
髪をかきあげた際に数本の毛が指に絡まる程度であれば、正常なヘアサイクルの範囲内です。
人間の頭髪は1日に50〜100本ほど自然に抜けており、休止期に入った髪は軽い物理的刺激でも脱落します。
ただし、かきあげるたびに5本以上がまとまって抜ける場合や、細く短い毛が目立つ場合はAGA・FAGAなどの進行性脱毛が始まっている可能性があるため、早めにAGAクリニックで頭皮診断を受けることをおすすめします。
あなたの抜け毛は、本当に自然な抜け毛でしょうか?
頭皮の状態が、以下のイラストに当てはまる場合、あなたはAGA(男性型脱毛症)やFAGA(女性型脱毛症)の可能性があります。


その場合、気にしている今も進行しています。
正しい対策をしなければ、髪の毛の数は減り続け、抜け毛・薄毛が徐々に目立ってきます。

ただし、AGA・FAGAは原因が解明されているので、今日から正しい治療をスタートすれば改善する可能性が十分あります。
「自分の抜け毛が正常なのか気になる」という方は、まず専門の医師に相談してみてください。
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- 髪をかきあげて数本抜ける程度は正常なヘアサイクルの範囲内
- 抜け毛が増える原因はAGA・FAGA、ストレス、ホルモン変動、栄養不足など多岐にわたる
- 細く短い毛が多い、地肌が透けてきたなどの変化は進行性脱毛のサイン
- 気になった時点で早めにAGAクリニックへ相談することが最善の対処法
髪をかきあげると抜ける髪の毛は正常なのか
髪をかきあげたときに数本の髪が抜ける程度であれば、基本的に心配はいりません。
人間の髪の毛には「ヘアサイクル」と呼ばれる成長の周期があり、常に生え変わりを繰り返しています。
つまり、抜けることそのものは正常な生理現象なのです。
ここでは、ヘアサイクルの仕組みと、「正常な抜け毛」と「異常な抜け毛」の違いについて詳しく見ていきます。
ヘアサイクルの仕組みと抜け毛の関係

髪の毛には一本一本に寿命があります。
生え始めてから抜け落ちるまでの流れは、大きく分けて4つのフェーズで構成されています。
- 成長期(アナゲン期):髪が太く長く成長する期間で、通常2〜6年ほど続きます。頭皮の髪の約85〜90%がこのフェーズにあります。
- 退行期(カタゲン期):毛母細胞の活動が弱まり、髪の成長が止まり始める移行期間です。約2〜3週間と非常に短い期間です。
- 休止期(テロゲン期):髪の成長が完全にストップし、毛根が浅い位置に留まる休眠状態です。2〜3か月ほど続き、頭皮の髪の約10%前後がこのフェーズに入っています。
- 脱毛期(エクソジェン期):休止期を終えた古い髪が自然に押し出されて抜け落ち、同じ毛穴から新しい髪が成長を始めるフェーズです。
参考:Integrative and Mechanistic Approach to the Hair Growth Cycle and Hair Loss
こうした一連の流れがあるため、健康な頭皮でも毎日一定数の髪は自然と抜けます。
髪をかきあげる動作は、休止期や脱毛期に入った髪に物理的な力を加えることになるため、すでに抜ける準備ができていた毛が指に絡まって落ちやすいのです。
言ってしまえば、あの「かきあげた瞬間に抜ける髪」は、遅かれ早かれ落ちる運命にあった髪だったということになります。
1日に抜ける本数の目安


一般的に、1日あたり50〜100本の抜け毛は正常範囲だとされています。
参考:Integrative and Mechanistic Approach to the Hair Growth Cycle and Hair Loss
ただし、この数字はあくまで平均値です。
髪の長さや太さ、密度には個人差がありますし、シャンプーの頻度やヘアスタイルによっても抜ける本数は変わります。
例えば、2〜3日シャンプーをしなかった後に髪を洗うと、溜まっていた休止期の髪が一度にまとめて抜けるため、排水口にたくさんの毛が溜まることがあります。
これは「一度に抜けた」のではなく、「すでに抜けていたものが流れ出た」に過ぎません。
一方で、毎日シャンプーしているのに排水口の毛量が増え続けている場合や、枕に残る抜け毛の量が以前より明らかに多くなった場合には注意が必要です。
正常な抜け毛と危険な抜け毛の見分け方

