はい、育毛剤は気になる部分だけでなく頭部全体への使用を推奨します。
薄毛の原因は目に見えない部分も含め頭皮全体で進行している可能性が高く、頭皮の血行も一枚の皮膚で繋がっているため、全体をケアすることが根本的な改善に繋がります。
有効成分の効果を最大限に引き出し、健やかな髪を育む土台を整えるためにも、頭部全体に塗布してください。
AGA・FAGAは進行性の病気です。
実は、気にしている今も進行しています。
正しい対策をしなければ、髪の毛の数は減り続け、抜け毛・薄毛が徐々に目立ってきます。
そして、治療を開始するタイミングが遅れれば遅れるほど、回復が難しくなり、治療の選択肢も限られてしまいます。


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- 育毛剤を前髪だけでなく頭部全体に使うべき理由
- 育毛剤の効果を高める正しい使い方と手順
- 男女別・頭皮タイプ別に見た自分に合う育毛剤の選び方
- 育毛剤で改善しない場合の対処法とセルフケアの限界
目次
前髪が薄い人が育毛剤を全体or前髪だけにつけるのはどちらが良い?
結論から申し上げますと、育毛剤は前髪のような気になる部分だけでなく、頭部全体に塗布するのがおすすめです。
「え、どうして?気になるのは前髪だけなのに?」と思われるかもしれませんね。
理由1:薄毛は前髪だけでなく頭部全体で進行している可能性があるから
多くの方が「薄くなってきた」と自覚する前髪や生え際は、薄毛のサインが表面化しやすい部分。
しかし、見えない部分、つまり頭頂部や側頭部などでも、気づかないうちに頭皮環境の悪化や薄毛の兆候が始まっているケースは少なくありません。
男女で異なる薄毛の進行パターン
男性の薄毛の多くを占めるAGA*1(男性型脱毛症)は、生え際が後退していくM字型や、頭頂部が薄くなるO字型、またはその両方が進行する複合型といった特徴的なパターンがあります。
前髪の薄さを感じている場合、それはAGAの初期症状である可能性が考えられ、放置すれば頭頂部へと進行していくリスクがあります。
一方で、女性の薄毛(FAGA/びまん性脱毛症)は、男性のように特定の部分から進行するのではなく、髪の毛一本一本が細くなり、全体のボリュームが失われていく傾向にあります。
分け目が透けて見えやすくなったり、髪のハリやコシがなくなったりといった変化から始まります。
この場合も、前髪の薄さが気になる時点で、すでに頭皮全体で髪質の変化が起きていると考えるのが自然です。
このように、薄毛の根本的な原因は、目に見える一部分だけでなく、頭皮全体に及んでいることがほとんどです。
そのため、将来的に薄毛が広がるのを予防するという観点からも、育毛剤は頭皮全体に塗布し、総合的にケアすることが重要なのです。
理由2:頭皮の血行は一枚の皮でつながっているから
私たちの頭皮は、顔や首の皮膚と同じように、一枚でつながっています。
そして、その下には毛細血管が網の目のように張り巡らされており、血液を通じて髪の毛の成長に必要な栄養や酸素を毛根(毛母細胞)に届けています。
前髪だけに育毛剤を塗布することは、例えるなら、広大な畑の一部分だけに水や肥料を与えるようなものです。
もちろん、その部分には栄養が行き渡るでしょう。
しかし、畑全体の土壌が痩せていて、水路が滞っていては、根本的な問題の解決にはなりません。
育毛剤に含まれる血行促進成分の効果を最大限に活かすには、頭皮全体の血流を良くする必要があります。
頭部全体の血行が促進されることで、頭皮の末端である生え際にも、より多くの栄養が届きやすくなります。
逆に言えば、前髪だけを局所的にケアしても、他の部分の血行が悪いままだと、頭皮全体の環境はなかなか改善されません。
