から他の原因が強く疑われる場合は、より本質的な問題に目を向ける必要があります。
特に、進行性の脱毛症であるAGA・FAGAは、早期の対策が非常に重要です。
AGA(男性型脱毛症)のメカニズムと特徴
繰り返しますが、成人男性の薄毛の多くはAGAが原因。
そのメカニズムをもう少し詳しく見てみましょう。
AGAは、男性ホルモンの「テストステロン」が、毛根周辺に存在する「5αリダクターゼ(II型)」という酵素と結びつくことから始まります。
この結合によって、より強力な脱毛作用を持つ「ジヒドロテストステロン(DHT)」へと変換されます。
生成されたDHTが、毛根にある毛乳頭細胞の「男性ホルモン受容体」と結合すると、脱毛シグナルが発信されます。
このシグナルを受け取った毛母細胞は、髪の成長を抑制され、通常2〜6年ある「成長期」が、数ヶ月から1年程度にまで短縮されてしまいます。
成長期が短くなることで、髪は太く長く成長する前に抜け落ちてしまい、次の新しい髪が生えるまでの「休止期」が長くなります。
このサイクルが繰り返されることで、髪の毛は全体的に細く、短く(軟毛化)、地肌が透けて見えるようになっていくのです。
AGAの特徴は、前頭部の生え際が後退していく(M字型)、あるいは頭頂部が薄くなる(O字型)、またはその両方が同時に進行する、といった特定のパターンで薄毛が進行することです。
また、遺伝的な要因が大きく関わっていることも知られています。
FAGA(女性男性型脱毛症)のメカニズムと特徴
女性の場合、男性のAGAとは少し異なる形で薄毛が進行します。
これをFAGA(女性男性型脱毛症)またはFPHL(女性型脱毛症)と呼びます。
FAGAの主な原因は、加齢やホルモンバランスの乱れによる「女性ホルモン(エストロゲン)」の減少と考えられています。
エストロゲンは、髪の成長期を維持し、ハリやコシのある健康な髪を育む働きがあります。
このエストロゲンが減少することで、相対的に男性ホルモンの影響が強まり、ヘアサイクルが乱れて抜け毛が増加し、髪が細くなっていきます。
FAGAの特徴は、男性のAGAのように生え際が後退するのではなく、頭頂部を中心に全体の髪のボリュームが減少し、分け目が目立つようになる「びまん性」の脱毛である点。
特定の部位だけが完全に禿げることは稀ですが、地肌が広範囲にわたって透けて見えるようになります。
なぜシャンプーの変更とタイミングが重なるのか?
AGAやFAGAは、ある日突然発症するものではなく、時間をかけてゆっくりと進行します。
そのため、本人も気づかないうちに症状が進んでいることが少なくありません。
そのような状況で、何かをきっかけに自分の髪の状態を意識するようになります。
例えば、「髪に良い」と聞いて馬油シャンプーを使い始めたという行動自体が、すでに髪への関心や不安が高まっていることの表れかもしれません。
そして、シャンプーを新しくしたことで、以前よりも注意深く自分の髪や抜け毛を観察するようになります。
その結果、それまで気づかなかった、あるいは気にしていなかった進行中のAGA・FAGAによる抜け毛の増加を、「シャンプーのせいだ」と認識してしまうのです。
これは、原因と結果の取り違えであり、非常に多く見られるケースです。
専門的な対策への移行:クリニックでの相談という選択肢
もし、あなたの抜け毛の原因がAGAやFAGAである場合、残念ながらシャンプーの変更やマッサージといったセルフケアで進行を止めることはできません。
これらの脱毛症は医学的な治療が必要な「病気」の一種だからです。
悩みを放置すれば、症状は進行し続けます。
根本的な解決を目指すのであれば、専門のクリニックに相談することが最も確実で効果的な方法です。
専門クリニックで受けられる診断とは