抜けた髪の毛をよく観察すると、正常な抜け毛と異常な抜け毛にはいくつかの違いがあります。
正常な抜け毛の場合、毛根部分に白っぽい小さな膨らみ(クラブヘア)がついているのが特徴です。
これは休止期を経て自然に脱落した髪であることを示すサインで、ヘアサイクル*1が正常に機能している証拠ともいえます。

逆に、以下のような状態が見られる場合は、何らかの異常が起きている可能性があります。
- 毛根が細く尖っていて、途中で切れたように短い毛が多い。
- 抜けた髪が細く、コシのないうぶ毛のような毛が混じっている。
- 分け目や頭頂部の地肌が以前より透けて見えるようになった。
- 髪をかきあげるたびに5本以上まとまって抜けることが頻繁にある。
実際、皮膚科領域で用いられる「ヘアプルテスト」という簡易検査では、約60本の毛束を軽くつまんで引いたとき、2本以下の脱落が正常値とされています。
参考:Hair pull test: Evidence-based update and revision of guidelines
もし3本以上が頻繁に抜ける場合や、頭皮のどの部位をつまんでも同じように毛が抜ける場合は、活動性の脱毛が起きている可能性が高いです。
このような兆候に心当たりがあるなら、自己判断で放置するよりも、早めにAGA*2クリニックなどの専門機関へ相談するのが望ましいでしょう。
季節によって抜け毛の量は変わるのか

「秋になると抜け毛が増える気がする」という声はよく聞かれます。
実は、これには科学的な裏付けがあります。
スイスのチューリッヒ大学病院が823名の健康な女性を対象に6年間にわたって実施した調査では、夏場にテロゲン期(休止期)の毛髪の割合が最も高くなることが確認されました。
参考:Seasonality of hair shedding in healthy women complaining of hair loss

テロゲン期に入った髪は約2〜3か月後に抜けるため、夏にテロゲン期に入った毛髪が秋口に一斉に脱落する形になります。
このため、9月から11月にかけて抜け毛が増えるのはある程度自然な現象です。
ただし、季節的な変動であれば数週間で収まるのが通常のパターンです。
秋を過ぎても抜け毛が減らない場合や、年々その量が増えているように感じる場合には、季節性の一時的な脱毛ではなく、進行性の脱毛が隠れている可能性を疑ったほうがよいかもしれません。
男性と女性で抜け毛のパターンは違うのか

抜け毛の原因やパターンは、性別によって異なる部分があります。
男性の場合、最も多い薄毛の原因はAGA(男性型脱毛症)です。
AGAは、男性ホルモンの一種であるジヒドロテストステロン*3(DHT)が毛包に作用して、ヘアサイクルの成長期を短縮させることで起こります。
額の生え際が後退する「M字型」や、頭頂部が薄くなる「O字型」が典型的な進行パターンです。
男性の場合、30歳までに約30%、50歳までに約50%がAGAの影響を受けるとされています。
参考:Male pattern androgenetic alopecia
女性の場合は、FAGA(女性男性型脱毛症)やFPHL(女性型脱毛症)と呼ばれるタイプの薄毛が多く見られます。
男性のように生え際が大きく後退するケースは少なく、頭頂部を中心に全体的にボリュームが減っていく「びまん性」の薄毛が特徴です。
女性の場合、50歳までに約40%がFPHLの兆候を示すという報告もあります。
参考:Demographics of women with female pattern hair loss and the effectiveness of spironolactone therapy
また、女性は出産後のホルモン変動や更年期のエストロゲン低下なども抜け毛のきっかけになりやすく、男性とは異なるアプローチが必要になる場合があります。
いずれにしても、髪をかきあげたときの抜け毛が気になり始めた段階で、早めに専門家の意見を聞くことが大切です。
かきあげるときに髪の毛が抜ける原因
髪をかきあげるときに抜ける髪の毛の量が気になるなら、原因を正しく把握することが最も重要です。
ここでは、男性・女性に共通する代表的な原因から、見落とされがちな要因まで、幅広く解説します。
AGA・FAGAによる進行性の脱毛

