髪の毛には「ヘアサイクル」という生まれ変わりの周期があるため、抜け毛は誰にでも起こる自然な生理現象です。
健康な頭皮では、1日に50本から100本程度の髪が寿命を迎えて自然に抜け落ちており、それと同時に新しい髪の毛が絶えず生え始めているため、全体の毛量は維持されます。
季節の変わり目や体調によって一時的に抜け毛の本数が増加することもありますが、抜ける本数と生える本数のバランスが取れていれば、薄毛が進行しているわけではありません。
AGA・FAGAは進行性の病気です。
実は、気にしている今も進行しています。
正しい対策をしなければ、髪の毛の数は減り続け、抜け毛・薄毛が徐々に目立ってきます。
そして、治療を開始するタイミングが遅れれば遅れるほど、回復が難しくなり、治療の選択肢も限られてしまいます。


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- 抜け毛が多いけどハゲない理由
- 自分で判断できる正常な抜け毛と危険な抜け毛の見分け方
- 薄毛が進行している時に現れる髪質の変化などのサイン
- 抜け毛の悩みを放置するリスクと専門的な治療の重要性
目次
抜け毛が多くてもハゲない3つの理由
結論から言うと、抜け毛は髪が新しく生まれ変わる過程で起こる自然な現象。
そのため、一時的に抜け毛の本数が増えたからといって、すぐに薄毛に直結するわけではありません。
その背景には、私たちの髪に備わっている「ヘアサイクル*1」という精巧な仕組みが関係しています。
理由1:髪の毛には寿命がある!正常なヘアサイクルとは?
私たちの髪の毛は、永久に伸び続けるわけではなく、一本一本に寿命があります。
この髪が生まれてから抜け落ちるまでの一連の周期を「ヘアサイクル(毛周期)」と呼びます。
このサイクルを理解することが、抜け毛の不安を解消する第一歩です。
ヘアサイクルは、大きく分けて3つの期間で構成されています。
成長期(2年~6年)
成長期は、髪の毛が実際に太く、長く成長する最も重要な期間。
頭皮にある毛母細胞が活発に細胞分裂を繰り返すことで、新しい髪が作り出され、グングンと伸びていきます。
健康な髪の毛全体の約85%~90%が、この成長期にあると言われています。
この期間が長ければ長いほど、髪はより太く、長く成長することができます。
退行期(約2週間)
長く続いた成長期を終えると、髪は退行期へと移行します。
この期間に入ると、毛母細胞の分裂が急激に減少し、髪の成長がストップします。
毛根部分である毛球も徐々に縮小し始め、次の「休止期」への準備を始めます。
全毛髪のうち、退行期にあるのはわずか1%程度です。
休止期(約3ヶ月~4ヶ月)
退行期を終えた髪は、完全に成長が止まった休止期に入ります。
この状態の髪は、毛根の活動が停止しており、皮膚の浅い部分にとどまっているだけです。
そして、毛穴の奥では次の新しい髪の毛(新生毛)が成長を始めており、この新しい髪に押し出されるような形で、休止期の髪は自然に抜け落ちていきます。
私たちが日常的に目にする「抜け毛」のほとんどは、この休止期を迎えた髪の毛なのです。
全体の髪の約10%~15%がこの休止期にあるため、1日に50本から100本程度の髪が抜けるのは、ごく自然な現象と言えるでしょう。
理由2:1日に抜ける本数は季節や個人差で変動する
毎日100本程度の抜け毛は正常な範囲だと説明しましたが、この本数は常に一定というわけではありません。
季節や個人の体質、生活習慣によっても変動します。
例えば、季節性の要因は多くの人が経験するものです。
特に秋(9月~11月頃)は抜け毛が増えやすい季節として知られています。
これにはいくつかの理由が考えられます。
一つは、夏の間に浴びた紫外線のダメージが頭皮に蓄積し、秋頃にその影響が現れるためです。
