抜け毛

髪が簡単に抜けるのは大丈夫?軽く引っ張るだけで数本抜ける場合

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    質問:軽く引っ張るだけで髪が数本抜けるのは異常ですか?
    回答
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    エジエ 先生

    健康な頭髪でも、1日に50〜100本程度は自然に抜け落ちるため、数本が抜けること自体は珍しくありません。

    ただし、2017年に発表された181名を対象とした研究では、毛束を軽く引っ張って3本以上抜ける場合は「活動性の脱毛」を示唆する可能性があると報告されています。

    参考:Hair pull test: Evidence-based update and revision of guidelines

    抜け毛が続く場合は、AGAやFAGAなどの進行性脱毛症が隠れているケースもあるため、自己判断で様子を見るよりAGAクリニックで頭皮の状態を一度チェックしてもらうのが確実です。

    AGA・FAGAは進行性の病気です。

    実は、気にしている今も進行しています。

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    AGA
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    FAGA

    正しい対策をしなければ、髪の毛の数は減り続け、抜け毛・薄毛が徐々に目立ってきます。

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    AGA・FAGA放置で1日に7〜14本も髪の毛を失っていくことに

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    この記事をざっくり言うと
    • 1日50〜100本の抜け毛は正常範囲だが、軽い牽引で3本以上抜ける場合は注意が必要な脱毛のサイン
    • AGA・FAGAは男女ともに発症する進行性の脱毛症で、放置すると毛包が縮小し回復困難に
    • ストレスや栄養不足による一時的な抜け毛の裏にAGA・FAGAが隠れている可能性
    • 「様子見」ではなく、気になった時点でAGAクリニックに相談することが有効な対処法

    髪が簡単に抜けるのは正常なのか?

    まず知っておきたいのは、髪は一生伸び続けるわけではないということです。

    一本一本の髪には寿命があり、成長しては抜け落ち、また新しく生えてくるというサイクルを繰り返しています。

    このサイクルを「ヘアサイクル(毛周期)」と呼び、大きく分けて3つのフェーズで構成されています。

    • 成長期(アナジェン期):髪が活発に伸びる時期で、頭髪の場合は約2〜6年間続きます。全体のおよそ85〜90%の毛髪がこの時期に該当します。
    • 退行期(カタジェン期):成長が止まり、毛根が徐々に縮小していく移行期間です。約2〜3週間で次のフェーズへ移ります。
    • 休止期(テロジェン期):毛根が完全に活動を停止し、やがて自然と抜け落ちる準備に入ります。約3ヶ月間続き、全体の約9%がこのフェーズにあたります。

    参考:Integrative and Mechanistic Approach to the Hair Growth Cycle

    つまり、健康な状態でも頭皮には「もうすぐ抜ける毛」が常に存在しているわけです。

    それらが日常の刺激で抜け落ちるのは、至って自然な現象にすぎません。

    一日に抜ける「正常な本数」の目安

    では、一日にどれくらい抜けるのが普通なのでしょうか。

    一般的には、1日あたり50〜100本程度の脱毛は正常範囲とされています。

    人間の頭皮にはおよそ10万本の毛髪が存在するため、100本抜けたとしても全体の0.1%に過ぎません。

    もちろん、これはあくまで平均的な目安。

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    エジエ 先生

    シャンプーの頻度やブラッシングの仕方、髪の長さによっても体感は変わります。

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    エジエ 先生

    髪が長い方は、同じ本数でも抜け毛が目立ちやすいため、実際より多く抜けているように感じることもあるでしょう。

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    エジエ 先生

    一方で、ある研究では「毛髪や頭皮に疾患のない404名の女性を対象に6週間にわたって抜け毛を収集したところ、1日あたりの平均脱毛数は28〜35本だった」と報告されています。

