抜け毛

髪の毛がよく抜けるのは腎臓が影響している?禁酒などすべきか解説

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    質問:髪の毛がよく抜けるのは腎臓が影響しているのですか?
    回答
    female-doctor-smiling
    エジエ 先生

    腎臓の機能低下は抜け毛に影響を与え得ます。

    腎臓はエリスロポエチンというホルモンを分泌して赤血球の生成を促しますが、腎機能が落ちるとこの分泌が減り貧血を招き、毛母細胞への酸素供給が不足して髪の成長サイクルが乱れます。

    2025年に発表された102名のCKD患者を対象とした研究では、対象者の66.7%にびまん性の毛髪菲薄化、34.3%にテロゲン・エフルビウム(休止期脱毛症)が確認されており、腎機能の低下と脱毛リスクには統計的に有意な相関があることが示されています。

    参考:From Luster to loss: The impact of Chronic Kidney Disease on hair health

    ただし全てのCKD患者に脱毛が起こるわけではなく、AGA・FAGAなど他の要因が複合しているケースも多いため、抜け毛が気になった場合は専門のクリニックで原因を多角的に調べてもらうことが重要です。

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    正しい対策をしなければ、髪の毛の数は減り続け、抜け毛・薄毛が徐々に目立ってきます。

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    この記事をざっくり言うと
    • 腎臓の機能低下が貧血・栄養不足・ホルモン異常を通じて抜け毛を引き起こす仕組み
    • CKDのステージが進むほど脱毛リスクが上昇し、ステージ5では約78%に毛髪の菲薄化
    • 禁酒や生活改善は腎臓の保護に有効だが、AGA・FAGAの進行を止めるには専門治療が必要
    • 抜け毛が気になった段階でAGAクリニックへ早めに相談するのが安心

    目次

    髪の毛がよく抜けるときに疑うべき腎臓トラブル

    腎臓が担う「見えない仕事」と髪の毛への影響

    female-doctor-smiling
    エジエ 先生

    腎臓は、体の中で地味ながらも極めて重要な役割を果たしている臓器です。

    主な仕事としては、血液中の老廃物や余分な水分をろ過して尿として排出すること、体内の電解質バランスを調整すること、そしてホルモンを分泌することが挙げられます。

    ここで注目すべきなのは、腎臓が分泌する「エリスロポエチン(EPO)」というホルモン。

    エリスロポエチンは、骨髄に働きかけて赤血球の産生を促す役割を持っています。

    赤血球は全身の細胞に酸素を届ける運搬役なので、このホルモンの分泌が減ると、体中に十分な酸素が行き渡らなくなってしまいます。

    髪の毛を作り出す毛母細胞は、実は非常に活発に細胞分裂を繰り返している組織。

    つまり、酸素と栄養が十分に届くかどうかが、健康な髪の成長に直結しています。

    female-doctor-smiling
    エジエ 先生

    腎臓の機能が低下してエリスロポエチンの分泌量が減ると、赤血球の数が減少し、貧血の状態になりやすくなります。

    貧血が起きると、毛母細胞への酸素供給が不足し、髪の成長サイクルが乱れて抜け毛が増えるという流れにつながるわけです。

    このように、腎臓と髪の毛は一見つながりがなさそうに思えても、ホルモンと血液を介して密接にリンクしています。

    慢性腎臓病(CKD)と脱毛の関連を示すデータ

    腎臓と脱毛の関係は、近年の研究でかなり具体的に明らかになってきました。

    2025年にインドのSri Siddhartha Medical Collegeが行った研究では、慢性腎臓病(CKD)患者102名を対象に毛髪の変化を調査しています。