また、動物の毛が生え変わる「換毛期」の名残が人間にも残っているという説や、夏の暑さによる食欲不振や睡眠不足がヘアサイクルに影響を与えるという説もあります。
このような季節的な要因であれば、冬になれば抜け毛は落ち着くことがほとんどです。
他にも、女性の場合は出産後に一時的に抜け毛が急増することがあります。
これは「産後脱毛症」と呼ばれ、妊娠中に増加していた女性ホルモン(エストロゲン)が、出産後に急激に減少することで、成長期を維持していた髪が一斉に休止期に入ってしまうために起こります。
これも通常は半年から1年ほどで自然に回復します。
このように、ストレス、睡眠不足、過度なダイエットなども一時的にホルモンバランスや自律神経を乱し、抜け毛を増加させる要因となり得ます。
しかし、これらはあくまで一時的なヘアサイクルの乱れであり、原因が解消されれば元に戻ることが期待できます。
理由3:新しい髪の毛がしっかり生えてきている
抜け毛の多さで不安になる際に、最も重要な視点は「抜けた数」だけではなく、「新しく生えてきている数」とのバランスです。
前述の通り、休止期に入って抜け落ちた髪の毛穴からは、すでに次の新しい髪の毛が成長を始めています。
正常なヘアサイクルが維持されていれば、抜けた分だけ新しい髪がしっかりと生えてくるため、頭部全体の毛髪の密度は一定に保たれます。
つまり、たとえ1日に150本の髪が抜けたとしても、それと同時に150本の新しい髪が生え始めていれば、毛髪の総数が減ることはありません。
この「抜け毛」と「新生毛」のバランスが取れている限り、抜け毛の本数が多少多くても、薄毛を心配する必要は少ないのです。
問題となるのは、このバランスが崩れてしまう場合。
何らかの原因で新しい髪の成長が阻害されたり、成長途中の髪が抜けてしまったりすると、「抜ける数」が「生える数」を上回り、徐々に薄毛が進行していくことになります。
抜け毛が多いけどハゲないは勘違い?正常な抜け毛と危険な抜け毛の見分け方
抜け毛が多くても必ずしもハゲるわけではない理由をご理解いただけたかと思います。
しかし、中には薄毛のサインとなる「危険な抜け毛」も存在します。
ここでは、ご自身の抜け毛が心配ないものか、それとも注意すべきものなのかを見分けるための具体的なチェックポイントを解説します。
チェックポイント1:抜け毛の本数
まず基本となるのが、抜け毛の本数です。
正常な範囲
1日の抜け毛の本数は、平均で50本~100本程度とされています。
季節の変わり目、特に秋には150本~200本近くまで増えることもありますが、一時的なものであれば過度に心配する必要はありません。
危険なサイン
注意すべきなのは、季節に関係なく明らかに1日に200本以上の抜け毛が長期間続く場合。
また、「以前と比べて、明らかに倍以上に増えた」といった急激な変化も、何らかの異常が起きているサインかもしれません。
具体的な本数を毎日数えるのは難しいですが、以下のようなタイミングで意識的に確認してみると良いでしょう。
- 朝起きた時の枕についている髪の毛(10本以上あるか)
- シャンプーの際に指に絡みつく髪の毛や、排水溝に溜まる髪の毛(明らかに量が増えていないか)
- ドライヤーで髪を乾かした後の床に落ちている髪の毛
これらの場所で、毎日明らかに抜け毛の量が増えていると感じる場合は、注意深く他のチェックポイントも確認する必要があります。
チェックポイント2:抜け毛の毛根の状態
抜け落ちた髪の毛の「根元」、つまり毛根部分を観察することは、髪の健康状態を知る上で非常に重要。
ティッシュペーパーなどの白いものの上に抜け毛を置いて、じっくりと見てみましょう。
正常な抜け毛の毛根
寿命を全うした健康な抜け毛の毛根は、先端が少し膨らんでおり、マッチ棒の頭のような丸い形をしています。