    参考:Hair Evaluation Methods: Merits and Demerits

    こう考えると、50〜100本という数字はかなり幅のある基準であり、個人差が大きいことがわかります。

    大切なのは「急に増えたかどうか」という変化を見ることです。

    「軽く引っ張って抜ける」はどこまで正常か

    自分の髪を軽くつまんで引っ張ったとき、するっと何本か抜けてしまうと驚く方は多いはずです。

    ただ、これにもある程度の正常範囲が存在します。

    臨床の現場で実際に使われている検査法に「プルテスト(牽引試験)」というものがあります。

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    エジエ 先生

    これは約50〜60本の毛束を指でつまみ、根元から毛先に向かってゆっくり引っ張る手法です。

    従来のガイドラインでは「10%以上(つまり約6本以上)が抜けた場合は陽性」とされてきました。

    しかし、2017年に発表された研究では、181名の被験者を対象に調査した結果、正常な値は「2本以下」に引き下げるべきだと報告されています。

    参考:Hair pull test: Evidence-based update and revision of guidelines

    つまり、軽く引っ張って3本以上がするすると抜けるようであれば、何らかの脱毛が進行しているサインと考えてよいかもしれません。

    もちろん、自宅で行うセルフチェックは医療機関の検査と同等の精度を持つものではありません。

    けれど、「自分で触っただけで明らかに何本も抜ける」という感覚があるなら、それは見過ごさないほうがよい兆候です。

    季節や生活環境による一時的な抜け毛の増加

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    エジエ 先生

    抜け毛には季節性の変動があることも知られています。

    特に秋口は、夏の紫外線ダメージや気温変化の影響で抜け毛が増えやすい時期です。

    また、以下のような生活環境の変化も、一時的に抜け毛を増やす要因になり得ます。

    • 引っ越しや転職など、生活リズムの大きな変化
    • 急激なダイエットによる栄養バランスの崩れ
    • 睡眠不足が続いている状態
    • 出産後のホルモン変動(女性の場合)
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    エジエ 先生

    こうした一時的な原因による抜け毛は「休止期脱毛(テロジェン・エフルビウム)」と呼ばれ、原因となるストレスや変化が解消されれば、多くの場合は数ヶ月で回復に向かいます。

    参考:Telogen Effluvium

    ただし、ここで注意が必要なのは、「一時的な脱毛だと思って放置していたら、実はAGA*1(男性型脱毛症)やFAGA(女性型脱毛症)が同時に進行していた」というケースが決して珍しくないことです。

    *1. 参考文献
    British Association of Dermatologists
    Hair loss male pattern (androgenetic alopecia)

    一時的な脱毛と進行性の脱毛を自力で見分けるのは非常に難しいため、判断に迷ったら専門のクリニックで確認してもらうのが確実でしょう。

    頭皮の状態と抜け毛の関係

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    エジエ 先生

    抜け毛の量を左右する要素として見落とされがちなのが、頭皮そのものの健康状態です。

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    エジエ 先生

    頭皮は顔の皮膚と一枚でつながっており、皮脂の分泌量や血行の状態が毛根の働きに直接影響を与えます。

    過剰な皮脂が毛穴をふさいでいたり、乾燥によるフケやかゆみが慢性化していたりすると、毛髪の成長期が短くなり、抜けやすい状態に傾く可能性があります。

    また、炎症と脱毛の関係についても注目されています。

    ある研究では、男性型脱毛症の患者から採取した347の組織標本のうち、約半数にリンパ球やマクロファージなどの慢性炎症マーカーが観察されたと報告されています。

    参考:Integrative and Mechanistic Approach to the Hair Growth Cycle

    頭皮環境が乱れていると感じる場合は、抜け毛の本数だけでなく、頭皮の色やにおい、かゆみの有無にも注意を向けてみてください。

    抜けた毛の「形」に注目する

    抜け落ちた髪を観察することで、脱毛の種類をある程度推測できます。

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    エジエ 先生

    自然な脱毛、つまり休止期を終えて抜けた毛髪の場合、毛根部分に白っぽい小さな塊(クラブヘア)がついています。

    これは正常な脱毛のサインであり、毛根が寿命を全うした証拠です。

    一方で、毛根部分が黒くて湿っている場合は、まだ成長期にあった毛髪が無理に引き抜かれた、あるいは途中で成長が止められた可能性を示しています。

    さらに、抜けた毛が全体的に細くて短い場合は、毛髪のミニチュア化(細毛化)が進んでいるサインかもしれません。

    ミニチュア化とは、本来太く長く成長するはずの毛髪が、ヘアサイクル*2の短縮によって細く短いまま抜け落ちてしまう現象。

    *2. 参考文献
    Frontiers in Cell and Developmental Biology
    Morphogenesis Growth Cycle and Molecular Regulation of Hair Follicles

