
髪を軽く引っ張って抜けること自体は、必ずしも病気を意味しません。
人間の髪には成長サイクルがあり、休止期に入った髪は自然に抜け落ちる準備ができているため、少しの刺激でも抜けやすくなっています。
健康な方でも1日50〜100本程度の抜け毛は正常範囲内です。
ただし、同じ箇所から何本も連続して抜ける場合や、明らかに以前より抜け毛が増えた場合、頭皮に異常(かゆみ、痛み、赤みなど)がある場合は、休止期脱毛症、AGA、FAGAなどの脱毛症が疑われます。
気になる症状がある場合は、皮膚科や専門クリニックでの診察をおすすめします。
AGA・FAGAは進行性の病気です。
実は、気にしている今も進行しています。


正しい対策をしなければ、髪の毛の数は減り続け、抜け毛・薄毛が徐々に目立ってきます。

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- 髪の毛は正常でも1日50〜100本程度抜けるが、引っ張って何本もスルスル抜ける場合は注意が必要
- 休止期脱毛症、AGA、FAGA、円形脱毛症など様々な原因が考えられる
- ストレス、栄養不足、ホルモン変化、加齢などが抜け毛を引き起こす主な要因
- 早期に専門医を受診し、必要に応じてAGA・FAGA治療を開始することが重要
髪の毛を引っ張るとスルッとすぐ抜ける原因
お風呂でシャンプーをしていたり、ブラッシング中に髪を軽く引っ張ったりしたとき、スルッと抵抗なく髪が抜けてしまった経験はありませんか。
こうした状況に遭遇すると、「もしかして薄毛が進行しているのでは」「何か病気なのかもしれない」と不安を感じる方は多いです。
実際のところ、髪の毛が引っ張られて抜けること自体は、すべてが異常というわけではありません。

人間の髪の毛には自然な成長サイクルがあり、このサイクルの中で抜け落ちることが決まっている髪も存在します。
ここでは、髪が抜ける原因とそのメカニズムについて、詳しく見ていきましょう。
ヘアサイクル(毛周期)の基本構造を知ろう


髪の毛が抜ける現象を正しく理解するためには、まずヘアサイクル*1(毛周期)について知る必要があります。
毛周期とは、髪の毛が生えてから抜け落ちるまでの一連の過程を指す言葉です。
このサイクルは大きく分けて4つの段階から構成されています。
- 成長期(アナゲン期):髪が活発に成長する期間で、頭皮の約85〜90%の髪がこの段階にあります。期間は2〜6年程度続きます。
- 退行期(カタゲン期):成長が止まり、毛根が縮小していく移行期間です。全体の約1〜2%の髪がこの段階にあり、約2週間続きます。
- 休止期(テロゲン期):髪の成長が完全に止まり、毛根が休んでいる状態です。全体の約10〜14%がこの段階にあり、約3〜4ヶ月間継続します。
- 脱毛期(エクソジェン期):古い髪が自然に抜け落ち、新しい髪が生え始める段階です。
休止期にある髪は、毛根と頭皮との結合が弱くなっているため、軽い刺激でも抜けやすい状態です。
成長期の髪は毛根がしっかりと頭皮に固定されており、少し引っ張った程度では抜けません。
つまり、引っ張って抜けた髪の多くは、もともと休止期に入っていて抜ける運命にあった髪である可能性が高いのです。
健康な人でも、1日あたり50〜100本程度の髪が自然に抜け落ちるとされています。
参考:Standardizing the 60-Second Hair Count
このため、シャンプーやブラッシングで多少の髪が抜けること自体は、正常な範囲内と考えてよいでしょう。
正常な抜け毛と異常な抜け毛の見分け方

では、どのような抜け毛が「正常」で、どのような抜け毛が「異常」なのでしょうか。
この判断をする際に、いくつかのポイントを確認することが有効です。
まず、抜けた髪の毛根部分を観察してみてください。
正常な抜け毛の場合、毛根は白っぽい球状(クラブヘアと呼ばれます)になっていることが多いです。
このクラブヘアは、休止期を経て自然に抜け落ちた髪に見られる特徴です。
一方で、毛根が黒っぽかったり、先端が尖っていたり、途中で切れたような形状をしていたりする場合は、成長途中の髪が何らかの原因で強制的に抜けてしまった可能性があります。
次に、抜け毛の本数にも注目しましょう。
医学的には、1日150本を超える抜け毛が継続する場合や、明らかに以前より抜け毛が増えたと感じる場合は、何らかの問題が起きている可能性があるとされています。
ちなみに、皮膚科で行われる「ヘアプルテスト」という検査では、約50〜60本の髪を軽く引っ張り、そのうち10%以上(つまり5〜6本以上)が抜ける場合を異常と判定します。
参考:Analysis of Microscopic Examination of Pulled Out Hair in Telogen Effluvium Patients
日常生活で髪を軽く引っ張ったとき、同じ箇所から何本もスルスルと抜けるような場合は、一度専門医に相談することをおすすめします。
抜け毛が増加しやすい季節・タイミング

