重曹シャンプーに抜け毛を減らす医学的・科学的根拠はありません。
むしろ、重曹の持つ弱アルカリ性が、健康な髪と頭皮の弱酸性の状態を崩し、頭皮環境を悪化させるリスクがあります。
その結果、フケやかゆみ、乾燥を引き起こし、かえって抜け毛を助長する可能性があるため、使用は推奨されません。
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- 重曹シャンプーに抜け毛を改善する科学的根拠がないこと
- 重曹のアルカリ性が髪や頭皮に与える具体的なデメリット
- AGAや生活習慣など、抜け毛を引き起こす原因
- 抜け毛の悩みに対して、医学的・科学的根拠に基づき取るべき対策
目次
重曹シャンプーで抜け毛が減るという医学的・科学的根拠はない
現時点において、重曹シャンプーを使用することで抜け毛が減少するということを証明した、信頼できる医学的・科学的な根拠は存在しません。
一部で「抜け毛が減った」という体験談が見られるのは事実ですが、それは後述するような別の要因が関係している可能性が高いと考えられます。
では、なぜ重曹シャンプーが抜け毛に良いという噂が広まったのでしょうか。
これは、「重曹の洗浄力で頭皮の皮脂汚れや毛穴の詰まりが取れる」というイメージが、「頭皮環境が改善され、髪が育ちやすくなる」という期待に繋がったためと推測されます。
しかし、これはあまりにも短絡的な考えであり、髪と頭皮の仕組みを考慮すると、むしろ逆効果になるリスクさえはらんでいます。
むしろ抜け毛を悪化させるリスクも指摘されている
重曹シャンプーは、抜け毛を減らす効果が期待できないばかりか、使い方を誤るとかえって頭皮環境を悪化させ、抜け毛を増やしてしまう危険性があります。
髪の専門家や皮膚科医の多くは、重曹シャンプーの使用に警鐘を鳴らしています。
その最大の理由は、重曹が持つ「アルカリ性」という性質にあります。
私たちの健康な髪や頭皮は「弱酸性」に保たれていますが、アルカリ性の重曹は、この重要なバランスを根本から崩してしまうのです。
具体的なデメリットについては、後ほど詳しく解説します。
重曹シャンプーとは?基本的な知識
そもそも重曹シャンプーとは何なのか、基本的な知識から確認していきましょう。
重曹(炭酸水素ナトリウム)の性質
重曹は、化学名を「炭酸水素ナトリウム(NaHCO₃)」と言い、白色の粉末状の物質。
人体に比較的無害な物質として知られており、料理の際のふくらし粉(ベーキングパウダーの主成分)や、野菜のアク抜きなどに古くから使われてきました。
また、その穏やかな研磨作用や、油汚れを分解する性質、酸性の臭いを中和する性質から、掃除や消臭剤としても広く活用されています。
スーパーやドラッグストアで手軽に購入できることもあり、私たちの生活に非常に身近な存在と言えるでしょう。
重曹の水溶液は、pH8.0〜8.5程度の「弱アルカリ性」を示します。
この「弱アルカリ性」という性質が、重曹シャンプーの効果とリスクを理解する上で最も重要なポイントとなります。
なぜシャンプーとして使われるようになったのか?