全体に塗布してマッサージを行うことで、頭皮全体の血行ネットワークを活性化させ、健やかな髪が育つための土台を整えることができるのです。
理由3:育毛剤の有効成分を最大限に活かすため
市販されている多くの育毛剤(医薬部外品)には、様々な有効成分が配合されています。
これらの成分は、単一で働くというよりも、互いに連携しあって頭皮環境を健やかに保つ役割を担っています。
主な有効成分の働きを見てみましょう。
- 血行促進成分(センブリエキス、ビタミンE誘導体など):毛根への栄養供給をサポートします。
- 抗炎症成分(グリチルリチン酸ジカリウムなど):頭皮の炎症を抑え、かゆみやフケを防ぎます。
- 皮脂分泌抑制成分(ビタミンB6など):過剰な皮脂を抑え、毛穴の詰まりを防ぎます。
- 保湿成分(ヒアルロン酸、コラーゲン、セラミドなど):頭皮の乾燥を防ぎ、柔軟な状態を保ちます。
これらの成分は、前髪の毛根だけに作用するわけではありません。
頭皮全体の環境を整えることで、結果的に健康な髪の育成をサポートするのです。
例えば、頭皮全体が乾燥していれば、いくら前髪に保湿成分を与えても、すぐに乾燥した状態に戻ってしまいます。
また、頭皮全体で炎症が起きていれば、前髪部分の炎症も治まりにくいでしょう。
育毛剤を頭部全体に使うことは、これらの有効成分を頭皮の隅々まで行き渡らせ、総合的な頭皮環境の改善を目指す上で、非常に合理的かつ効果的な方法と言えるのです。
前髪だけに育毛剤を使うことのメリットとデメリット
頭部全体への使用が推奨される一方で、「それでも、やっぱり前髪だけで済ませたい」と考える方もいらっしゃるでしょう。
そのお気持ちもよく分かります。
ここでは、育毛剤を前髪だけに限定して使用する場合のメリットとデメリットを、公平な視点から整理してみましょう。
メリット:経済的負担の軽減と手軽さ
前髪だけに育毛剤を使用する最大のメリットは、やはり経済的な側面と手軽さにあるでしょう。
- コストを抑えられる:使用する量が少なくて済むため、一本の育毛剤をより長く使うことができます。これにより、月々のコストを大幅に削減することが可能です。育毛ケアは継続が重要なため、経済的な負担が少ないことは、続けやすさに直結します。
- 塗布時間が短い:気になる部分にだけ塗布すれば良いため、毎日のケアにかかる時間を短縮できます。忙しい朝や疲れた夜でも、手軽にケアを続けやすい点は魅力です。
- ベタつきや匂いが気になりにくい:育毛剤によっては、塗布後に髪がベタついたり、特有の匂いがしたりするものもあります。使用範囲を限定することで、スタイリングへの影響や周囲への匂いを最小限に抑えることができます。
このように、部分的な使用は「コスト」と「時間」という、継続する上で大きなハードルとなりがちな要素をクリアしやすいという利点があります。
デメリット:根本的な解決にはなりにくく、効果を実感しにくい可能性
一方で、前髪だけの使用には、効果の面でいくつかの懸念点が存在します。
これらは長期的な視点で見ると、大きなデメリットとなり得ます。
- 薄毛の進行を食い止められない可能性:前述の通り、薄毛の原因は頭皮全体に潜んでいることがほとんどです。前髪だけをケアしていても、他の部分で薄毛が進行してしまっては、いたちごっことなってしまいます。気づいた頃には、薄毛の範囲がより広がってしまっているという事態も考えられます。
- 他の部分との髪質の差が生まれる可能性:育毛剤を使用している前髪部分の頭皮環境だけが改善され、髪にハリやコシが出てきたとします。すると、ケアをしていない他の部分の髪との質感に差が生まれ、全体的に見たときのヘアスタイルのまとまりが悪くなる可能性があります。