    結果として、対象者の66.7%にびまん性の毛髪の菲薄化が見られ、53.9%に髪の脆弱化・乾燥が認められました。

    さらに、34.3%の患者にはテロゲン・エフルビウム(休止期脱毛症)が確認されています。

    参考:From Luster to loss: The impact of Chronic Kidney Disease on hair health

    この研究で特に重要なのは、脱毛の頻度がCKDのステージが進行するほど高くなるという点。

    CKDステージ3では40.0%だったびまん性の毛髪菲薄化が、ステージ5では78.6%にまで上昇しています。

    統計的にも有意差があり(p=0.002)、腎機能の低下と抜け毛のリスクには明確な相関があることがうかがえます。

    参考:From Luster to loss: The impact of Chronic Kidney Disease on hair health

    female-doctor-smiling
    エジエ 先生

    また、Kidney Care UKによれば、末期腎疾患(CKDステージ5)の患者のうち、約10%が重度の早期脱毛を経験するとされています。

    参考:Hair loss and chronic kidney disease

    female-doctor-smiling
    エジエ 先生

    こうしたデータを見ると、「腎臓の状態が悪いと髪が抜けやすくなる」という話は、単なるうわさではなく、医学的な裏付けのある事実であることがわかります。

    尿毒素と酸化ストレスが毛根に与えるダメージ

    腎臓の機能が落ちると、本来は尿として排出されるべき老廃物が血液中にたまっていきます。

    こうした老廃物は「尿毒素(ウレミックトキシン)」と呼ばれ、体のさまざまな組織に悪影響を及ぼすことが知られています。

    尿毒素が蓄積すると、体内では活性酸素種(ROS)が過剰に発生し、酸化ストレスが高まります。

    酸化ストレスとは、簡単に言えば「細胞がサビていく状態」です。

    細胞のタンパク質や脂質、DNAがダメージを受け、正常な機能を維持できなくなっていきます。

    参考:Uremic Toxins and Their Relation with Oxidative Stress Induced in Patients with CKD

    毛根(毛包)の細胞もこの酸化ストレスから逃れることはできません。

    酸化ストレスによって毛母細胞の分裂が阻害されると、髪の成長期が短縮され、休止期に入る髪の毛の割合が増えます。

    結果として、髪が十分に育たないまま抜け落ちてしまう状態、すなわちテロゲン・エフルビウムが引き起こされるのです。

    もっと言えば、酸化ストレスは毛包の幹細胞にもダメージを与える可能性があり、長期間にわたって続くと、毛包そのものが小型化して新しい髪を生み出す力が弱くなることも考えられます。

    だからこそ、腎臓の健康を維持して尿毒素をきちんと排出できる状態を保つことが、間接的ではあるものの、髪の健康にとっても重要になるわけです。

    栄養素の代謝異常が起こす「内側からの栄養不足」

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    エジエ 先生

    腎臓の機能低下は、栄養素の吸収・利用にも大きな影響を与えます。

    具体的には、CKD患者では鉄分、亜鉛、カルシウム、ビタミンB12、ビオチン、タンパク質といった、髪の成長に欠かせない栄養素が慢性的に不足しやすくなることがわかっています。

    参考:Hair, Nails and Chronic Kidney Disease

    例えば、鉄分が不足すると赤血球の酸素運搬能力がさらに低下し、毛根への酸素供給が二重に制限されます。

    亜鉛は毛包の修復やケラチンの合成に欠かせないミネラルですが、腎機能が低下すると尿中への亜鉛排泄が増えたり、食事制限によって摂取量が減ったりして、欠乏状態に陥りやすくなるのです。