抜け毛の量は、季節やタイミングによっても変動します。
多くの研究で、秋から冬にかけて抜け毛が増えやすいことが報告されています。
この現象は、夏の紫外線ダメージや暑さによるストレスが、数ヶ月後に抜け毛として現れるためと考えられています。
また、女性の場合は出産後に大量の抜け毛を経験することがあります。

妊娠中はホルモンバランスの変化により、通常なら抜けるはずの髪が抜けにくくなっています。
出産後、ホルモンバランスが元に戻ると、溜まっていた髪が一気に抜け落ちることがあり、産後脱毛症と呼ばれます。
このように、生活環境や体調の変化によって抜け毛が一時的に増えることは珍しくありません。
ただ、こうした一時的な増加と、慢性的な脱毛症の兆候を区別することは重要です。
毛根の強さと頭皮環境の関係性

髪の毛が抜けやすくなる原因の一つに、頭皮環境の悪化があります。
頭皮は髪の毛を支える土台のような役割を果たしており、この土台が不安定になると、髪の固定力が低下します。
頭皮環境を悪化させる要因としては、過剰な皮脂分泌、乾燥、血行不良、炎症などが挙げられます。
皮脂が過剰に分泌されると、毛穴が詰まりやすくなり、毛髪の成長を妨げることがあります。
逆に、頭皮が乾燥しすぎると、フケやかゆみが生じ、掻きむしることで髪にダメージを与えてしまうこともあるでしょう。
血行不良は、毛根への栄養供給を阻害する原因となります。
髪の毛は毛母細胞の分裂によって成長しますが、この細胞が活発に働くためには、十分な酸素と栄養が必要です。
頭皮の血流が悪くなると、毛根に必要な栄養が届きにくくなり、結果として髪が細くなったり、抜けやすくなったりします。
こうした頭皮環境の問題は、生活習慣の改善や適切なヘアケアによって改善できる場合も多いです。
ストレスと抜け毛の深い関係

現代社会において、ストレスは抜け毛の大きな原因の一つとして認識されています。
強いストレスを受けると、体内ではコルチゾールというストレスホルモンが分泌されます。
ハーバード大学の研究によると、このコルチゾールが慢性的に高い状態が続くと、毛包幹細胞の働きが抑制され、髪の成長サイクルに悪影響を及ぼすことが明らかになっています。
参考:How chronic stress leads to hair loss
ストレスによる抜け毛は、「休止期脱毛症(テロゲンエフルビウム)」と呼ばれる症状として現れることが多いです。
この状態では、通常なら成長期にあるはずの髪が、ストレスの影響で一斉に休止期へと移行してしまいます。
その結果、ストレスを感じてから約2〜4ヶ月後に、大量の髪が一度に抜け落ちることがあります。
休止期脱毛症の場合、ストレスの原因が解消されれば、多くのケースで髪は自然に回復します。
しかし、ストレスが長期間続く場合や、他の脱毛症と重複している場合は、専門的な治療が必要になることもあります。
栄養不足が招く毛髪への影響

髪の毛は主にケラチンというタンパク質で構成されています。
そのため、タンパク質が不足すると、髪の成長に必要な材料が足りなくなり、抜け毛が増えることがあります。
また、タンパク質以外にも、亜鉛、鉄分、ビタミンB群、ビタミンDなどの栄養素が髪の健康に深く関わっています。
特に、鉄分不足は女性に多く見られ、貧血を伴わない軽度の鉄欠乏状態でも、抜け毛の原因になり得ることが知られています。
極端なダイエットや偏った食生活を続けている場合、髪への栄養供給が不足し、抜け毛が増加するリスクが高まります。
逆に言えば、バランスの良い食事を心がけることで、頭皮環境と毛髪の健康を維持することが可能です。
加齢による自然な毛髪の変化