- 効果を実感しにくい:頭皮全体の環境が整っていないと、育毛剤の有効成分が本来の力を発揮しきれず、期待したほどの効果が得られない場合があります。「何か月も使っているのに変化がない」と感じ、途中でケアを諦めてしまう原因にもなりかねません。
言ってしまえば、前髪だけのケアは、対症療法に近いアプローチ。
短期的なコストや手間を優先することで、かえって根本的な改善が遅れ、長期的にはより多くの時間と費用を要する結果になる可能性も否定できないのです。
育毛剤の正しい使い方:頭部全体への効果的な塗布方法
育毛剤の効果を最大限に引き出すためには、ただ全体に塗るだけでなく、正しい手順で丁寧に行うことが大切。
ここでは、頭部全体への効果的な塗布方法を4つのステップに分けて解説します。
ステップ1:洗髪後、髪と頭皮をしっかり乾かす
育毛剤は、清潔な頭皮に使用するのが基本。
夜の洗髪後が、最も効果的なタイミングと言えるでしょう。
まず、シャンプーで頭皮の汚れや皮脂をしっかりと洗い流します。
その後、タオルドライで髪の毛の水分を優しく拭き取ってください。
ゴシゴシと強く擦ると、頭皮や髪にダメージを与えてしまうため注意が必要です。
次に、ドライヤーを使って髪と頭皮を乾かします。
このとき、頭皮が濡れたままだと、育毛剤の成分が水分で薄まってしまったり、雑菌が繁殖しやすくなったりする原因になります。
ドライヤーの温風を頭皮から15〜20cmほど離して当て、根元から乾かしていくのがポイント。
8割程度乾いたら、冷風に切り替えて仕上げると、頭皮の乾燥を防ぎ、キューティクルを引き締める効果も期待できます。
ステップ2:髪を分け、頭皮に直接塗布する
育毛剤は、髪の毛ではなく、頭皮に直接つけるものです。
成分を毛根にしっかりと届けるために、髪をかき分けて頭皮を露出させながら塗布していきましょう。
容器のタイプ(スプレー式、ノズル式など)によって使い方は異なりますが、基本は同じです。
- 生え際から頭頂部へ:まず、気になる前髪の生え際に塗布します。その後、指で髪を分けながら、頭頂部に向かって数本のラインを引くように塗布していきます。分け目の幅は、2〜3cm程度が目安です。
- 側頭部と後頭部も忘れずに:同様に、側頭部(耳の上あたり)や後頭部(襟足あたり)も、髪を分けながら丁寧に塗布します。自分では見えにくい部分ですが、頭皮全体をケアするために忘れずに行いましょう。
製品に記載されている1回あたりの使用量を守り、つけすぎないように注意してください。
ステップ3:指の腹で優しくマッサージする
育毛剤を頭皮全体に塗布したら、成分を角質層まで浸透させ、血行を促進するために、優しくマッサージを行います。
ここでのポイントは、絶対に爪を立てないこと。
指の腹を使って、頭皮を傷つけないように行います。
- 生え際から頭頂部へ:両手の指の腹を使い、生え際から頭頂部に向かって、小さな円を描くように、または頭皮を軽く持ち上げるようなイメージでマッサージします。
- 側頭部から頭頂部へ:耳の上あたりに指の腹を置き、同様に頭頂部に向かって引き上げるようにマッサージします。
- 後頭部から頭頂部へ:襟足あたりから頭頂部に向かっても、同様に行います。
全体で1〜2分程度、気持ち良いと感じる程度の力加減で行うのが理想。
強く揉みすぎると、かえって頭皮の負担になるため注意しましょう。
ステップ4:自然乾燥させる
マッサージが終わったら、育毛剤が頭皮に浸透するまで、自然乾燥させます。
塗布後にドライヤーの温風を当ててしまうと、せっかくの有効成分が蒸発してしまう可能性があります。
すぐに就寝したい場合でも、ドライヤーの使用は避け、頭皮が乾くのを待つようにしましょう。
ベタつきが気になる場合は、塗布量を少し減らして調整してみてください。