そして、その周りに半透明のゼリー状の塊が付着していることがあります。
これは「毛根鞘(もうこんしょう)」と呼ばれる組織で、毛根を保護する役割を持っています。
この毛根鞘がしっかりと付いているのは、髪が成長期を十分に経て、自然に休止期を迎えて抜け落ちた証拠。
色は白っぽいか、半透明です。
危険な抜け毛の毛根
一方、以下のような特徴を持つ毛根は、ヘアサイクルに異常が生じている可能性があります。
- 毛根がない、または細く尖っている:毛根部分がほとんど見られず、先端が細く尖っているような抜け毛は、成長期の途中で何らかのダメージを受けて抜けてしまった可能性があります。円形脱毛症や、髪を強く引っ張ることで起こる牽引性脱毛症などで見られることがあります。
- 毛根に皮脂やフケが付着している:毛根部分がベタベタとしていたり、脂っぽい塊が付着していたりする場合は、頭皮の皮脂が過剰に分泌されているサインです。これは、頭皮環境の悪化が原因で起こる「脂漏性脱毛症」の可能性があります。
- 毛根が黒い、またはギザギザしている:毛根が黒ずんでいたり、形がいびつでギザギザしていたりする場合、強いストレスや血行不良によって毛根に十分な栄養が届いていない可能性があります。また、AGA*2(男性型脱毛症)の初期症状として見られることもあります。
チェックポイント3:抜け毛の太さと長さ
抜け毛の本数や毛根の状態と合わせて、抜け落ちた髪そのものの質も重要な判断材料です。
正常な抜け毛
自然に抜け落ちた健康な髪は、ある程度の太さがあり、しっかりとしたハリやコシを感じられます。
長さも、今生えている他の髪の毛と同じくらいの長さがあるはずです。
危険な抜け毛
注意すべきなのは、細くて短い、まるで産毛のような弱々しい抜け毛が目立つ場合。
これは、髪の毛が太く長く成長する「成長期」が、何らかの原因で短縮されてしまっていることを示しています。
髪が十分に育ちきる前に退行期・休止期へと移行し、抜けてしまっている状態。
このような「短く細い毛」の増加は、後述するAGA(男性型脱毛症)やFAGA(女性男性型脱毛症)の最も典型的なサインの一つであり、薄毛が進行している強い証拠となります。
排水溝や枕に落ちている抜け毛の中に、明らかに他の髪より細く、短い毛が混じっている割合が増えてきたら、それは危険なサインと捉えるべきです。
チェックポイント4:頭皮の状態
髪の毛が生える土壌である頭皮の状態も、抜け毛の原因を探る上で見逃せないポイント。
鏡を使って、ご自身の頭皮の色や状態を確認してみてください。
健康な頭皮
健康な頭皮は、少し青みがかった白色をしています。
適度な潤いがあり、硬すぎず柔らかすぎない状態が理想です。
注意が必要な頭皮
以下のような状態は、頭皮環境が悪化しているサインであり、抜け毛の増加や薄毛につながる可能性があります。
- 赤い頭皮:炎症を起こしている可能性があります。シャンプーのすすぎ残し、紫外線ダメージ、アレルギーなどが原因として考えられます。
- 茶色い・黄色い頭皮:血行不良や皮脂の酸化が原因である可能性が高いです。血行が悪くなると髪の成長に必要な栄養が届きにくくなります。
- 過剰なフケやかゆみ、べたつき:皮脂の分泌バランスが崩れていたり、頭皮の常在菌が異常繁殖していたりする可能性があります。「脂漏性皮膚炎」などを発症している場合もあります。
頭皮環境の悪化は、それ自体が抜け毛の原因になるだけでなく、薄毛を進行させる要因ともなり得ます。
頭皮に異常を感じた場合は、早めに対処することが重要です。
実は気づいていないだけ?抜け毛の裏に隠された薄毛進行のサイン
「抜け毛の本数も正常範囲だし、毛根も綺麗だから大丈夫」と安心している方の中にも、実は気づかないうちに薄毛が進行しているケースがあります。
特に、ゆっくりと進行するタイプの薄毛は、自分では変化に気づきにくいものです。