重曹がシャンプーとして注目されるようになった背景には、「ノーシャンプー(ノープー)」や「湯シャン」といったヘアケアトレンドの存在があります。
これらは、市販のシャンプーに含まれる合成界面活性剤などの化学物質を避け、お湯だけで髪を洗うという方法です。
このようなケミカルフリーや自然派志向の流れの中で、「お湯だけでは洗浄力が物足りない」と感じる一部の人々が、より洗浄力があり、かつ自然素材である重曹に注目したのが始まりと考えられます。
手軽に試せることもあり、SNSなどを通じて「頭皮がスッキリする」「髪がサラサラになる」といった口コミが広まり、一つのヘアケア方法として認識されるようになりました。
重曹シャンプーに期待される(とされる)抜け毛に対するメリット
重曹シャンプーを推奨する人々は、いくつかのメリットを挙げています。
ただし、繰り返しますが、これらの効果は医学的に証明されたものではなく、あくまで「そう言われている」「そのような効果が期待される」というレベルのものであることをご理解ください。
頭皮の皮脂や汚れの洗浄効果
重曹には、油分を乳化させて汚れを落としやすくする作用があります。
このため、頭皮の余分な皮脂や、毛穴に詰まった古い角質などを取り除く効果が期待されています。
特に、皮脂の分泌が多く、頭皮のベタつきに悩んでいる人にとっては、重曹を使った後のさっぱりとした使用感が魅力的に感じられるかもしれません。
毛穴の詰まりが解消されることで、健やかな髪が育つ土壌が整う、という考え方がこのメリットの根底にあります。
頭皮の臭い軽減効果
頭皮の嫌な臭いは、主に皮脂が酸化したり、雑菌が繁殖したりすることで発生します。
皮脂や汗は酸性の性質を持っているため、弱アルカリ性である重曹がこれらを中和し、臭いを軽減する効果が期待できると言われています。
実際に、重曹は掃除や冷蔵庫の脱臭剤としても使われることから、頭皮の臭いに対しても効果があるのではないか、と考えるのは自然なことかもしれません。
加齢などによって頭皮の臭いが気になり始めた人が、この効果を期待して試すケースもあるようです。
髪のベタつきの改善
前述の通り、重曹は皮脂を洗い流す力が比較的高いため、シャンプー後に髪がベタついてしまうという悩みを抱えている場合、一時的に改善されたように感じることがあります。
過剰な皮脂が除去されることで、髪一本一本が軽くなり、根元が立ち上がりやすくなるため、「髪がサラサラになった」「ボリュームが出た」と感じる人もいるようです。
これも、重曹シャンプーが支持される理由の一つとなっています。
重曹シャンプーのデメリットと抜け毛への影響
ここまで期待される効果を見てきましたが、ここからは重曹シャンプーがもたらす可能性のある、より深刻なデメリットについて解説します。
これらのデメリットこそが、抜け毛のリスクに直結する重要なポイントです。
髪と頭皮へのアルカリ性の刺激
私たちの皮膚や髪の毛は、表面が皮脂膜で覆われることにより、pH4.5~5.5程度の「弱酸性」に保たれています。
この弱酸性の状態は、外部の刺激や細菌の繁殖から髪と頭皮を守る「バリア機能」として、非常に重要な役割を果たしています。
一方で、重曹の水溶液はpH8.0~8.5程度の弱アルカリ性。
このアルカリ性の液体が髪や頭皮に付着すると、本来保たれるべき弱酸性の状態が中和され、アルカリ性に傾いてしまいます。
このpHバランスの乱れが、様々なトラブルを引き起こすのです。
まず、髪の毛への影響です。
髪の表面は、うろこ状の「キューティクル」という組織で覆われています。
キューティクルは弱酸性の状態ではキュッと引き締まっていますが、アルカリ性に傾くと開いてしまいます。
キューティクルが開くと、髪の内部に蓄えられている水分やタンパク質が外部へ流出しやすくなります。
これを繰り返すことで、髪は潤いを失い、パサつき、ごわつき、切れ毛、枝毛といったダメージヘアの原因となってしまうのです。
さらに、頭皮への影響も深刻。
弱酸性のバリア機能が崩れることで、頭皮は無防備な状態になります。
外部からの刺激を受けやすくなり、乾燥、かゆみ、フケ、炎症といった頭皮トラブルを招きかねません。
健康な髪は健康な頭皮から生まれるため、このような頭皮環境の悪化は、結果として抜け毛や薄毛を促進する大きな要因となります。
必要な皮脂まで取り除いてしまうリスク
重曹の洗浄力は、確かに余分な皮脂や汚れを落とすのに役立つ場合があります。
しかし、その洗浄力は調整が難しく、頭皮のバリア機能に必要な最低限の皮脂まで根こそぎ取り除いてしまう危険性があります。
皮脂は、単なる「汚れ」や「ベタつきの原因」ではありません。