育毛剤選びのポイント:前髪の薄毛に悩む男女へ
いざ育毛剤を使おうと思っても、市場には数多くの製品があり、どれを選べば良いか迷ってしまいますよね。
ここでは、前髪の薄毛に悩む方が育毛剤を選ぶ際のポイントを、男女別に解説します。
男性(AGA)の場合に注目したい成分
男性の前髪や生え際の薄毛は、AGA(男性型脱毛症)が原因であることが多いです。
AGAは、男性ホルモンの一種であるテストステロン*2が、5αリダクターゼ*3という酵素の働きによって、より強力なDHT(ジヒドロテストステロン)に変換されることで引き起こされます。
このDHTが、髪の成長を妨げる信号を出してしまうのです。
医薬部外品である育毛剤は、AGAを直接治療することはできません。
しかし、頭皮環境を整え、抜け毛を防ぎ、髪を育むことを目的とした成分が含まれています。
男性が育毛剤を選ぶ際は、以下のような働きを持つ成分に注目すると良いでしょう。
- 血行を促進し、毛根に栄養を届ける成分:センブリエキス、ニコチン酸アミド、ビタミンE誘導体(酢酸DL-α-トコフェロール)など。
- 頭皮の炎症を抑え、フケやかゆみを防ぐ成分:グリチルリチン酸ジカリウム、アラントインなど。
- 頭皮の保湿をサポートする成分:各種アミノ酸、植物エキスなど。
これらの成分が、DHTの影響を受けやすい頭皮環境を健やかに保つ手助けとなります。
女性(FAGA)の場合に注目したい成分
女性の薄毛は、加齢やストレス、生活習慣の乱れなどによる女性ホルモンのバランスの乱れが、主な原因として考えられています。
女性ホルモン(エストロゲン)には、髪の成長を促進し、その期間を維持する働きがありますが、このホルモンが減少すると、髪が細くなったり、抜け毛が増えたりします。
そのため、女性が育毛剤を選ぶ際には、頭皮の血行促進や抗炎症作用に加え、保湿を重視した成分や、女性の頭皮環境に配慮した成分が含まれているものがおすすめです。
- 保湿成分:ヒアルロン酸、コラーゲン、セラミド、大豆エキス(イソフラボン)など。特にイソフラボンは、女性ホルモンと似た働きをすると言われています。
- 頭皮に優しい処方:女性の頭皮は男性に比べてデリケートな傾向があるため、アルコールやパラベン、香料、着色料などが含まれていない「無添加処方」の製品を選ぶのも一つの方法です。
- 血行促進成分:男性と同様に、センブリエキスやビタミンE誘導体なども有効です。
ボトルデザインが女性向けで、心地よい香りがついている製品も多く、毎日のケアを続けやすい工夫がされています。
自分の頭皮タイプに合ったものを選ぶ
肌に乾燥肌や脂性肌があるように、頭皮にもタイプがあります。
自分の頭皮の状態に合った育毛剤を選ぶことも、効果を高め、トラブルを避ける上で重要です。
- 乾燥肌タイプ:頭皮がカサカサし、細かいフケが出やすい方は、ヒアルロン酸やセラミドなどの高保湿成分が配合された、しっとりタイプの育毛剤が適しています。アルコールが多く含まれているものは、乾燥を助長する可能性があるため注意が必要です。
- 脂性肌タイプ:頭皮がベタつきやすく、夕方になると髪がぺったりしてしまう方は、過剰な皮脂を抑える働きのあるビタミンB6などが配合された、さっぱりタイプの育毛剤が良いでしょう。
- 敏感肌タイプ:少しの刺激でもかゆみや赤みが出やすい方は、香料、着色料、パラベン、アルコールなどが無添加の、低刺激処方の製品を選ぶことをお勧めします。使用前には、必ずパッチテストを行いましょう。
自分の頭皮タイプがわからない場合は、美容師さんに相談してみるのも良い方法です。
育毛剤使用における注意点とよくある誤解