    これはAGAやFAGAの典型的な特徴の一つです。

    こうした毛根の状態を正確に評価するには専門的な機器が必要ですが、自分でも大まかな観察はできます。

    排水口やブラシにたまった毛を時折チェックする習慣をつけておくと、変化に気づきやすくなるでしょう。

    男性・女性で異なる脱毛の原因とその特徴

    髪が抜けやすくなる原因は一つではありません。

    そして、男性と女性では脱毛のメカニズムや現れ方に違いがあります。

    ここでは、代表的な脱毛の種類をそれぞれ詳しく見ていきます。

    男性に多いAGA(男性型脱毛症)の仕組み

    AGAは、男性の薄毛で最も多い原因。

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    エジエ 先生

    アメリカでは約5,000万人の男性がAGAの影響を受けていると報告されています。

    出典:Androgenetic alopecia

    AGAの主な原因は、男性ホルモンの一種であるDHT(ジヒドロテストステロン*3)。

    *3. 参考文献
    Mayo Clinic
    Testosterone therapy: Potential benefits and risks as you age

    テストステロンが頭皮の毛乳頭細胞にある5αリダクターゼ*4という酵素によって変換されると、DHTが生成されます。

    *4. 参考文献
    MedlinePlus Genetics(NIH)
    SRD5A2 gene

    DHTが毛包のアンドロゲン受容体に結合すると、成長期が短縮され、休止期が延長します。

    結果として、毛髪は徐々に細く短くなり、やがて目に見えるほどの薄毛につながっていきます。

    参考:Dihydrotestosterone-induced hair regrowth inhibition by activating androgen receptor with SRD5A1/2 in an androgenetic alopecia mouse model

    AGAの特徴的なパターンは、額の生え際がM字型に後退する、あるいは頭頂部から円形に薄くなっていく形。

    20代後半から始まることもあり、30代の男性では約30%に何らかのAGAの兆候が見られるというデータもあります。

    参考:Epidemiological landscape of androgenetic alopecia in the US

    注意したいのは、AGAは進行性の脱毛症であるという点。

    放置すると毛包そのものが縮小し、最終的には毛が生えなくなる段階まで進んでしまう可能性があります。

    「まだ大丈夫」と思っている間にも、見えない部分で変化は着実に進んでいるケースが多いのです。

    女性に多いFAGA(女性男性型脱毛症)の仕組み

    女性の薄毛で多いのがFPHLやFAGA。

    アメリカでは約3,000万人の女性がこの脱毛に影響を受けているとされています。

    出典:Androgenetic alopecia

    男性のAGAとは異なり、FAGAでは額の生え際は比較的保たれる傾向があります。

    代わりに、頭頂部を中心にびまん性(全体的)に髪が薄くなっていくのが特徴。

    分け目の幅が広がってきたり、頭皮が透けて見えるようになったりした場合は、FAGAの兆候かもしれません。

    FAGAは年齢とともに増加します。

    ある研究によると、29歳までに約12%の女性にFAGAの兆候が確認され、49歳までに約25%、69歳までに約41%、79歳以上では50%を超える女性に何らかのFAGAが見られると報告されています。

    参考:Female pattern hair loss: A clinical, pathophysiologic, and therapeutic review

    FAGAのメカニズムは男性のAGAと完全に同じではなく、アンドロゲン(男性ホルモン)以外の要因も関与していると考えられています。

    遺伝的な素因、エストロゲンとテストステロンのバランスの変化、加齢による毛包の萎縮などが複合的に作用するため、「女性だから大丈夫」とは言い切れないのです。

    特に閉経前後は、エストロゲンの減少によってホルモンバランスが大きく変動し、それまで目立たなかった薄毛が一気に進むことがあります。

    もし分け目の広がりや頭頂部のボリュームダウンが気になり始めたら、早い段階でAGAクリニックに相談することをおすすめします。

    ストレスが引き起こす「休止期脱毛」の詳細

    先ほど簡単に触れた休止期脱毛(テロジェン・エフルビウム)について、もう少し詳しく解説します。

    これは、身体的または精神的な強いストレスが引き金となり、本来まだ成長期にあるはずの毛髪が一斉に休止期へ移行してしまう現象。

    結果として、ストレスを受けてから約2〜3ヶ月後に、突然大量の抜け毛が始まります。

    原因として多いのは以下のようなものです。

    • 手術や高熱などの身体的ストレス
    • 精神的に大きなショックを受ける出来事
    • 急激な体重減少やダイエット
    • ホルモンの急変(出産後、ピルの中止など)
    • 鉄分や亜鉛などの栄養素の不足