髪をかきあげたときに抜け毛が増えている場合、まず考えられるのがAGA(男性型脱毛症)やFAGA(女性男性型脱毛症)です。
AGAは、テストステロンが5αリダクターゼ*4という酵素によってDHT(ジヒドロテストステロン)に変換され、毛包内のアンドロゲン受容体に結合することで起こります。
DHTが受容体に結合すると、成長期の短縮とテロゲン期の延長が起こり、毛包が次第に小さくなる「ミニチュア化」が進行します。
参考:Integrative and Mechanistic Approach to the Hair Growth Cycle and Hair Loss
これが繰り返されると、太い毛がうぶ毛のような細い毛に置き換わり、最終的には毛穴から髪が見えなくなるところまで進みます。
AGAの厄介なところは、放置すればするほど進行が止まらないという点にあります。
治療をせずに経過を観察しただけの場合、多くのケースで年間約5%ずつ髪が減っていくとの報告もあります。
参考:Male pattern androgenetic alopecia
なお、AGAやFAGAには遺伝的な要因が大きく関与しているため、父親や母方の祖父に薄毛の傾向がある場合はリスクが高いといえます。
こうした背景がある方は、「まだ大丈夫」と思っている段階でも、一度AGAクリニックでの検査を受けてみることをおすすめします。
テロゲン・エフルビウム(休止期脱毛症)

AGA・FAGA以外で、髪をかきあげたときに急に抜け毛が増えるケースとして多いのが、テロゲン・エフルビウム(休止期脱毛症)です。
テロゲン・エフルビウムとは、何らかの原因で通常より多くの毛髪がテロゲン期に一斉に移行してしまい、結果として数か月後にまとまった脱毛が起こる現象です。
一般的には、発症のきっかけから2〜3か月後に脱毛が目立ち始めます。
参考:Telogen Effluvium: A Review of the Literature
テロゲン・エフルビウムは男女ともに起こりますが、女性のほうが医療機関を受診する割合が高い傾向があります。
急性の場合は原因が取り除かれれば約95%のケースで自然回復するとされますが、慢性化すると6か月以上脱毛が続くこともあります。
もし心当たりのあるストレスや体調変化があったとしても、抜け毛の量が明らかに多い状態が続く場合は、AGAやFAGAとの合併がないか確認するためにも、専門のクリニックで診てもらうのが安心です。
ストレスと自律神経の乱れ

精神的なストレスが抜け毛に関係するというのは、多くの方が感覚的に理解しているかもしれません。
実際、ストレスと脱毛の関連は科学的にも裏付けられています。
強いストレスを感じると、体内のコルチゾール(ストレスホルモン)の分泌量が増加します。
コルチゾールの過剰分泌は、毛包周辺のプロテオグリカン(髪の成長を支えるタンパク質複合体)の合成を低下させ、分解を促進します。
参考:Integrative and Mechanistic Approach to the Hair Growth Cycle and Hair Loss

この結果、成長期から休止期への移行が加速し、抜け毛の増加につながるのです。
また、ストレスは自律神経のバランスを崩し、頭皮の血流低下を引き起こすこともあります。
血流が悪化すると、毛母細胞に栄養や酸素が十分に届かなくなり、髪の成長がさらに妨げられます。
多くの方が見落としがちですが、ストレスそのものが抜け毛を引き起こし、抜け毛が増えたことでさらにストレスを感じるという悪循環に陥るケースは珍しくありません。
ホルモンバランスの変化