年齢を重ねるにつれて、髪の毛が細くなったり、抜けやすくなったりすることは、ある程度自然な現象です。
加齢に伴い、毛包(髪を作る器官)が徐々に小さくなり、産み出される髪も細く弱々しくなっていきます。
また、成長期の期間が短くなることで、髪が十分に太く長く育つ前に抜け落ちてしまうこともあります。
女性の場合、閉経前後のホルモンバランスの変化が、抜け毛に大きく影響することがあります。
178名の閉経後女性を対象とした研究では、女性型脱毛症の有病率が52.2%に達することが報告されています。
Prevalence of female pattern hair loss in postmenopausal women: a cross-sectional study
男性の場合も同様に、加齢とともにAGA*2(男性型脱毛症)の発症リスクが高まります。
50歳までに約30〜50%の男性が、70歳までには約80%の男性がAGAを経験するとされています。
こうした加齢に伴う変化は完全に防ぐことは難しいものの、早めに対策を講じることで進行を遅らせることは可能です。
髪を引っ張ると抜けやすい状態を招く代表的な脱毛症
髪の毛を軽く引っ張っただけでスルスルと抜けてしまう状態が続く場合、何らかの脱毛症が背景にある可能性があります。
脱毛症には様々な種類があり、原因や症状、治療法も異なります。
ここでは、髪が抜けやすくなる代表的な脱毛症について詳しく解説します。
休止期脱毛症(テロゲンエフルビウム)とは

休止期脱毛症は、非瘢痕性脱毛症(頭皮に傷跡を残さない脱毛症)の中でも特に一般的なものです。
この症状の特徴は、頭皮全体から均一に髪が抜け落ちることにあります。
円形脱毛症のように特定の場所だけが脱毛するのではなく、びまん性(全体的)に抜け毛が増加します。
休止期脱毛症の原因として最も多いのは、身体的または精神的なストレスです。
具体的には、高熱を伴う感染症、大きな手術、出産、急激なダイエット、甲状腺機能の異常、栄養不足(特に鉄分やタンパク質)などが挙げられます。
原因となる出来事から約2〜4ヶ月後に症状が現れることが多く、1日あたり300本以上の髪が抜けることもあります。
休止期脱毛症の多くは一時的なもので、原因が解消されれば6ヶ月〜1年程度で自然に回復することが期待できます。
ただし、原因が慢性的に続く場合や、6ヶ月以上症状が続く「慢性休止期脱毛症」に移行した場合は、専門医による診断と治療が必要になります。
男性型脱毛症(AGA)の特徴と進行パターン

AGAは男性に最も多く見られる脱毛症で、遺伝的要因と男性ホルモン(アンドロゲン)の影響によって引き起こされます。
この脱毛症の特徴的なパターンは、額の生え際が後退する「M字型」と、頭頂部が薄くなる「O字型」です。
多くの場合、これらが組み合わさって進行していきます。
AGAのメカニズムを簡単に説明すると、男性ホルモンであるテストステロン*3が5αリダクターゼ*4という酵素によってジヒドロテストステロン(DHT)に変換されます。
このDHTが毛包内のアンドロゲン受容体と結合すると、成長期が短縮され、毛包が徐々に小さくなっていきます。
結果として、太く長い髪が産毛のような細い髪に変わり、最終的には髪が生えなくなってしまうのです。
AGAは進行性の脱毛症であるため、放置すると症状は悪化の一途をたどります。
早期に適切な治療を開始することで、進行を食い止めたり、ある程度の毛髪を回復させたりすることが可能です。
女性型脱毛症(FAGA)の特徴と男性型との違い

女性型脱毛症(FAGA)は、女性に見られるパターン脱毛症です。
男性型脱毛症と同様にホルモンが関与していますが、その症状の現れ方には違いがあります。
FAGAでは、男性のように生え際が大きく後退することは稀で、代わりに頭頂部を中心にびまん性に髪が薄くなっていきます。
分け目が目立つようになったり、髪のボリュームが全体的に減少したりするのが典型的な症状です。
女性の場合、閉経後にホルモンバランスが変化することで発症リスクが高まります。
閉経後はエストロゲン(女性ホルモン)の分泌量が減少し、相対的にアンドロゲンの影響を受けやすくなるためです。
FAGAは男性型と異なり、完全に毛髪が失われることは少ないものの、髪のボリューム低下は見た目の印象に大きく影響します。
早めの対策と治療が、QOL(生活の質)の維持に重要です。
円形脱毛症の症状と発症メカニズム