    ハーバード大学幹細胞研究所の研究では、慢性的なストレスが毛包幹細胞に直接影響を及ぼし、休止期を延長させるメカニズムが解明されています。

    ストレスホルモンであるコルチコステロンが毛乳頭から分泌される成長因子を抑制し、幹細胞の活性化を妨げることが明らかになりました。

    参考:How chronic stress leads to hair loss

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    エジエ 先生

    休止期脱毛の多くは一時的なもので、原因が取り除かれれば半年から1年程度で回復に向かいます。

    しかし、ここにも落とし穴があります。

    実際には「休止期脱毛が改善に向かう途中で、その裏に隠れていたAGA・FAGAが表面化する」というパターンが存在します。

    一時的な抜け毛が収まったかに見えて、全体的なボリューム感がいつまでも戻らないような場合は、進行性の脱毛症が併発している可能性を疑ったほうがよいでしょう。

    円形脱毛症という別のリスク

    髪が抜けやすくなったとき、もう一つ考慮すべきなのが円形脱毛症(アロペシア・アレアータ)です。

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    エジエ 先生

    円形脱毛症は自己免疫疾患の一種であり、免疫系が誤って自分の毛包を攻撃してしまうことで発症します。

    コイン大の脱毛斑が突然現れるのが典型的な症状ですが、びまん性(全体に広がるタイプ)もあるため、AGAやFAGAとの区別が難しいケースもあります。

    アメリカの全国規模の調査では、円形脱毛症の有病率は約0.2%と報告されており、生涯罹患率(一生のうちにかかる確率)は約2%とされています。

    参考:Trends in Prevalence and Incidence of Alopecia Areata Among US Adults

    性別や年齢を問わず誰でもなり得るのがこの疾患の特徴。

    軽く引っ張っただけで束になって抜ける、特定の場所に集中して抜け毛がある、という場合は円形脱毛症の可能性も含めて、専門的な診察を受けることが重要です。

    牽引性脱毛症と日常のヘアケア習慣

    日頃のヘアスタイルやヘアケアの習慣が原因で抜け毛が増えるケースもあります。

    これを「牽引性脱毛症」といいます。

    ポニーテールやお団子ヘアなど、髪を長時間強く引っ張るスタイルを繰り返していると、毛根に物理的なダメージが蓄積されていきます。

    特に生え際やこめかみ周辺に沿って薄毛が進むのが特徴的です。

    ある研究では、強い牽引力のかかるヘアスタイルを継続している女性のうち、約3分の1に牽引性脱毛症が確認されたと報告されています。

    参考:Traction alopecia: the root of the problem

    初期の段階であれば、ヘアスタイルを変えるだけで回復が見込めます。

    けれど、長期にわたって毛根がダメージを受け続けると、瘢痕(はんこん)化して永久に毛が生えなくなるリスクがあります。

    「最近、生え際が後退してきた気がする」「いつも同じ位置で髪をきつく結んでいる」という自覚があるなら、早めにスタイルの見直しを検討してみてください。

    栄養不足と抜け毛の見逃せない関係

    髪は体の中でも比較的「後回し」にされやすい器官。

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    エジエ 先生

    生命維持に直結しないため、栄養が不足すると真っ先に影響を受けやすいのです。

    特に注意が必要な栄養素として、鉄分と亜鉛が挙げられます。

    鉄分はDNA合成に関わる酵素の補因子として機能しており、毛母細胞の分裂に不可欠な栄養素。

    鉄欠乏が休止期脱毛の原因となることは、複数の研究で示唆されています。

    亜鉛については、312名の脱毛患者(円形脱毛症、男性型脱毛症、女性型脱毛症、休止期脱毛を含む)と30名の健常者を比較した研究で、全てのタイプの脱毛患者グループにおいて、健常者よりも血清亜鉛濃度が有意に低かったことが報告されています。

    参考:Diet and hair loss: effects of nutrient deficiency and supplement use

    ただし、「栄養を補えば必ず治る」というわけではありません。

    栄養不足はあくまで脱毛を悪化させる要因の一つであり、根本原因がAGAやFAGAにある場合は、栄養改善だけでは進行を食い止めることができません。

    栄養面に不安がある方は、偏食の見直しやバランスの取れた食事を心がけることが前提ですが、それと並行して「本当に栄養不足だけが原因なのか」を確認するためにも、専門の医療機関で一度検査を受けておくのが安心です。