    タンパク質もまた重要。

    髪の毛の主成分はケラチンというタンパク質であり、タンパク質が不足すると髪はもろくなり、成長も遅くなります。

    CKDの食事療法ではタンパク質の摂取量を制限するケースがあるため、腎臓病の治療そのものが髪に影響を与える場面もあり得るのです。

    female-doctor-smiling
    エジエ 先生

    ここで注意したいのは、「じゃあサプリメントで補えばいい」と安易に考えるのは危険だということです。

    腎臓の機能が低下している状態で特定のミネラルやビタミンを自己判断で大量に摂取すると、かえって腎臓に負担をかけたり、体内のバランスを崩したりするリスクがあります。

    栄養面の対策は、必ず医師や管理栄養士の指導のもとで行うようにしてください。

    ホルモンバランスの崩れが招く男女共通の脱毛リスク

    腎臓の機能低下は、体内のホルモンバランスにも影響を与えます。

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    エジエ 先生

    CKD患者では、視床下部・下垂体・性腺軸(HPG軸)が乱れやすいことが報告されています。

    男性の場合はテストステロン*1の低下、女性の場合はエストロゲンの低下が起きやすく、どちらのケースでも脱毛のリスクが高まることがわかっています。

    *1. 参考文献
    Cleveland Clinic
    Testosterone: What It Is, Function & Levels

    参考:Testosterone deficiency and chronic kidney disease

    男性では、テストステロンの代謝産物であるジヒドロテストステロン(DHT)が毛包のアンドロゲン受容体に結合すると、毛包が萎縮して髪が細く・短くなっていきます。

    これがいわゆるAGA*2(男性型脱毛症)のメカニズム。

    *2. 参考文献

    CKDによってホルモンバランスが崩れると、DHTの影響をより受けやすくなる場合があります。

    女性の場合は、エストロゲンが減少すると相対的にアンドロゲンの影響が強まり、頭頂部を中心とした「びまん性」の脱毛パターンが出やすくなります。

    これはFAGA(女性型脱毛症)として知られる状態です。

    ちなみに、ある研究によると、透析を受けている男性患者の約40%、女性患者の約55%に何らかの性腺機能障害が見られるとされています。

    参考:Sexual and gonadal dysfunction in chronic kidney disease

    ホルモンの変動による脱毛は、単に髪の本数が減るだけでなく、髪1本1本の質が低下するのが特徴。

    細くてコシのない髪が増え、ボリュームが落ちたように感じることが多くなります。

    こうしたホルモン関連の脱毛に対しては、生活改善だけで対処するのは難しい面があり、専門的な治療が検討に値するケースも少なくありません。

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    エジエ 先生

    後ほど、この点についても詳しく触れていきます。

    東洋医学における「腎」と髪の関係

    ここまでは現代医学の視点から腎臓と髪の関係を見てきましたが、実は東洋医学の世界では、この両者の結びつきは古くから注目されてきました。

    中医学(中国伝統医学)では、「腎は精を蔵す」「髪は腎の華」という考え方があります。

    ここでいう「腎」は、現代医学でいう腎臓とは範囲が異なり、生命エネルギーの根本を司る概念として位置づけられています。

    「精(じん)」は英語で「Jing」と表記される生命の根源的なエネルギーで、成長・発育・生殖・老化の全てに関わるとされています。

    腎の精が充実していれば髪は黒く艶やかに育ち、腎の精が衰えると白髪が増えたり髪が薄くなったりするという考え方です。

    もちろん、これは現代のエビデンスベースの医学とは異なる体系。

    ただし、現代医学の観点から見ても、腎臓が分泌するホルモンや腎臓を通じた栄養代謝が髪の健康に大きく関わっていることは前述の通りです。

    つまり、東洋医学が何千年も前から直感的に捉えていた「腎と髪のつながり」は、現代の研究結果と方向性として矛盾しないとも言えます。

    こう考えると、「腎(臓)を大事にすることが髪を守ることにつながる」というメッセージは、洋の東西を問わず共通していることがわかるでしょう。

    禁酒や生活習慣の改善で抜ける髪の毛と腎臓を同時にケアできるか

    飲酒と腎臓の関係:アルコールは腎機能をどれだけ下げるのか

    「お酒を飲み過ぎると肝臓に悪い」という話はよく聞きますが、実は腎臓への影響もかなり大きいことがわかっています。

    female-doctor-smiling
    エジエ 先生

    米国National Kidney Foundation(NKF)によると、日常的な大量飲酒は腎臓病のリスクを2倍に高めるとされています。

    NKFが定義する「大量飲酒」とは、2時間以内に4〜5杯以上を飲むいわゆるビンジドリンキングを含む習慣的な過度の飲酒です。

    参考:Alcohol and Your Kidneys

    さらに、台湾で行われた大規模なコホート研究(PLOS ONE掲載)では、アルコール使用障害(AUD)を有する患者は、そうでない患者と比較して新規の慢性腎臓病(CKD)の発症リスクが約2倍に上昇することが示されています。

    参考:Alcohol use disorder tied to development of chronic kidney disease

    アルコールが腎臓に悪影響を与えるメカニズムには、いくつかの経路があります。

    • アルコールの利尿作用により体が脱水状態になり、腎臓のろ過機能に負担がかかる
    • 肝臓でのアルコール代謝過程で生じる有害物質が、腎臓の細胞にダメージを与える
    • 血圧の上昇を引き起こし、腎臓の糸球体(毛細血管の集まり)に過度な圧力がかかる
    • 体内の電解質バランスを乱し、腎臓の調整機能を狂わせる