ここでは、自己判断の危険性と、見逃してはならない薄毛のサインについて解説します。
AGA・FAGAは「抜け毛の増加」より「髪質の変化」で始まる
薄毛の代表的な原因であるAGA(男性型脱毛症)とFAGA(女性男性型脱毛症)は、初期段階では必ずしも「抜け毛の急増」という形で現れるわけではありません。
むしろ、より重要なサインは「髪質の変化」にあります。
AGAとFAGAのメカニズムには、男性ホルモンが深く関わっています。
- 男性ホルモンの一種である「テストステロン*3」が、頭皮に存在する「5αリダクターゼ*4」という酵素と結合します。
- すると、より強力な男性ホルモンである「DHT(ジヒドロテストステロン)」に変換されます。
- このDHTが、毛根にある毛乳頭細胞の受容体と結合すると、髪の成長を抑制する信号(脱毛因子TGF-βなど)が放出されます。
- この信号により、髪のヘアサイクルのうち、最も重要な「成長期」が極端に短縮されてしまいます。
本来であれば2年~6年あるはずの成長期が、数ヶ月~1年程度に短くなってしまうのです。
その結果、髪は太く長く成長する前に、細く短い産毛のような状態で抜け落ちてしまいます。
つまり、AGA・FAGAの初期症状は、「抜け毛の本数が増える」ことよりも、「生えてくる髪が細く弱々しくなる(軟毛化)」という形で現れるのです。
全体の毛髪に占める細い毛の割合が増えることで、徐々に地肌が透けて見えるようになります。
抜け毛の本数自体は正常範囲内でも、抜ける毛と生える毛の質が変化し、薄毛が進行している可能性があります。
こんな症状は要注意!薄毛が進行している可能性
抜け毛の本数以外で、以下のような変化を感じる場合は、薄毛が進行しているサインかもしれません。
ご自身の状態と照らし合わせてみてください。
- 髪全体のボリュームが減った:「最近、髪をセットしてもふんわりしない」「髪がペタッとしてしまう」と感じる場合、一本一本の髪が細くなっている(軟毛化)可能性があります。髪の本数が同じでも、太さが半分になれば、全体のボリュームは大きく減少します。
- 髪のハリやコシがなくなった:以前はしっかりしていた髪が、なんだか弱々しく、切れやすくなったと感じるのも注意が必要です。これも軟毛化のサインの一つです。
- 分け目が以前より目立つようになった:特に女性の薄毛(FAGAやびまん性脱毛症)でよく見られるサインです。分け目部分の地肌が、以前よりもくっきりと白く見えるようになったら、その周辺の髪が細くなっているか、密度が低下している可能性があります。
- 生え際の後退や頭頂部の地肌の透け:男性のAGAで典型的なパターンです。鏡を見たときに「おでこが広くなった気がする」、あるいは合わせ鏡で頭頂部を見たときに「地肌が透けて見える」と感じたら、AGAが進行している可能性が非常に高いです。
これらの症状は、日々のわずかな変化であるため、自分では気づきにくいことが多いです。
しかし、薄毛は一度進行し始めると、自然に回復することは稀。
少しでも「あれ?」と思ったら、それは身体からの重要なサインと捉えるべきです。
抜け毛の原因は多岐にわたる|脱毛症の種類と特徴
抜け毛や薄毛を引き起こす原因は、これまで解説してきたAGAやFAGAだけではありません。
原因によって対処法も異なるため、どのような脱毛症があるのかを理解しておくことは非常に重要です。
男性型および女性型脱毛症(AGA/FAGA)
繰り返しますが、成人男性・女性の薄毛の最も一般的な原因です。
- 特徴:遺伝的な要因と男性ホルモンの影響が大きく、ゆっくりと進行するのが特徴です。治療をしない限り、症状は徐々に悪化していきます。
- 発症部位:男性はM字型に生え際が後退する、O字型に頭頂部が薄くなる、あるいはその両方が同時に進行するパターンが多く見られます。一方、女性は特定の部位が禿げるというよりは、頭部全体の髪が均等に薄くなり、分け目部分の地肌が目立つ「びまん性」の脱毛が多い傾向にあります。