    甲状腺の異常と脱毛の意外なつながり

    甲状腺は首の前側にある小さな臓器ですが、全身の代謝をコントロールする重要な役割を担っています。

    甲状腺ホルモンの分泌量が多すぎても少なすぎても、ヘアサイクルに乱れが生じることがわかっています。

    甲状腺機能が低下すると、毛包幹細胞の活性化が阻害され、成長期への移行がスムーズに行われなくなります。

    逆に甲状腺機能が亢進すると、幹細胞が過剰に消費されて枯渇してしまう可能性が指摘されています。

    参考:Integrative and Mechanistic Approach to the Hair Growth Cycle

    甲状腺の異常による脱毛は、びまん性(頭皮全体に広がるタイプ)であることが多く、AGAやFAGAと似た見た目になることも珍しくありません。

    「疲れやすい」「体重が急に変わった」「手足が冷える」といった症状がある場合は、甲状腺の検査も視野に入れてみてください。

    なお、甲状腺の異常が原因であれば、適切な治療を受けることで脱毛は改善に向かう可能性があります。

    ここでも、自己判断ではなく医療機関での検査が解決への第一歩になります。

    女性特有のホルモン変動と抜け毛

    女性は男性と比べて、ライフステージごとにホルモンバランスが大きく変動します。

    そして、そのたびに抜け毛のリスクが高まるタイミングが訪れます。

    代表的なのが産後の抜け毛。

    妊娠中はエストロゲンが大幅に増加するため、本来休止期に入るはずの毛髪がそのまま成長期を維持します。

    ところが出産後にエストロゲンが急激に低下すると、「待機していた」毛髪が一斉に抜け始めるのです。

    これが産後脱毛と呼ばれる現象で、通常は出産後3ヶ月頃から始まり、6〜12ヶ月で回復に向かいます。

    参考:The Postpartum Telogen Effluvium Fallacy

    また、更年期に入るとエストロゲンが慢性的に低下するため、相対的にアンドロゲンの影響が強まり、FAGAが進行しやすくなります。

    ある調査では、閉経後の女性の52.2%にFPHLが認められたという結果も報告されています。

    参考:Female Pattern Hair Loss: An Overview with Focus on the Genetics

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    エジエ 先生

    産後の抜け毛は一時的なものが多いとはいえ、そのまま回復せずFAGAに移行するケースも報告されています。

    抜け毛が半年以上続く、あるいは明らかにボリュームが戻らないと感じる場合は、様子見を続けるよりも、AGAクリニックで状態を確認してもらうほうが確実な対応です。

    軽く引っ張るだけで髪が簡単に抜けるときに考えるべきこと

    ここまで読んできて、「自分は大丈夫なのか不安になってきた」という方もいるかもしれません。

    あるいは、「たぶん一時的なものだろう」と思っている方もいるでしょう。

    ここからは、「抜け毛が気になり始めたとき、具体的に何を考え、どう行動すべきか」について踏み込んでいきます。

    放置するリスクを正しく理解する

    抜け毛の中で最もやっかいなのは、「自覚症状が少ないまま進行するタイプの脱毛」です。

    AGAもFAGAも、初期段階では鏡を見ただけでは変化に気づきにくいことが多いです。

    「ちょっと分け目が広がったかな」「以前より髪のコシがなくなった気がする」程度の違和感から始まり、気づいたときにはかなり進行しているというパターンは珍しくありません。

    ここで理解しておくべきなのは、AGA・FAGAにおける毛包のミニチュア化は「不可逆的」になり得るという点。

    つまり、毛包が縮小しきってしまうと、どんな治療を施しても毛が生えてこなくなる可能性があるのです。

    だからこそ、「気になった時点ですぐに専門のクリニックに相談する」ことが非常に重要になります。

    「もう少し様子を見よう」「まだ若いから平気だろう」という判断が、結果的に選択肢を狭めてしまうことがあるのです。

    「異常な抜け毛」を見極めるチェックポイント

    以下のような兆候が一つでも当てはまる場合は、一時的な脱毛ではなく進行性の脱毛症が関与している可能性を視野に入れてください。

    • 抜け毛が2〜3ヶ月以上にわたって減らない
    • シャンプー時やブラッシング時に、以前より明らかに多い量が抜ける
    • 軽く髪を引っ張っただけで、3本以上が抵抗なく抜ける
    • 分け目が以前より広がっている
    • 額の生え際やこめかみ部分が後退してきた
    • 頭頂部に地肌が透けて見える部分がある
    • 抜けた毛が細く短いものばかりになってきた
    • 家族(親、祖父母)に薄毛の人がいる