    こうした複数の経路を通じて、アルコールは腎機能を徐々にむしばんでいきます。

    逆に言えば、「腎臓のために禁酒する」あるいは「飲酒量を大幅に減らす」ことは、腎臓を守る有効な手段のひとつです。

    とはいえ、腎臓病のリスクファクターは飲酒だけではないため、禁酒したからといって全てが解決するわけではありません。

    female-doctor-smiling
    エジエ 先生

    この点は次の項目で詳しく見ていきます。

    禁酒で抜け毛は止まるのか:できること・できないことの境界線

    結論から言うと、禁酒だけで抜け毛を完全に止めることは難しいケースが多いです。

    もちろん、過度な飲酒が腎臓に負担をかけ、結果として抜け毛を悪化させている場合には、禁酒することで腎臓への負荷が減り、間接的に髪の環境が改善に向かう可能性はあります。

    また、アルコールによる栄養吸収の阻害も見逃せないポイント。

    大量のアルコール摂取は、ビタミンB群や亜鉛、鉄分といった髪に欠かせない栄養素の吸収を妨げることが知られています。

    禁酒によってこの栄養吸収の阻害が解消されれば、毛髪への栄養供給が改善する余地はあるでしょう。

    しかし、ここが重要なのですが、抜け毛の原因が腎臓由来のホルモン異常やAGA・FAGAの遺伝的要因にまで及んでいる場合、禁酒だけでは十分な改善が見込めないのが現実です。

    AGA(男性型脱毛症)は、70歳までに男性の最大80%、女性の最大50%が何らかの形で発症するとされる、非常に一般的な脱毛症です。

    参考:Epidemiological landscape of androgenetic alopecia in the US

    AGAやFAGAの場合、根本原因はDHTの過剰な作用や毛包のアンドロゲン感受性の高さにあるため、生活改善だけでは進行を止めるのが困難です。

    つまり、禁酒は「腎臓と全身の健康を守るための土台作り」としては極めて有効ですが、「それだけで抜け毛が治る」と期待しすぎるのはリスクがあるということです。

    禁酒や生活改善で良くなる範囲と、専門的な治療が必要な範囲を見極めるためにも、抜け毛が気になり始めたら早い段階で専門クリニックに相談することが合理的な選択と言えるでしょう。

    飲酒以外にも腎臓と髪を同時に傷める生活習慣

    飲酒が腎臓と髪の両方に悪影響を及ぼすことは解説した通りですが、気をつけるべきは飲酒だけではありません。

    まず挙げられるのが、塩分の過剰摂取。

    塩分を多く摂りすぎると血圧が上昇し、腎臓の糸球体に大きな負荷がかかります。

    高血圧は腎機能を低下させる最大級のリスクファクターであり、結果として髪への栄養供給にも悪影響を与えます。

    次に、喫煙。

    タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させ、頭皮を含む末梢組織への血流を減らします。

    female-doctor-smiling
    エジエ 先生

    加えて、喫煙は腎臓の血管にもダメージを与えるため、腎機能低下の一因となり得ます。

    睡眠不足も見逃せません。

    睡眠中は成長ホルモンが分泌され、髪の修復や成長が促進されます。

    慢性的な睡眠不足が続くと、成長ホルモンの分泌が減少するだけでなく、ストレスホルモンであるコルチゾールが上昇し、テロゲン・エフルビウム(休止期脱毛症)のリスクが高まります。

    そして、過度なストレスも大きな要因。

    慢性的なストレスは交感神経を優位にし、血管を収縮させ、全身の血流を悪化させます。

    腎臓にも頭皮にも十分な血液が届かなくなり、両方のコンディションが同時に悪化するという悪循環に陥りやすくなるのです。

    まとめると、腎臓と髪を同時に傷める生活習慣には以下のようなものがあります。

    • 塩分の過剰摂取による高血圧と腎臓への負担増大
    • 喫煙による血管収縮と腎臓・頭皮双方への血流低下
    • 慢性的な睡眠不足による成長ホルモン分泌の減少とコルチゾールの上昇
    • 過度なストレスによる交感神経の持続的な活性化と血流障害