育毛剤は、正しく使うことでその効果が期待できる一方、誤った使い方や過度な期待は、かえって頭皮トラブルを招いたり、途中で挫折してしまったりする原因にもなります。
ここでは、使用する上での注意点と、多くの方が抱きがちな誤解について解説します。
使用量を守る
「早く効果を実感したい」という気持ちから、ついたくさん育毛剤をつけてしまう方がいますが、これは逆効果です。
製品ごとに定められている使用量は、効果と安全性を考慮して設定されています。
推奨されている量以上に塗布しても、効果が高まるわけではありません。
むしろ、過剰な成分が毛穴を詰まらせたり、頭皮に刺激を与えてかゆみや炎症を引き起こしたりする原因になります。
必ず製品の説明書をよく読み、1回の使用量と1日の使用回数を守って、正しく使用してください。
副作用の可能性と対処法
育毛剤は医薬品に比べて作用が穏やかですが、体質や頭皮の状態によっては、まれにアレルギー反応や肌トラブルが起こる可能性があります。
具体的には、かゆみ、赤み、発疹、かぶれ、フケの増加といった症状。
特に、アルコール(エタノール)に敏感な方は、スースーとした清涼感が刺激となり、かゆみを感じることがあります。
もし、使用中にこのような異常を感じた場合は、すぐに使用を中止してください。
そして、水やぬるま湯で洗い流し、様子を見ましょう。
症状が改善しない場合や、悪化するようであれば、自己判断で使い続けず、皮膚科の専門医に相談することが重要です。
即効性を期待しない:継続使用が鍵
育毛剤を使い始めて、すぐに髪が生えてきたり、増えたりすることはありません。
これには、髪の毛が生え変わる周期である「ヘアサイクル*4」が関係しています。
ヘアサイクルは、髪が成長する「成長期」(2〜6年)、成長が止まる「退行期」(約2週間)、そして髪が抜け落ちる「休止期」(3〜4ヶ月)を繰り返しています。
育毛剤は、このサイクルに働きかけ、乱れたサイクルを正常に近づけたり、成長期を長く維持したりすることで、抜け毛を防ぎ、ハリ・コシのある髪を育むサポートをします。
休止期にある毛根が、再び成長期に入るまでには、少なくとも3〜4ヶ月かかります。
そのため、育毛剤の効果を実感するには、最低でも3ヶ月から6ヶ月程度の継続使用が必要となるのです。
「1ヶ月使ったけど変わらない」と諦めてしまうのではなく、まずは半年間、毎日の習慣としてコツコツとケアを続けることが何よりも大切です。
育毛剤と発毛剤の違いを理解する
「育毛」と「発毛」は、似ているようで全く異なる意味を持つ言葉。
この違いを理解しておくことは、製品を正しく選択する上で非常に重要です。
育毛剤(医薬部外品)
現在の髪の毛を健康に「育てる」こと、そして抜け毛を「予防する」ことを目的としています。
頭皮環境を整え、今ある髪のハリやコシをアップさせたり、これから生えてくる髪を健やかに保つためのものです。
ドラッグストアやオンラインで誰でも購入できます。
発毛剤(第1類医薬品)
髪の毛が抜けてしまった毛穴から、新しい髪を「生やす」効果(発毛効果)が認められた医薬品。
代表的な成分として「ミノキシジル*5」があります。
壮年性脱毛症における発毛、育毛及び脱毛(抜け毛)の進行予防の効能が認められています。
医師または薬剤師の指導のもとで使用する必要があり、購入場所も薬局や一部のドラッグストアに限られます。
もし、あなたの目的が「薄くなった部分から、新たに髪を生やしたい」ということであれば、選択すべきは育毛剤ではなく、発毛剤ということになります。
ただし、発毛剤には副作用のリスクもあるため、使用前には必ず医師や薬剤師に相談してください。
育毛剤だけでは改善が見られない場合
育毛剤によるセルフケアを6ヶ月以上続けても、一向に改善の兆しが見られない、あるいは、むしろ薄毛が進行しているように感じる場合。