    これらのサインは、必ずしも「深刻な状態」を示すわけではありません。

    しかし、複数が重なっている場合は、早めに行動を起こしたほうが後悔は少ないでしょう。

    脱毛症がメンタルに与える影響

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    エジエ 先生

    見落とされがちですが、脱毛は精神面にも大きな影響を与えます。

    ある研究では、AGA患者は不安感や抑うつ感を抱えやすく、QOL(生活の質)が有意に低下していると報告されています。

    特に女性においてその傾向は顕著で、自己肯定感の低下や社会的な回避行動につながるケースもあります。

    参考:The psychological consequences of androgenetic alopecia

    「たかが髪のことで」と思う方もいるかもしれません。

    しかし、髪は外見の印象を大きく左右するパーツであり、抜け毛や薄毛がストレスの源になること自体は、まったく不思議ではないのです。

    むしろ、精神的な負担が大きくなる前に手を打つことが、結果として心の健康も守ることにつながります。

    AGA・FAGAは「治療で対処できる」脱毛症

    AGAやFAGAと聞くと「もう手遅れなのでは」と感じる方もいるかもしれません。

    けれど、これらの脱毛症は医学的なアプローチによって進行を抑えたり、改善を目指したりすることができるものです。

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    エジエ 先生

    男性のAGAに対しては、5αリダクターゼ阻害薬(フィナステリド*5など)やミノキシジル*6を用いた治療が広く行われています。

    *5. 参考文献
    *6. 参考文献
    American Academy of Dermatology (AAD)
    Hair loss: Diagnosis and treatment

    1,553名の男性を対象とした二つの臨床試験では、フィナステリド内服により99%の被験者で脱毛の進行抑制または改善が確認されています。

    参考:Integrative and Mechanistic Approach to the Hair Growth Cycle

    女性のFAGAに対しては、ミノキシジルの外用が主要な選択肢となります。

    加えて、抗アンドロゲン薬(スピロノラクトン*7など)の使用も報告されています。

    *7. 参考文献
    British Association of Dermatologists(BAD)
    Spironolactone — Patient Information Leaflet(PDF)
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    エジエ 先生

    大切なのは、「早く始めるほど選択肢が多く、効果も出やすい」ということです。

    毛包が完全に縮小する前の段階であれば、治療によって太い毛を取り戻せる可能性が十分にあります。

    反対に、進行が進みすぎてからでは、どの治療法を選んでも反応が乏しくなりがちです。

    「クリニックに行くのは大げさじゃないか」「まだそこまで深刻じゃないし」と感じる方も少なくないでしょう。

    実際、脱毛に関する悩みは他人に相談しにくいテーマ。

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    エジエ 先生

    特に若い世代では「まだ若いのに薄毛を気にするなんて」と自分を責めてしまう傾向もあります。

    ただ、冷静に考えてみてください。

    虫歯になったら歯医者に行き、視力が落ちたら眼科に行きます。

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    エジエ 先生

    それと同じように、髪の変化が気になったら専門のクリニックに相談するのは、ごく合理的な判断です。

    もし対面での受診に抵抗があるなら、オンライン診療を実施しているAGAクリニックを利用するという選択肢もあります。

    自宅から気軽にカウンセリングを受けられるため、最初の一歩としてはハードルが低いでしょう。

    まとめ:髪が簡単に抜ける状態を「そのうち治る」と思わないほうがよい理由

    記事のポイントのまとめです。

    確かに、一時的なストレスや季節の変化で抜け毛が増えることはあります。

    数週間で元に戻るケースもあるでしょう。

    しかし、AGAやFAGAは「自然に回復する」タイプの脱毛症ではありません。

    治療せずに放置すれば、確実に進行します。

    そして、進行すればするほど、治療で得られる効果も小さくなっていきます。

    もし、髪が簡単に抜ける場合は今すぐ専門クリニックに相談してみましょう。