前述の通り、頭皮を乾燥や外部刺激から守る天然の保湿クリームであり、バリア機能の主役。
この必要な皮脂が失われると、頭皮は深刻な乾燥状態に陥ります。
すると、私たちの体は非常に興味深い反応を示します。
頭皮は「皮脂が足りない!」と判断し、失われた潤いを補おうとして、かえって皮脂を過剰に分泌しようとするのです。
これにより、「洗ってもすぐにベタつく」「フケやかゆみがひどくなった」といった、いわゆる「乾燥性脂性肌(インナードライ)」の状態に陥る可能性があります。
皮脂の過剰分泌は毛穴を詰まらせ、炎症を引き起こし、これもまた抜け毛の原因となり得ます。
カラーやパーマへの悪影響
もしあなたがヘアカラーやパーマをかけている場合、重曹シャンプーは絶対に避けるべきです。
その理由は、やはり重曹のアルカリ性にあります。
ヘアカラーやパーマの施術は、薬剤を使って髪をアルカリ性に傾け、キューティクルを開いて色素を入れたり、髪の結合を切って形を変えたりする仕組みです。
施術後は、トリートメントなどで髪を弱酸性に戻し、キューティクルを閉じて安定させます。
ここにアルカリ性の重曹シャンプーを使うと、せっかく閉じたキューティクルが再び開いてしまいます。
その結果、ヘアカラーの色素が流出しやすくなり、色持ちが著しく悪くなります。
同様に、パーマのカールもだれてしまい、持ちが悪くなる原因となります。
せっかく時間とお金をかけて手に入れたヘアスタイルを、自ら台無しにしてしまう行為と言えるでしょう。
洗浄力不足による頭皮トラブル
ここまでのデメリットとは逆に、重曹シャンプーには「洗浄力不足」という側面もあります。
重曹には、市販のシャンプーに配合されているような、強力な界面活性剤は含まれていません。
そのため、ワックスやヘアオイル、スプレーといったスタイリング剤(整髪料)を使用している場合、重曹だけではこれらの油性成分や化学物質を十分に洗い流すことができない可能性があります。
洗い残したスタイリング剤や皮脂が頭皮や毛穴に蓄積すると、それが酸化して頭皮を刺激したり、毛穴を塞いで炎症を起こしたりする原因になります。
これは「接触性皮膚炎」や「脂漏性皮膚炎」といった頭皮トラブルに繋がり、抜け毛を引き起こすことも少なくありません。
つまり、重曹シャンプーは「洗浄力が強すぎて問題」であると同時に、「洗浄力が弱すぎて問題」という、非常に扱いにくい性質を持っているのです。
重曹シャンプーで抜け毛が減ったと感じる理由
では、なぜ一部の人は「重曹シャンプーで抜け毛が減った」と感じるのでしょうか。
これには、いくつかの心理的要因や一時的な現象が関係していると考えられます。
プラセボ効果の可能性
プラセボ効果とは、有効成分が含まれていない偽薬を本物の薬だと思って服用すると、症状が改善することがある現象を指します。
これと同様に、「抜け毛に良い特別なケアをしている」という意識そのものが、心理的な満足感や安心感に繋がり、抜け毛に対する不安を軽減させることがあります。
抜け毛はストレスとも深く関係しているため、不安が和らぐことで、一時的に抜け毛が減ったように感じられる可能性は否定できません。
しかし、これは根本的な解決ではなく、あくまで心理的な影響が大きいと言えます。
初期の一時的な変化
普段から洗浄力の強いシャンプーを使っていたり、トリートメント成分が髪に過剰に蓄積(ビルドアップ)していたりする場合、重曹シャンプーを使い始めると、これらのコーティング剤が洗い流されて髪が「素髪」の状態に戻ることがあります。
これにより、髪が軽くなったり、手触りが変わったりすることを「髪質が改善した」と錯覚してしまうケースがあります。
また、シャンプーを重曹に変えることで、すすぎが丁寧になり、結果として頭皮に残っていたシャンプーの残留物が減ることも考えられます。
これらの初期変化が、抜け毛改善への期待感に繋がり、「効果があった」と感じる一因になっている可能性があります。
しかし、これも長期的に見れば、前述のデメリットが上回ってくる可能性が高いでしょう。
ライフスタイルの変化との混同
重曹シャンプーのような特別なケアを始める人は、同時に、食事に気を遣ったり、睡眠時間を確保したり、ストレスを溜めないようにしたりと、他の生活習慣も併せて見直していることが少なくありません。
抜け毛の改善が見られた場合、それが重曹シャンプーの効果なのか、あるいは食生活や睡眠の改善といった、他の要因によるものなのかを正確に切り分けることは困難。
多くの場合、抜け毛の改善は後者の影響が大きく、重曹シャンプーの効果であると誤解している可能性があります。
抜け毛の本当の原因とは?