薄毛治療を専門とするクリニックでは、まず医師による正確な診断が行われます。
問診では、抜け毛が始まった時期、生活習慣、家族歴(遺伝)などを詳しくヒアリングします。
視診では、頭皮の状態や薄毛の進行パターンを確認し、マイクロスコープを使って毛穴の状態や髪の毛の太さを詳細に観察します。
これにより、抜け毛がAGA・FAGAによるものなのか、あるいは脂漏性皮膚炎などの他の皮膚疾患が原因なのかを判断します。
原因を正しく特定することは、適切な治療法を選択するための大前提。
自己判断で誤ったケアを続ける時間をなくし、最短ルートで改善への道筋をつけるためにも、専門家による診断は不可欠と言えるでしょう。
AGA・FAGAの具体的な治療法
クリニックでは、医学的根拠に基づいた様々な治療法が提供されています。
個々の症状や進行度、希望に応じて、これらの治療法を単独または組み合わせて行います。
内服薬
男性のAGA治療では、「フィナステリド*5」や「デュタステリド*6」が中心となります。
これらは5αリダクターゼの働きを阻害し、抜け毛の原因であるDHTの生成を抑制する薬。
また、発毛を促進する効果のある「ミノキシジル*7」のタブレットが処方されることもあります。
女性のFAGA治療では、男性ホルモンの作用を抑える「スピロノラクトン*8」や、血行を促進して発毛を促す「ミノキシジル」のタブレットなどが用いられます。
外用薬
男女ともに使用されるのが「ミノキシジル」の塗り薬。
頭皮に直接塗布することで、毛母細胞を活性化させ、血行を促進し、発毛を促す効果があります。
これらの治療は、医師の管理下で行われる医療行為。
効果と同時に副作用のリスクも伴うため、必ず専門のクリニックで相談の上、処方を受ける必要があります。
植毛
AGAがある程度進行してしまった場合や、薬物治療だけでは満足のいく効果が得られない場合の選択肢として「自毛植毛」があります。
自毛植毛とは、DHTの影響を受けにくく、薄くなりにくい後頭部や側頭部の自分自身の毛髪を、毛根ごと採取し、薄毛が気になる前頭部や頭頂部に移植する外科手術です。
移植した髪は、元の場所の性質を保ったまま生え続け、その後は通常の髪と同じように伸びたり、抜けたり、また生えたりというヘアサイクルを繰り返します。
一度定着すれば、メンテナンスの必要がなく、半永久的な効果が期待できるのが最大のメリットです。
薬物治療のように継続的な費用の発生はありませんが、初期費用が高額になるというデメリットもあります。
自身の薄毛の進行度や、どのようなゴールを目指したいのかによって、最適な選択肢は異なります。
まとめ:馬油シャンプーの使用タイミングで抜け毛が増えたと感じたら専門クリニックへ相談しよう
記事のポイントのまとめです。
馬油シャンプーを使い始めて抜け毛が増えたと感じる時、その原因は一つとは限りません。
シャンプーの洗浄力や成分があなたの頭皮に合っていない可能性もあれば、シャンプーとは全く無関係のAGAやFAGAが進行しているタイミングと偶然重なった可能性も十分に考えられます。
大切なのは、「シャンプーのせいだ」と安易に決めつけず、抜け毛以外の頭皮の症状や、抜け毛の質・量を冷静に観察し、原因を正しく見極めようとすることです。
そして、もし抜け毛が続く、細い毛が増えた、特定の部位が薄くなってきたなどのサインが見られるのであれば、それはセルフケアの範囲を超えている可能性があります。
進行性の脱毛症であるAGA・FAGAは、放置すれば症状は悪化の一途をたどります。
あなたの髪の悩みを根本から解決するためには、専門のクリニックで医師の診断を受け、医学的根拠に基づいた適切な治療を開始することが大切です。
まずは無料カウンセリングなどを利用して、専門家の意見を聞くことから始めましょう。