    これらの生活習慣を一つずつ見直していくことは、腎臓と髪の両方を守るうえで有効。

    ただし、こうした生活改善はあくまで「予防策」や「悪化の防止策」であり、すでに進行している脱毛を元に戻す力には限りがあることも覚えておいてください。

    食生活で意識すべきポイント:腎臓にやさしい食事は髪にもいいのか

    「腎臓にやさしい食事をすれば、それが髪にもいい影響を与えるのでは?」と考える方は多いでしょう。

    結論としては、ある程度まではイエス。

    ただし、注意すべき点もいくつかあります。

    腎臓にやさしい食事の基本は、塩分を控えめにし、良質なタンパク質を適量摂り、カリウムやリンの過剰摂取を避けるというものです。

    血圧の安定と腎臓への負荷軽減を目的としたこの食事スタイルは、全身の血流改善にもつながるため、頭皮環境の底上げにも寄与し得ます。

    一方で注意が必要なのは、腎臓病の食事療法として行われるタンパク質制限が、髪の成長に必要なタンパク質の不足を招くリスク。

    髪の主成分であるケラチンはタンパク質からつくられるため、極端な制限は髪質の悪化を招きかねません。

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    エジエ 先生

    また、鉄分や亜鉛といった髪に必須のミネラルは、腎機能が低下した状態では体内での利用効率が落ちたり、食事制限によって摂取量が減ったりしやすいです。

    こうしたジレンマがあるため、「これを食べれば腎臓にも髪にもいい」と一概に言い切れる食品は実際のところ限られています。

    食事のバランスは個々の腎機能の状態によって最適解が変わるため、自己判断ではなく、医師や管理栄養士と相談しながら調整していくのが安全で確実です。

    なお、サプリメントについても同様。

    特に腎機能に問題がある場合、マグネシウム、カリウム、リンなど特定のミネラルを過剰に摂取すると、深刻な健康被害を引き起こすことがあります。

    サプリメントを使いたい場合は、必ず医療者に相談するようにしてください。

    「様子を見る」ではなく、早めの専門相談が大切な理由

    抜け毛が増えたと感じたとき、「もう少し様子を見てみよう」と考える方は非常に多いです。

    しかし、腎臓の影響が背景にある脱毛は、放置しているうちに進行するケースが珍しくありません。

    なぜなら、CKDは自覚症状が乏しく、「沈黙の臓器」と呼ばれる腎臓の異変に本人が気づきにくいためです。

    実際、CKDのステージが進むほど脱毛のリスクは高まることが研究で示されています。

    ステージ3の段階でびまん性の毛髪菲薄化が見られた患者は40.0%でしたが、ステージ5では78.6%にまで達しています。

    参考:From Luster to loss: The impact of Chronic Kidney Disease on hair health

    このデータは、腎臓が原因の抜け毛は「待っていても良くならない」可能性が高いことを示唆しています。

    加えて、AGA・FAGAが同時に進行している場合は、毛包自体が徐々に小型化(ミニチュア化)していきます。

    ミニチュア化が進むと、治療を始めても元の太さまで回復させるのが難しくなるため、早い段階で対策を講じるほど治療の効果が出やすいのです。

    「まだ大丈夫かも」と感じている今のタイミングこそが、実は最も行動すべきタイミングかもしれません。

    腎臓の問題と薄毛が重なったときに注意すべき症状

    抜け毛以外にも、腎臓のトラブルを示すサインは複数あります。

    以下のような症状が抜け毛と同時に見られる場合は、腎機能に問題が生じている可能性を疑ったほうがよいでしょう。

    • むくみが続く(特に朝起きたときの顔や足のむくみ)
    • 尿の色の変化(泡立ちが増えた、血尿が出た、尿が極端に薄い・濃い)
    • 慢性的な疲労感やだるさが取れない
    • 食欲不振や吐き気が続いている
    • 夜間に何度もトイレに起きる
    • 肌の乾燥やかゆみがひどくなった