ホルモンバランスの変動も、抜け毛が増える大きな要因です。
女性の場合は特にわかりやすく、出産後にエストロゲンが急激に低下することで「産後脱毛(テロゲン・グラビダルム)」が起こることがあります。
妊娠中はエストロゲンの影響で成長期が延長し、抜け毛が減る傾向があります。
しかし、出産を機にホルモンバランスが急変すると、延長されていた成長期の毛髪が一斉にテロゲン期へ移行し、産後2〜5か月で大量の抜け毛として現れるのです。
参考:Telogen Effluvium: A Review of the Literature
さらに、更年期におけるエストロゲンの減少もFPHL(女性型脱毛症)の発症と密接に関連しています。
エストロゲンとテストステロンのバランス、とりわけエストロゲンの相対的な低下が、女性の薄毛進行に関与するという研究報告もあります。
参考:Integrative and Mechanistic Approach to the Hair Growth Cycle and Hair Loss
男性においても、加齢に伴うホルモン変動は無視できません。
テストステロンの代謝産物であるDHTの毛包への感受性が遺伝的に高い場合、年齢を重ねるごとに薄毛が進行しやすくなります。
こう考えると、ホルモンの影響による脱毛は男女問わず避けがたい面がある一方で、早期に対処することで進行を遅らせられる可能性があるともいえます。
栄養不足と食生活の乱れ

髪の毛は主にケラチンというタンパク質で構成されており、成長には十分な栄養素が必要です。
極端なダイエットや偏った食生活が続くと、毛母細胞への栄養供給が滞り、ヘアサイクルが乱れやすくなります。
特に注目すべきなのは、タンパク質、鉄分、亜鉛、ビタミンDの不足です。
ある研究では、テロゲン・エフルビウムやAGAの患者に必須アミノ酸(ヒスチジン、ロイシン、バリン)の欠乏が高い割合で認められています。
テロゲン・エフルビウムの患者の約98%にロイシン欠乏が見られたというデータもあります。
参考:Integrative and Mechanistic Approach to the Hair Growth Cycle and Hair Loss
鉄分に関しても、世界的に最も多い栄養素欠乏のひとつであり、鉄不足がテロゲン・エフルビウムの発症に寄与する可能性が指摘されています。
ビタミンDもまた、毛包の正常なサイクルに不可欠なビタミンです。
男性のAGA患者において、健康な対照群と比べてビタミンDの血中濃度が有意に低かったという報告があります。
参考:Integrative and Mechanistic Approach to the Hair Growth Cycle and Hair Loss
亜鉛不足についても、312名の脱毛症患者(AA・AGA・テロゲン・エフルビウム)を調べた研究で、健康な対照群と比較して血清亜鉛値が有意に低いことが確認されています。
参考:Integrative and Mechanistic Approach to the Hair Growth Cycle and Hair Loss

なお、「たくさんサプリメントを摂れば髪に良いのでは」と考える方もいるかもしれませんが、過剰摂取はかえって逆効果になることもあります。
例えば、ビタミンAの過剰摂取は脱毛を引き起こすことが報告されており、ビタミンEの過剰摂取は甲状腺ホルモンの産生を低下させて間接的に髪に悪影響を及ぼす可能性があります。
参考:Integrative and Mechanistic Approach to the Hair Growth Cycle and Hair Loss
栄養バランスの見直しは大切ですが、自己判断でのサプリメント大量摂取は避け、不安がある場合はクリニックで血液検査を受けた上で指導を仰ぐのが安全です。
甲状腺機能の異常

意外と見落とされがちな原因のひとつが、甲状腺の機能異常です。
甲状腺ホルモンは、毛包の幹細胞を活性化させてヘアサイクルを正常に維持する上で重要な役割を担っています。
甲状腺機能が低下(甲状腺機能低下症)しても、過剰に亢進(甲状腺機能亢進症)しても、いずれの場合もびまん性の脱毛が起こる可能性があります。
参考:Integrative and Mechanistic Approach to the Hair Growth Cycle and Hair Loss
なぜならば、甲状腺ホルモンのシグナルは毛包の幹細胞ニッチ(バルジ領域)からの幹細胞動員に必須とされており、ホルモン量が不足すると幹細胞がバルジ領域に蓄積して活性化されにくくなります。
一方で、甲状腺ホルモンが過剰に分泌され続けると、前駆細胞の分化が促進されすぎて幹細胞が枯渇し、やはり脱毛につながります。
びまん性の脱毛のみが唯一の症状として現れるケースもあるため、抜け毛が増えた原因に心当たりがない場合は、甲状腺の検査も視野に入れておくとよいでしょう。
こうした検査は、AGAクリニックでも血液検査の一環として実施してもらえる場合があります。
薬の副作用による脱毛