円形脱毛症は、自己免疫疾患の一種です。
免疫システムが誤って自分自身の毛包を攻撃してしまうことで、突然の脱毛が起こります。
特徴的なのは、コイン大の円形または楕円形の脱毛斑が突然出現することです。
この脱毛斑の周辺部では、髪を軽く引っ張るとスルッと抜けやすくなっていることが多いです。
円形脱毛症は男女問わず発症し、子供から高齢者まであらゆる年齢層に見られます。
軽度の場合は、1〜2箇所の脱毛斑のみで、数ヶ月から1年程度で自然に回復することも珍しくありません。
しかし、脱毛斑が複数に広がったり、頭髪全体が抜ける全頭型、体毛を含む全ての毛が抜ける汎発型に進行したりするケースもあります。
円形脱毛症が疑われる場合は、できるだけ早く皮膚科を受診することが重要です。
早期発見・早期治療により、脱毛の拡大を防ぎ、回復を早められる可能性があります。
牽引性脱毛症について

牽引性脱毛症は、髪を強く引っ張ることで生じる脱毛症です。
ポニーテールやお団子、編み込みなど、髪を強く引っ張る髪型を長期間続けることで発症します。
特に生え際や分け目など、常に強いテンションがかかる部位に脱毛が生じやすいです。
このタイプの脱毛症は、髪型を変えて髪への負担を軽減すれば、多くの場合は回復が期待できます。
しかし、長期間にわたって毛包にダメージを与え続けると、永続的な脱毛に発展する可能性もあります。
髪をきつく結ぶ習慣がある方で、特定の部位から髪が抜けやすくなっている場合は、牽引性脱毛症の可能性を考慮し、髪型を見直すことを検討してください。
甲状腺機能異常が引き起こす脱毛

甲状腺は、代謝を調節するホルモンを分泌する器官です。
甲状腺機能亢進症(バセドウ病など)や甲状腺機能低下症(橋本病など)があると、髪の成長サイクルに悪影響を及ぼし、抜け毛が増加することがあります。
甲状腺機能に問題がある場合、抜け毛以外にも様々な全身症状が現れます。
機能亢進症では、動悸、発汗、体重減少、イライラ感などが見られ、機能低下症では、疲労感、体重増加、寒がり、便秘などの症状が出やすくなります。
こうした症状を伴う抜け毛の場合は、甲状腺機能の検査を受けることが重要です。
甲状腺の病気が原因であれば、適切な治療によってホルモンバランスを整えることで、抜け毛も改善が期待できます。
薬剤性脱毛症のリスク

特定の薬を服用している場合、その副作用として抜け毛が増えることがあります。
抜け毛を引き起こす可能性がある薬としては、抗がん剤が有名ですが、それ以外にも多くの薬剤が関係しています。
- β遮断薬(高血圧や不整脈の治療薬)
- レチノイド(ビタミンA誘導体、ニキビや乾癬の治療薬)
- 抗凝固薬(血液をサラサラにする薬)
- 抗てんかん薬
- 一部の抗うつ薬
- 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
もし、新しい薬を飲み始めてから抜け毛が気になり始めた場合は、主治医に相談してみてください。
薬の種類や量を調整することで、症状が改善する場合があります。
ただし、自己判断で薬を中止することは危険なので、必ず医師に相談した上で対応しましょう。
自己診断の限界と専門医への相談が必要なケース

ここまで様々な脱毛症について解説してきましたが、実際には複数の原因が重なって抜け毛が生じていることも珍しくありません。
例えば、AGAとストレス性の休止期脱毛症が同時に起きている場合や、円形脱毛症とFAGAが併発している場合などがあります。
自己診断だけでは正確な原因を特定することは難しく、間違った対処をしてしまうと、症状を悪化させてしまう可能性もあります。
以下のような状況に当てはまる場合は、皮膚科やAGA・FAGA専門クリニックへの受診を検討してください。
- 明らかに以前より抜け毛の量が増えた
- 髪を軽く引っ張るだけで何本も抜ける
- 特定の箇所にだけ脱毛斑ができている
- 分け目が以前より広がってきた
- 頭皮にかゆみ、痛み、赤みなどがある
- 抜け毛と同時に他の体調不良がある
専門医による診察では、視診や触診だけでなく、必要に応じてダーモスコピー(拡大鏡による観察)、血液検査、場合によっては頭皮生検などが行われ、原因を正確に特定することができます。
髪の毛を引っ張ると抜ける状態への具体的な対処法