    これらの症状が複数あてはまる場合は、腎機能が低下しているサインかもしれません。

    ここで大事なのは、「抜け毛だけの問題」と思い込まないことです。

    腎臓の問題は全身に影響を及ぼすため、抜け毛がその「氷山の一角」である可能性を考慮に入れておく必要があります。

    とはいえ、むやみに不安を感じる必要もありません。

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    エジエ 先生

    上記の症状があるからといって必ずCKDであるとは限りませんし、仮にCKDが見つかったとしても早期であれば進行を抑える治療が可能です。

    抜け毛が気になる場合はAGAクリニック、腎臓に関する症状が疑われる場合は内科やかかりつけ医への相談を、それぞれ早めに行うのが理想的です。

    男性と女性で異なる腎臓由来の脱毛パターン

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    エジエ 先生

    腎臓が関わる脱毛は、男性と女性で出方が異なることが多いです。

    男性の場合、AGAの遺伝的素因に腎機能低下によるホルモンバランスの崩れが加わると、前頭部や頭頂部からの脱毛が目立ちやすくなります。

    いわゆる「M字型」や「O字型」のパターンが典型。

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    エジエ 先生

    腎臓由来の貧血や栄養不足が加わることで、AGAの進行スピードが加速するケースも報告されています。

    一方、女性の場合は、頭頂部の分け目あたりが全体的に薄くなる「びまん性脱毛」のパターンが多く見られます。

    生え際が大きく後退するケースは男性ほど多くはないものの、全体的にボリュームがなくなっていく症状は心理的な負担が大きいとされています。

    女性では特に、閉経後のエストロゲン減少と腎機能の変化が重なるタイミングが要注意。

    エストロゲンには腎臓を保護する作用があることが研究で示されており、閉経後にはこの保護効果が失われるため、腎機能とホルモンバランスの両面から髪への影響が出やすくなるのです。

    参考:Estrogen and estrogen receptors in kidney diseases

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    エジエ 先生

    男性であれ女性であれ、腎臓が関係する脱毛はメカニズムが複合的になりやすいという特徴があります。

    単純に「抜け毛が増えた=ストレスのせい」と決めつけず、背景にある要因を総合的に検討することが重要です。

    抜け毛が気になったらすべき行動:髪の毛が抜ける原因が腎臓かどうかの見極め方

    まずは血液検査で腎機能をチェックする

    抜け毛の原因に腎臓の問題が関与しているかを調べるには、血液検査が最も基本的かつ重要なステップです。

    血液検査で確認すべき主な項目としては、以下が挙げられます。

    • 血清クレアチニン(腎臓のろ過能力の指標)
    • BUN(血中尿素窒素、老廃物の蓄積度合いの指標)
    • eGFR(推算糸球体ろ過量、腎機能の総合評価指標)
    • ヘモグロビン・ヘマトクリット(貧血の有無を確認)
    • 血清鉄・フェリチン(鉄分の貯蔵量を確認)
    • 血清亜鉛(亜鉛欠乏の有無を確認)

    前述の研究でも、CKD患者の毛髪変化は血清クレアチニンおよび尿素の値と有意に相関していることが示されています(p=0.003)。

    参考:From Luster to loss: The impact of Chronic Kidney Disease on hair health

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    エジエ 先生

    つまり、これらの検査値を確認することで、自分の抜け毛の背景に腎臓の問題が潜んでいるかどうかを、ある程度の精度で推測できるわけです。

    eGFRが60 mL/min/1.73m²未満になるとCKDステージ3以上に該当するとされていますが、実際にはこの値に到達する前から髪への影響が出始めることもあるため、数値が「基準値内ギリギリ」でも油断は禁物です。

    血液検査は、一般的な健康診断でも基本的な項目が含まれていますが、鉄分や亜鉛の細かいチェックまでは含まれないことが多いので、気になる場合は追加で検査を依頼するか、専門の医療機関を受診するとよいでしょう。

    AGA・FAGA治療が選択肢に入るケース

    血液検査や問診の結果、抜け毛の原因として腎臓の問題だけでなく、AGA(男性型脱毛症)やFAGA(女性型脱毛症)の要因も絡んでいることがわかった場合、専門的な薄毛治療が有力な選択肢になります。

    AGA治療では、DHTの生成を抑制するフィナステリド*3やデュタステリド*4といった内服薬、また毛包の血流を改善するミノキシジル*5の外用薬や内服薬が用いられることが一般的です。

    *3. 参考文献
    European Medicines Agency(EMA)
    Measures to minimise risk of suicidal thoughts with finasteride and dutasteride medicines
    *4. 参考文献
    U.S. FDA
    AVODART Highlights of Prescribing Information(label PDF)
    *5. 参考文献
    Mayo Clinic
    Minoxidil (topical route) — Side effects & dosage