円形脱毛症
円形脱毛症は、年齢や性別を問わず誰にでも起こりうる脱毛症です。
- 特徴:ある日突然、コインのような円形や楕円形の脱毛斑が発生します。自己免疫疾患の一種と考えられており、免疫細胞が誤って自身の毛根を攻撃してしまうことで発症します。
- 原因:ストレスが引き金になることもありますが、アトピー素因や遺伝的要因なども関与しているとされています。脱毛斑が1つの単発型から、複数できる多発型、頭全体の髪が抜ける全頭型、眉毛や体毛まで抜ける汎発型まで、症状は様々です。
牽引(けんいん)性脱毛症
これは物理的な要因によって引き起こされる脱毛症です。
- 特徴:ポニーテールやきついお団子ヘアなど、毎日同じ分け目で髪を強く引っ張り続けるような髪型が原因で起こります。毛根に継続的な負担がかかることで血行が悪くなり、髪が抜けやすくなります。
- 発症部位:生え際や分け目など、特に強く引っ張られる部分の髪が薄くなる傾向があります。原因がはっきりしているため、髪型を変えたり、頭皮への負担を減らしたりすることで改善が見込める場合が多いです。
脂漏(しろう)性脱毛症
頭皮環境の悪化が直接的な原因となる脱毛症です。
- 特徴:皮脂の過剰な分泌により、頭皮の常在菌であるマラセチア菌などが異常繁殖し、頭皮に炎症(脂漏性皮膚炎)を引き起こすことで発症します。
- 症状:強いかゆみや、ベタベタとした湿ったフケ、頭皮の赤みなどを伴うことが多いです。炎症によって毛根がダメージを受け、健康な髪が育ちにくくなり、抜け毛が増加します。
びまん性脱毛症
特に中年以降の女性に多く見られる薄毛の症状です。
- 特徴:頭部全体の髪が均一に薄くなり、ボリュームが失われるのが特徴です。FAGAも、このびまん性脱毛症の一種と捉えられることがあります。
- 原因:加齢による女性ホルモンの減少、ストレス、睡眠不足、栄養バランスの乱れ、過度なダイエットなど、様々な要因が複合的に絡み合って発症すると考えられています。原因が一つではないため、特定が難しい場合もあります。
「自分は大丈夫」は危険!抜け毛・薄毛の悩みを放置するリスク
「まだ大丈夫だろう」「そのうち治るかもしれない」といった自己判断による放置は、抜け毛や薄毛の悩みにおいて最も避けるべきことです。
特に進行性の脱毛症の場合、時間が経てば経つほど、改善は難しくなっていきます。
AGA・FAGAは進行性!放置すればするほど改善は難しくなる
AGAとFAGAの最も恐ろしい点は、これらが「進行性」の脱毛症であるということです。
一度発症すると、自然に治癒することはなく、治療をしない限り症状はゆっくりと、しかし確実に悪化し続けます。
DHTによってヘアサイクルの成長期が短縮され続けると、毛根は徐々に小さく、浅くなっていきます。
これを「毛根のミニチュア化」と呼びます。
ミニチュア化が進行すると、毛根はもはや太く健康な髪の毛を作り出す能力を失ってしまいます。
そして最終的には、毛根としての寿命を終え、完全に髪の毛を作り出す機能を失ってしまうのです。
この状態になると、いくら治療をしても、その毛穴から再び髪の毛を生やすことは極めて困難になります。
つまり、治療の開始が遅れれば遅れるほど、救えるはずだった毛根の数が減ってしまい、回復できるレベルにも限界が出てきてしまうのです。
薄毛治療は、まさに時間との戦いと言えます。
手遅れになる前に、専門家による正確な診断を
抜け毛や薄毛の原因が多岐にわたることは、これまで解説してきた通りです。
ご自身で「私の抜け毛はストレスが原因だろう」とか「このシャンプーを使えば治るはず」と判断するのは非常に危険です。
もし原因がAGAであった場合、ストレスケアや市販の育毛剤では進行を止めることはできません。