重曹シャンプーが抜け毛の根本的な解決策にならないことをご理解いただけたかと思います。
それでは、あなたの抜け毛を引き起こしている本当の原因は何なのでしょうか。
主な原因をいくつか見ていきましょう。
AGA(男性型脱毛症)・FAGA(女性男性型脱毛症)
成人男性の抜け毛・薄毛の最も一般的な原因は、AGA(Androgenetic Alopecia)、すなわち「男性型脱毛症」です。
これは、男性ホルモンの一種である「テストステロン」が、頭皮に存在する「5αリダクターゼ」という酵素と結びつくことで、より強力な「ジヒドロテストステロン(DHT)」に変換されることが原因で起こります。
このDHTが、髪の毛の成長を司る毛母細胞の働きを阻害し、髪の成長期(ヘアサイクル)を短くしてしまいます。
その結果、髪の毛が太く長く成長する前に抜け落ちてしまい、徐々に薄毛が進行していくのです。
AGAは遺伝的な要因が大きく関わっており、思春期以降に発症し、ゆっくりと進行していく特徴があります。
一方で、女性の薄毛はFAGA(Female Androgenetic Alopecia)、「女性男性型脱毛症」と呼ばれます。
女性の場合、男性のように生え際が後退したり頭頂部が禿げ上がったりするケースは少なく、頭部全体の髪が細く少なくなり、地肌が透けて見える「びまん性脱毛」という症状を示すことが多いのが特徴。
原因は完全には解明されていませんが、女性ホルモンの減少やホルモンバランスの乱れなどが関わっていると考えられています。
重要なのは、AGAもFAGAも「進行性」であるという点。
重曹シャンプーはもちろんのこと、市販の育毛剤や生活習慣の改善だけで進行を止めることは極めて困難です。
頭皮環境の悪化(脂漏性皮膚炎、粃糠性脱毛症など)
皮脂の過剰な分泌によって、頭皮に常在するマラセチア菌などが異常繁殖し、炎症を引き起こす「脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)」も抜け毛の原因となります。
フケやかゆみを伴い、頭皮が赤くなるのが特徴です。
また、乾燥によって乾いたフケが大量に発生する「粃糠性脱毛症(ひこうせいだつもうしょう)」も、頭皮環境の悪化による抜け毛の一種。
これらの皮膚疾患は、自己判断でケアをすると悪化する可能性があるため、皮膚科など専門医の診断が必要。
重曹シャンプーのような不適切なケアは、これらの症状をさらに悪化させるリスクがあります。
生活習慣の乱れ
髪の毛は、私たちが食事から摂取する栄養素から作られています。
特に、髪の主成分であるタンパク質(ケラチン)や、その合成を助ける亜鉛、ビタミン類が不足すると、健康な髪は育ちません。
偏った食事や無理なダイエットは、抜け毛の直接的な原因となり得ます。
また、睡眠不足や慢性的なストレスは、自律神経やホルモンバランスを乱し、頭皮の血行を悪化させます。
髪の成長に必要な酸素や栄養素は血液によって毛母細胞に運ばれるため、血行不良は薄毛の大きな要因。
喫煙も血管を収縮させ、血行を妨げるため、髪にとっては大敵と言えます。
間違ったヘアケア
毎日のシャンプー方法が、知らず知らずのうちに頭皮にダメージを与えている可能性もあります。
例えば、以下のような行為は避けるべきです。
- 洗浄力の強すぎるシャンプーの使用
- 爪を立ててゴシゴシと頭皮を洗う
- 1日に何度もシャンプーをする
- シャンプーやトリートメントのすすぎ残し
- 熱すぎるお湯での洗髪
- 洗髪後に髪を濡れたまま放置する
これらの行為は、頭皮を傷つけたり、乾燥させたり、雑菌の繁殖を招いたりして、頭皮環境を悪化させる原因となります。
抜け毛に悩む人が本当に取るべき対策
それでは、抜け毛に真剣に悩んでいる方は、どのような対策を取るべきなのでしょうか。
その答えは、自己判断による民間療法に頼ることではなく、科学的根拠に基づいたアプローチを選択することです。