    FAGA治療では、女性に適した薬剤の選定が重要。

    男性用のAGA治療薬がそのまま女性に使えるわけではないため、専門のクリニックで女性の脱毛パターンに合わせた治療計画を立ててもらう必要があります。

    ここで重要なのは、腎臓に問題がある場合、薬剤の選択には特に慎重さが求められるという点。

    腎機能が低下していると、薬の代謝・排泄に影響が出る場合があり、投与量の調整が必要になるケースがあります。

    だからこそ、自己判断で海外製のAGA治療薬を個人輸入したり、ネットで手に入る薬を使ったりするのは避けるべきです。

    必ず、AGA治療を専門に扱うクリニックで医師の診察を受け、腎機能の状態も踏まえたうえで治療方針を決めてもらうことが安全です。

    AGAクリニックでは、初回のカウンセリングを無料で行っているところも少なくありません。

    「治療するかどうかはまだ決めていない」という段階でも、一度相談してみることで現状を正しく把握できるメリットがあります。

    透析を受けている方の脱毛とどう向き合うか

    すでに透析を受けている方にとって、脱毛は身近な悩みの一つです。

    前述の通り、透析患者のうち、びまん性の毛髪菲薄化が見られた方は77.6%にのぼるという研究データがあります。

    非透析のCKD患者(52.3%)と比較しても、透析患者のほうが有意に高い割合で毛髪の変化が起きていることがわかります(p=0.004)。

    参考:From Luster to loss: The impact of Chronic Kidney Disease on hair health

    透析を受けている場合、脱毛のメカニズムには複数の要因が重なっています。

    尿毒素の蓄積、貧血、栄養不足、ホルモンバランスの乱れ、透析で使用する薬剤(ヘパリンなど)の影響、そして透析という治療行為自体による身体的なストレスが絡み合い、毛髪環境に厳しい状況が生じています。