間違ったセルフケアに時間とお金を費やしている間に、症状は着実に進行してしまいます。
あなたの抜け毛や薄毛の根本的な原因が何なのかを正確に突き止めることができるのは、毛髪と頭皮の専門家である医師だけです。
専門のクリニックでは、マイクロスコープによる頭皮の診察や問診、場合によっては血液検査などを通じて、脱毛の原因を医学的に診断します。
少しでも「おかしいな」と感じたら、まずは専門家の診断を受けること。
それが、将来のあなたの髪を守るための、最も賢明で確実な選択なのです。
抜け毛・薄毛の悩みは専門クリニックへ|AGA・FAGA治療の最前線
セルフケアには限界があります。
本気で抜け毛や薄毛を改善したいと考えるなら、医学的根拠に基づいた治療が不可欠。
ここでは、専門のクリニックで提供されている代表的な治療法を紹介します。
内服薬・外用薬による治療
現在のAGA・FAGA治療の基本となるのが、投薬治療です。
AGA治療
主に2種類の薬剤が用いられます。
一つは、フィナステリド*5やデュタステリド*6といった「内服薬」です。
これらは、AGAの原因物質であるDHTの生成を抑制する働きがあり、抜け毛を減らし、AGAの進行を止める「守りの治療」と位置づけられています。
もう一つは、ミノキシジル*7の「外用薬」です。
頭皮に直接塗布することで血行を促進し、毛母細胞を活性化させて新たな発毛を促す「攻めの治療」です。
この二つを組み合わせることが、AGA治療のスタンダードとなっています。
FAGA治療
女性の薄毛治療では、ミノキシジルの外用薬が中心となります。
男性に比べて使用できる薬剤は限られますが、ホルモンバランスを整えるスピロノラクトン*8などの内服薬が処方されることもあります。
これらの治療薬は、医師の処方が必要。
効果だけでなく、副作用のリスクもゼロではないため、医師の指導のもとで正しく使用することが極めて重要です。
植毛
薬物治療などでは十分な改善が見られなかった場合や、薄毛がかなり進行してしまった場合の選択肢となるのが「自毛植毛」です。
これは、AGAの影響を受けにくい後頭部や側頭部の自分自身の髪の毛を、毛根の組織ごと採取し、薄毛が気になる生え際や頭頂部に移植する外科手術。
移植した髪は、元の場所の性質を引き継ぐため、生着すればその後も生え変わり続けます。
見た目を劇的に改善できる根本的な治療法ですが、外科手術であるため費用が高額になり、ダウンタイムも必要となる点を理解しておく必要があります。
まとめ:抜け毛が多いけどハゲないと過信せずに専門クリニックに相談を
記事のポイントのまとめです。
この記事では、抜け毛が多いけどハゲないのはなぜか、正常な抜け毛と危険な抜け毛の見分け方、そして薄毛が進行する本当のサインについて詳しく解説してきました。
抜け毛が多いからといって、必ずしも薄毛が進行するわけではありません。
髪の生まれ変わりであるヘアサイクルが正常に機能していれば、抜けた分だけ新しい髪が生えてくるため、心配はいりません。
しかし、その抜け毛が「細く短い」「毛根に異常がある」場合は注意が必要。
それは、AGAやFAGAといった進行性の脱毛症が始まっているサインかもしれません。
これらの脱毛症は、抜け毛の本数よりも「髪質の変化」として現れることが多く、自己判断で放置すると手遅れになる可能性があります。
「最近、髪のボリュームが減った」「分け目が目立つようになった」など、少しでも気になることがあれば、決して一人で悩まないでください。
最も重要なことは、専門家による正確な診断を受けることです。
多くのクリニックでは、無料のカウンセリングを実施しています。
まずは専門医に相談し、ご自身の頭皮や髪の状態を正しく知ることが、将来の髪を守るための、そして不安を解消するための最も確実な第一歩となります。