そのときは、一度立ち止まって、次のステップを検討する必要があります。
セルフケアには、どうしても限界があるのです。
進行性の脱毛症(AGA・FAGA)の可能性
前髪や生え際の後退、頭頂部の薄毛といった症状が明らかに見られる場合、それはAGA(男性型脱毛症)やFAGA(女性男性型脱毛症)といった、進行性の脱毛症である可能性が非常に高いと考えられます。
AGAやFAGAは、遺伝やホルモンの影響が大きく関与しており、一度発症すると、自然に治ることはなく、ゆっくりと、しかし確実に進行していくという特徴があります。
このような進行性の脱毛症に対して、育毛剤(医薬部外品)だけで進行を食い止めるのは、残念ながら非常に困難。
頭皮環境を整えることはできても、脱毛の根本原因に直接アプローチすることはできないからです。
専門クリニックで受けられる治療法
もし、あなたがAGAやFAGAの可能性に思い当たるのであれば、自己判断で悩む時間を費やすよりも、一日でも早く薄毛治療を専門とするクリニックに相談することをおすすめします。
専門クリニックでは、医師があなたの頭皮の状態や薄毛の原因を正確に診断し、医学的根拠に基づいた適切な治療法を提案してくれます。
主な治療法には、以下のようなものがあります。
内服薬・外用薬治療
医師の処方が必要となる医薬品を用いた、最も基本的な治療法です。
- AGA治療薬(男性向け):5αリダクターゼの働きを阻害する「フィナステリド*6」や「デュタステリド*7」といった内服薬が処方されます。これらは、薄毛の進行を抑制する効果が認められています。
- 発毛を促進する外用薬:医療用の高濃度「ミノキシジル」外用薬は、毛母細胞を活性化させ、発毛を促す効果があります。これは男女ともに使用されます。
- FAGA治療薬(女性向け):ミノキシジル外用薬のほか、ホルモンバランスを整える「スピロノラクトン*8」などの内服薬が用いられることもあります。
植毛
薄毛がかなり進行してしまい、薬物治療だけでは満足な回復が見込めない場合の、根本的な治療法です。
AGAの影響を受けにくい後頭部や側頭部の自分自身の髪の毛を、毛根ごと採取し、薄毛が気になる前髪や頭頂部に移植します。
移植した髪は、その後も生え変わり続けるため、非常に効果の持続性が高い治療法です。
まとめ:育毛剤は前髪だけではなく全体に使用しよう
記事のポイントのまとめです。
今回は、前髪が薄い場合、育毛剤は前髪だけにつけるべきか、全体につけるべきか解説しました。
結論として、育毛剤は薄毛の気になる部分だけでなく、頭部全体に塗布することが、健やかな髪を育む上で非常に重要。
その理由は、薄毛の原因が頭皮全体に及んでいる可能性、そして頭皮の血行や環境は全体でつながっているためです。
もちろん、コストや手間の面から部分的に使用するという選択肢もありますが、長期的な視点で見ると、全体をケアする方が根本的な解決につながりやすいと言えるでしょう。
- 育毛剤は頭部全体への使用が基本。
- 薄毛の原因は目に見える部分だけでなく、頭皮全体に潜んでいる。
- 正しい使い方(洗髪後、頭皮に塗布、マッサージ)で効果を高める。
- 効果を実感するには最低3〜6ヶ月の継続が必要。
- 育毛剤は「育毛・抜け毛予防」、発毛剤は「発毛」と目的が異なる。
- 育毛剤で改善が見られない場合は、AGA・FAGAの可能性を疑い、専門クリニックへの相談を検討する。
育毛剤によるセルフケアは、薄毛対策の有効な手段の一つです。
しかし、それはあくまで数ある選択肢の一つに過ぎません。
もし、セルフケアで改善が見られない場合や、薄毛の進行が著しい場合には、専門医の力を借りるという決断も大切です。