    こうした状況下でも、髪のケアについて諦める必要はありません。

    担当の腎臓内科医と薄毛治療の専門医が連携することで、腎機能を考慮した範囲内での治療が検討可能です。

    実際に、透析中でも使用可能な外用薬が存在するほか、食事指導や貧血改善のためのエリスロポエチン製剤の調整が脱毛の改善に寄与するケースも報告されています。

    いずれにしても、透析を受けている方の脱毛対策は高度な判断が求められるため、自己流の対処は避け、主治医と薄毛専門のクリニックの双方に相談するのが最善の方法です。

    抜け毛のセルフチェックで判断できること・できないこと

    自宅でできる簡易的な抜け毛チェックとして、「1日の抜け毛の本数を数える」方法が紹介されることがあります。

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    エジエ 先生

    一般的に、健康な状態でも1日に50〜100本程度の髪は自然に抜け落ちるとされています。

    これを大幅に上回る抜け毛が続く場合は、何らかの異常を疑うサインとなります。

    また、「プルテスト」という方法もあります。

    約60本の毛束を指でつまんで軽く引っ張り、6本以上(約10%以上)が抜ければテロゲン・エフルビウムの可能性が高いとされる手法です。

    ただし、こうしたセルフチェックには大きな限界があることを理解しておく必要があります。

    セルフチェックで判断できるのは「抜け毛が多いかどうか」という表面的な状態だけです。

    抜け毛の原因が腎臓にあるのか、AGAなのか、栄養不足なのか、ストレスなのか、あるいはこれらの複合なのかは、セルフチェックでは判別できません。

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    エジエ 先生

    しかも、AGAやFAGAの初期段階では「抜け毛の本数はそこまで増えないが、一本一本が細くなっている」という変化が先に現れることが多いです。

    こうした質的な変化は、専門のマイクロスコープ検査でなければ正確に捉えられません。

    このような理由から、セルフチェックはあくまで「気づきのきっかけ」として活用しつつ、正確な診断は専門医に委ねるべきです。

    AGAクリニックでは、マイクロスコープを使った頭皮・毛髪の詳細な分析や、血液検査を組み合わせた総合的な診断を受けることができます。

    「腎臓が悪い=すぐに髪が抜ける」わけではない

    ここまで腎臓と脱毛の関係を詳しく解説してきましたが、ひとつ重要な注意点をお伝えしておきます。

    「腎臓が悪い=必ず髪が抜ける」というわけではありません。

    CKDの研究データを見ても、全員が脱毛を経験しているわけではなく、ステージ3では約40%、最も進行したステージ5でも約78%という数字。

    つまり、CKDがあっても毛髪の変化が見られない方もいるのです。

    逆に、「腎臓には問題がないのに抜け毛がひどい」というケースも当然あります。

    AGAやFAGAは腎臓の健康状態に関係なく発症しますし、ストレス性のテロゲン・エフルビウムも腎臓とは無関係に起こり得ます。

    大切なのは、「抜け毛の原因をひとつに決めつけない」という姿勢です。

    腎臓の問題、ホルモンの変動、栄養状態、遺伝的素因、生活習慣、ストレス――これらの要因が複雑に絡み合って抜け毛は起きています。

    だからこそ、専門クリニックで複数の角度から原因を探り、もっとも効果的な対策を見つけ出すことが重要になるのです。

    「もしかして腎臓のせいかも」と思い当たる方はもちろん、「原因がわからないけれど髪が気になる」という方も、一度専門の医療機関に足を運んでみてください。

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    エジエ 先生

    原因がはっきりすれば、無駄な心配を減らし、正しいアプローチで改善に向かうことができます。

    AGAクリニックを受診するメリット

    ここまで読んで「クリニックに行ったほうがよさそうだけど、実際に何をしてくれるの?」と思った方もいるかもしれません。

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    エジエ 先生

    AGA・FAGA治療を専門に扱うクリニックでは、一般的に以下のようなプロセスで診療が進みます。

    • 問診と生活習慣のヒアリング(飲酒量、食事、睡眠、ストレスの状況など)
    • 頭皮・毛髪のマイクロスコープ検査(毛髪の太さ、密度、毛穴の状態を視覚化)
    • 血液検査(ホルモン値、腎機能、鉄分、亜鉛などのチェック)
    • 医師による診断と治療方針の提案
    • 必要に応じた薬の処方とフォローアップ

    ここで注目すべきは、AGAクリニックでの血液検査には腎機能に関連する項目が含まれていることが多いという点。

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    エジエ 先生

    つまり、「抜け毛の原因を調べに行ったら腎臓の問題も見つかった」というケースが実際にあり得ます。

    むしろ、腎臓の問題に気づくきっかけになるという意味では、抜け毛を理由にクリニックを受診することには、髪以外の健康面でもプラスの意義があるとも言えるでしょう。

    多くのAGAクリニックでは、初回カウンセリングを無料で実施しています。

    治療を始めるかどうかはカウンセリング後にゆっくり判断すればいいので、「まずは話を聞いてみる」くらいの気持ちで足を運ぶのが賢明です。

    AGAもFAGAも、治療の開始が早ければ早いほど効果が出やすい傾向にあります。

    抜け毛が気になった今このタイミングで行動を起こすことが、半年後、1年後の自分の髪にとって大きな違いを生む可能性があるのです。

    まとめ:髪の毛が抜ける原因が腎臓かもしれないと思ったら早めの相談を

    記事のポイントのまとめです。

    この記事では、腎臓と抜け毛の関係について、現代医学のデータから東洋医学の知見まで、幅広い角度から解説してきました。

    改めて要点をお伝えすると、腎臓の機能低下は、エリスロポエチン分泌の低下による貧血、尿毒素の蓄積による酸化ストレス、栄養素の代謝異常、ホルモンバランスの崩れといった複数の経路を通じて、髪の毛に悪影響を及ぼし得るものです。

    禁酒や生活習慣の見直しは、腎臓の負担を減らし、間接的に髪の環境を改善するうえで重要な取り組みです。

    ただし、それだけで抜け毛が完全に止まるとは限らず、特にAGAやFAGAの要因が絡んでいる場合は、専門的な治療が改善への最短ルートとなることが多いでしょう。

    「様子を見る」という選択肢が悪いとは言いませんが、毛包のミニチュア化が進行すればするほど、治療の難易度は上がります。

    抜け毛が気になった時点で、AGAクリニックへ一度相談してみることが、将来の自分のために最も合理的なアクションです。