まずは自分の抜け毛の原因を知ることが第一歩
ここまで見てきたように、抜け毛の原因は多岐にわたります。
そして、原因によって取るべき対策は全く異なります。
AGAが原因なのに頭皮ケアだけを一生懸命行っても、根本的な解決には至りません。
逆に、頭皮の炎症が原因なのにAGAの治療薬を使っても効果は期待できません。
最も重要なことは、あなたの抜け毛がなぜ起きているのか、その原因を正確に突き止めることです。
自己判断で「おそらくこれだろう」と決めつけて、重曹シャンプーのような誤った対策に時間とお金を費やしてしまうのは、非常にもったいないことです。
抜け毛の進行を許してしまう前に、専門家の知見を頼ることが賢明な判断と言えます。
AGA・FAGAが疑われる場合は専門クリニックへ相談を
もし、あなたの抜け毛が「生え際が後退してきた」「頭頂部が薄くなってきた」「全体的に髪が細く、地肌が透けるようになった」といったAGAやFAGAの典型的な症状に当てはまる場合、あるいは遺伝的に薄毛の家族がいる場合は、できるだけ早く薄毛治療を専門とするクリニックに相談することをお勧めします。
前述の通り、AGA・FAGAは進行性。
放置すればするほど症状は悪化し、治療の効果も出にくくなる可能性があります。
逆に言えば、早期に治療を開始すれば、抜け毛の進行を抑制し、髪の状態を改善させることが十分に可能です。
専門クリニックでは、医師による問診や視診、場合によっては血液検査などを通じて、薄毛の原因を正確に診断します。
その上で、医学的根拠に基づいた適切な治療法を提案してくれます。
主な治療法には、5αリダクターゼの働きを阻害する内服薬や、毛母細胞を活性化させ発毛を促進する外用薬などがあります。
最近では、オンラインで診察から薬の処方まで完結するクリニックも増えており、以前よりも格段に相談のハードルは下がっています。
植毛
内服薬や外用薬による治療は、主に今ある髪の毛を維持し、細くなった髪を太く育てることが目的。
しかし、AGAがかなり進行してしまい、毛母細胞がすでに活動を終えてしまった(毛穴が閉じてしまった)部分に、再び髪を生やすことは困難です。
そのような場合に有効な選択肢となるのが「植毛」です。
植毛にはいくつか種類がありますが、現在主流となっているのは「自毛植毛」です。
これは、AGAの影響を受けにくい後頭部や側頭部の自分自身の髪の毛を、毛根ごと薄毛の気になる部分に移植する手術です。
移植した髪の毛は、元の場所の性質を引き継ぐため、移植後も生え続け、自然なヘアサイクルを繰り返します。
メンテナンスも特に必要なく、自分の髪として半永久的に付き合っていくことができます。
費用はかかりますが、薄毛の悩みを根本的に解決したいと考える方にとって、非常に有効な選択肢の一つです。
まとめ:抜け毛は重曹シャンプーではなく医療の力で対策しよう
記事のポイントのまとめです。
今回は、重曹シャンプーと抜け毛の関係について詳しく解説しました。
重曹シャンプーには、抜け毛を減らすといった医学的・科学的根拠は存在しません。
むしろ、重曹のアルカリ性が健康な髪と頭皮の弱酸性のバランスを崩し、キューティクルを開かせて髪にダメージを与えたり、頭皮のバリア機能を低下させたりするリスクがあります。
必要な皮脂まで奪ってしまうことで、かえって頭皮環境を悪化させ、抜け毛を助長する可能性も否定できません。
「抜け毛が減った」という体験談は、プラセボ効果や一時的な変化、他の生活習慣改善による影響などが考えられ、重曹そのものの効果と結論づけることはできません。
もしあなたが本気で抜け毛を改善したいと願うのであれば、不確かな情報に頼るのではなく、まずはご自身の抜け毛の本当の原因を突き止めることが最も重要。
特に、AGAやFAGAは進行性の脱毛症であり、自己流のケアで改善することは困難です。
抜け毛の悩みは、一人で抱え込まずに、薄毛治療を専門とするクリニックに相談しましょう。