服用している薬が抜け毛の原因になっているケースも、実は少なくありません。

テロゲン・エフルビウムを引き起こす可能性のある薬剤としては、以下のようなものが報告されています。
- 経口避妊薬(ピル)
- β遮断薬(高血圧治療薬)
- ACE阻害薬(高血圧治療薬)
- レチノイド(ビタミンA誘導体)
- 抗凝固薬(ヘパリンなど)
- 抗てんかん薬
- 抗うつ薬
参考:Telogen Effluvium: A Review of the Literature
薬剤性の脱毛は、服用開始から約12週間後に発症するのが一般的です。
また、用量の変更がきっかけになることもあります。
もし新しい薬を飲み始めた後に抜け毛が増えたと感じた場合は、自己判断で薬をやめるのではなく、主治医に相談して代替薬への変更を検討するのが適切です。
頭皮環境の悪化

毎日のヘアケアや生活習慣が頭皮に影響を与え、それが抜け毛の増加につながるケースもあります。
脂漏性皮膚炎やフケ症など、頭皮に慢性的な炎症がある場合、毛包周辺に炎症性細胞が集まり、髪の成長を阻害することがあります。
AGA患者の頭皮生検を行った研究では、約36%のサンプルで中等度から重度の毛包周囲のリンパ球浸潤が認められ、これは対照群の約9%と比較して有意に高い割合でした。
参考:Integrative and Mechanistic Approach to the Hair Growth Cycle and Hair Loss
頭皮の炎症は、それ自体が独立した脱毛原因になるだけでなく、AGAの進行を加速させる因子としても注目されています。
逆に言えば、頭皮環境を健全に保つことは、抜け毛対策の基本中の基本です。
洗髪の頻度やシャンプーの種類を見直すことも効果的ですが、根本的な問題がある場合は専門家に頭皮の状態を診てもらうことが解決への近道になります。
睡眠不足と生活習慣の乱れ

睡眠は、髪を含む全身の細胞の修復と再生に欠かせない時間です。
睡眠の質が低いと、成長ホルモンの分泌が十分に行われず、毛母細胞の分裂活動が低下する可能性があります。
また、慢性的な睡眠不足はコルチゾールの分泌増加にもつながります。
前述の通り、コルチゾールの過剰分泌は毛包のプロテオグリカン合成を低下させ、ヘアサイクルの乱れを引き起こします。
喫煙や過度な飲酒も、頭皮の血流低下や栄養吸収の妨げとなるため、間接的に抜け毛のリスクを高める要因です。
このように、生活習慣の一つひとつが髪の健康に影響を与えています。
ただし、生活習慣の改善だけでは解決が難しいケースも少なくないため、「生活を整えても抜け毛が止まらない」と感じたら、それはAGAやFAGAの進行サインである可能性を考慮してください。
物理的なダメージと牽引性脱毛

ヘアスタイルやヘアケアの方法が、抜け毛の直接的な原因になっていることもあります。
きつく結んだポニーテールやお団子ヘアを長時間続けると、毛根に持続的な引っ張りの力がかかり、牽引性脱毛症を引き起こすリスクがあります。
牽引性脱毛症は、初期であれば髪型を変えることで回復する可能性がありますが、長期間続けると毛包が瘢痕化して永久的な脱毛になることもあるため注意が必要です。
他にも、過度なブリーチやパーマ、熱いドライヤーの風を至近距離で当てる習慣なども、髪のキューティクルを傷め、切れ毛や脱毛を促進する原因になりえます。
髪をかきあげた際に抜ける毛が短く途中で折れているような場合は、物理的なダメージによる切れ毛の可能性が高いです。
この場合はヘアサイクルの異常というよりも、髪そのものの強度が落ちている状態なので、スタイリング方法やケア用品を見直すことで改善が期待できます。
髪の毛がかきあげるだけで抜けるときの対処方法
ここまで、髪をかきあげたときに抜ける原因について詳しく見てきました。
では、実際に抜け毛が気になる場合にどのような行動を取ればよいのか、具体的な対処方法を見ていきましょう。
まずは自分の抜け毛の状態を把握する