髪が抜けやすくなっていることに気づいたら、まず落ち着いて原因を探ることが大切です。
一時的なストレスや体調の変化によるものなのか、進行性の脱毛症の兆候なのかによって、取るべき対策は異なります。
ここでは、状況に応じた具体的な対処法について説明します。
医療機関を受診する際のポイント

脱毛に関する悩みで医療機関を受診する際、いくつかのポイントを押さえておくと、より効率的に診察を受けることができます。
まず、抜け毛が気になり始めた時期を思い出しておきましょう。
「いつ頃から」「どのくらいの期間」抜け毛が続いているかは、診断の重要な手がかりになります。
また、抜け毛が始まる前後に何か大きな出来事がなかったかも振り返ってみてください。
手術、出産、高熱を伴う病気、急激な体重変化、強いストレス、薬の変更など、体に負担がかかる出来事があれば、それが原因となっている可能性があります。
可能であれば、抜けた髪を何本か持参すると良いでしょう。
毛根の形状を確認することで、休止期の髪なのか成長期の髪なのかを判別でき、診断の助けになります。
家族の中に薄毛の方がいるかどうか(遺伝的背景)も、AGAやFAGAの診断には重要な情報です。
受診先としては、まず皮膚科が一般的です。
より専門的な診療を希望する場合や、AGA・FAGAの治療を検討している場合は、薄毛治療を専門とするクリニックを選ぶのも一つの選択肢です。
AGA治療・FAGA治療

AGAやFAGAと診断された場合、現在では有効な治療法がいくつか確立されています。
男性の場合、フィナステリド*5やデュタステリド*6といった内服薬が第一選択として広く使用されています。

これらの薬は5αリダクターゼという酵素の働きを阻害し、DHTの生成を抑制することで、脱毛の進行を食い止め、毛髪の回復を促します。
ミノキシジル*7は外用薬として、男女ともに使用できる治療薬です。
血管拡張作用により頭皮の血流を改善し、毛包に栄養を届けやすくする効果があるとされています。
臨床研究では、ミノキシジルとフィナステリドの併用療法が、それぞれの単独療法よりも高い効果を示すことが報告されています。
女性の場合、内服薬の選択肢は男性とは異なります。
スピロノラクトン*8という薬が抗アンドロゲン作用を持ち、FAGAの治療に用いられることがあります。
また、ミノキシジル外用薬は女性にも使用可能です。
これらの治療は、効果が現れるまでに通常4〜6ヶ月程度かかり、効果を維持するためには継続的な使用が必要です。
治療を中断すると、再び脱毛が進行してしまうことが多いため、長期的な視点で取り組む必要があります。
治療の詳細や自分に合った治療法については、必ず専門の医師と相談した上で決定してください。
日常生活で気をつけたい髪への負担

医療的な治療と並行して、日常生活で髪への負担を減らすことも重要です。
まず、髪を強く引っ張る髪型は避けるようにしましょう。
ポニーテールやお団子、ブレイド(編み込み)などを毎日続けていると、牽引性脱毛症のリスクが高まります。
髪を結ぶ場合も、ゆるめに結び、同じ位置で結び続けないようにすると良いでしょう。
シャンプーの際は、爪を立てずに指の腹で優しく頭皮をマッサージするように洗いましょう。
強くこすりすぎると、髪や頭皮にダメージを与える原因になります。
ドライヤーの熱も髪を傷める要因の一つです。
高温の風を至近距離で当て続けることは避け、適度な距離を保ちながら乾かすようにしてください。

パーマやカラーリングは、頻度を抑えめにすることをおすすめします。
繰り返し行うと、髪のタンパク質構造にダメージを与え、切れ毛や抜け毛の原因になることがあります。
睡眠と髪の健康の関係

質の良い睡眠は、髪の健康にとっても欠かせません。
睡眠中、特に深い睡眠の段階で、成長ホルモンが分泌されます。
この成長ホルモンは、髪を含む全身の細胞の修復や再生に関わっています。
睡眠不足が続くと、成長ホルモンの分泌が減少し、髪の成長にも悪影響を及ぼす可能性があります。
また、睡眠不足はストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を増加させ、前述の通り、これが抜け毛を促進する要因となります。
理想的には、毎日同じ時間に寝起きし、7〜8時間程度の睡眠を確保することが望ましいです。
寝る前のスマートフォンやパソコンの使用を控え、寝室を暗くするなど、睡眠環境を整えることも大切です。
運動が頭皮環境に与える好影響

適度な運動は、頭皮環境の改善に役立つ可能性があります。
運動によって血流が促進されると、頭皮への血液循環も改善され、毛根に必要な酸素や栄養素が届きやすくなります。
また、運動にはストレス軽減効果もあります。
運動中にはエンドルフィンという物質が分泌され、気分を改善し、ストレスを和らげる効果があるとされています。
ストレスが抜け毛の原因になっている場合、定期的な運動習慣を持つことで、間接的に抜け毛の軽減につながる可能性があります。
激しい運動である必要はなく、ウォーキングやジョギング、サイクリングなど、無理なく続けられる運動を選ぶと良いでしょう。
適切なヘアケア製品の選び方


ヘアケア製品の選び方も、髪と頭皮の健康に影響を与えます。
シャンプーは、自分の頭皮タイプに合ったものを選ぶことが大切です。
脂性肌の方が保湿重視のシャンプーを使うと、皮脂が落としきれずに毛穴が詰まる原因になることがあります。

逆に、乾燥肌の方が洗浄力の強いシャンプーを使うと、必要な油分まで奪われ、頭皮が乾燥してしまいます。
「薬用」「育毛」と表示された製品を選ぶ際は、配合成分を確認することをおすすめします。
医薬部外品として承認されている有効成分(ミノキシジルなど)が含まれているかどうかは、製品選びの一つの目安になります。
なお、市販のヘアケア製品だけでAGAやFAGAを根本的に改善することは難しいため、本格的な治療を希望する場合は、やはり専門の医療機関を受診することが重要です。
抜け毛に関する誤解と正しい知識


抜け毛や薄毛については、様々な誤解や都市伝説が存在します。
正しい知識を持つことで、無駄な不安を感じたり、効果のない対策に時間やお金を費やしたりすることを避けられます。
まず、「帽子をかぶると薄毛になる」という説がありますが、科学的根拠は乏しいです。
清潔な帽子を適切に使用する分には、直接的な脱毛の原因にはならないと考えられています。
「毎日シャンプーすると髪が抜ける」という説も誤解です。
シャンプー時に抜ける髪は、もともと休止期に入って抜ける運命だった髪がほとんどです。
むしろ、頭皮を清潔に保つことは、健康な髪の成長環境を維持するために重要です。
「抜けた髪の毛根を見れば、その髪が再び生えるかどうかわかる」という話を聞くこともありますが、これは必ずしも正確ではありません。
毛根の形状からわかるのは、その髪がどの成長段階で抜けたかであり、毛包自体が健在であれば、新しい髪は再び生えてきます。
こうした誤解に惑わされず、気になる症状がある場合は、専門家に相談することが最も確実な方法です。
まとめ:髪の毛を引っ張ると抜ける場合まずは専門クリニックで相談しよう
記事のポイントのまとめです。

AGAやFAGAは進行性の脱毛症であり、放置すると症状は徐々に悪化していきます。
一度毛包が完全に萎縮してしまうと、そこから新しい髪を生やすことは非常に困難になります。
だからこそ、早期に治療を開始することが極めて重要なのです。
「まだ大丈夫」「もう少し様子を見よう」と先延ばしにしているうちに、治療の選択肢が狭まってしまうこともあります。
髪の毛を引っ張ったときに抜けやすいと感じたり、分け目が目立つようになってきたりした場合は、一度専門のクリニックで相談することを検討してみてください。
専門クリニックでは、視診や問診に加え、マイクロスコープによる頭皮・毛髪の詳細な観察、必要に応じた血液検査などを通じて、正確な診断と適切な治療計画を立ててもらえます。
現在では、プライバシーに配慮した個室での診察や、オンライン診療に対応しているクリニックも増えています。
「相談するのが恥ずかしい」と感じる必要はまったくありません。
抜け毛や薄毛は非常に多くの人が経験する悩みであり、専門家はそうした悩みに日常的に対応しています。
一人で悩み続けるよりも、専門家の意見を聞くことで、問題の解決に向けた具体的な一歩を踏み出すことができるでしょう。

































































































































































































