対処の第一歩は、現在の抜け毛の量と状態を客観的に把握することです。
おすすめの方法のひとつとして、シャンプー時に排水口をガーゼなどで覆い、抜けた毛を数日間カウントしてみるやり方があります。
1日あたり100本を大きく超えるペースで抜け続けている場合や、細く短い毛が多い場合は、専門クリニックでの検査を検討するタイミングです。
ちなみに、クリニックで行われるトリコスキャンやマイクロスコープによる頭皮検査では、成長期と休止期の毛髪比率、毛髪の太さ、毛包のミニチュア化の有無などを正確に評価できます。
自分では判断がつかない微妙な変化も、専門の検査なら早い段階でキャッチすることが可能です。
AGA・FAGA治療という選択肢

抜け毛の原因がAGAやFAGAである場合、現時点で最も科学的根拠のある対処法は、専門クリニックでの投薬治療です。
男性のAGA治療で広く用いられているのが、フィナステリド*5とミノキシジル*6です。
フィナステリドは、5αリダクターゼ(タイプ2)を阻害してDHTの生成を抑制する内服薬です。
1,553名の男性を対象とした臨床試験では、フィナステリド1mg/日の服用により、2年間で約66%の被験者に髪の再成長が認められ、約33%では現状維持、進行が見られたのはわずか約1%にとどまりました。
参考:Male pattern androgenetic alopecia

ミノキシジルは、頭皮の血流を促進して毛母細胞の活性化を図る外用薬です。
男性用の5%製剤と、女性向けの2%もしくは1%製剤が一般的に使われています。
女性のFAGA治療では、ミノキシジル外用薬に加えて、スピロノラクトン*7などの抗アンドロゲン薬が処方されることもあります。
ここで注意しておきたいのは、フィナステリドは男性専用の薬であり、妊娠中の女性や妊娠の可能性がある女性は触れることすら避ける必要があるという点です。
女性の治療法は男性とは異なるため、必ず専門のクリニックで適切な診断を受けた上で、自分に合った治療プランを組み立ててもらうことが大切です。
なお、AGA治療には副作用のリスクもあります。
フィナステリドでは性欲減退が約1.8%の割合で報告されていますし、ミノキシジルでは頭皮のかゆみやかぶれが出ることがあります。
参考:Male pattern androgenetic alopecia

メリットだけでなく、こうしたデメリットも含めてクリニックでしっかり説明を受け、納得した上で治療に臨むのが理想です。
生活習慣の中で意識したいポイント

投薬治療と並行して、日常生活の中でも抜け毛のリスクを下げるために意識できることはいくつかあります。
まず食事面では、良質なタンパク質の摂取を心がけてください。
魚、卵、大豆製品、赤身の肉などに含まれるアミノ酸は、髪の主成分であるケラチンの材料になります。
鉄分や亜鉛は、ほうれん草、牡蠣、レバーなどの食品から意識的に摂ることが望ましいです。
ビタミンDは日光浴によって体内で合成されますが、室内で過ごす時間が長い方は不足しがちなため、きのこ類や魚介類を積極的に食べるか、必要に応じてサプリメントの活用も検討しましょう。
睡眠に関しては、成長ホルモンの分泌が活発になる入眠後の深い睡眠(ノンレム睡眠)を確保するために、就寝前のスマートフォン操作を控え、寝室の環境を整えることが効果的です。
運動も、血流改善とストレス軽減の観点から髪の健康に好影響を与えます。
ただし、繰り返しになりますが、生活習慣の改善はあくまでサポート的な位置づけです。
AGAやFAGAのように遺伝的・ホルモン的な原因が主である場合、生活改善だけで進行を完全に止めることは難しいと考えてください。
頭皮ケアで注意すべきこと

頭皮を清潔に保つことは抜け毛対策の基本ですが、やりすぎは逆効果になることがあります。
1日に何度もシャンプーをすると、頭皮の皮脂が過剰に取り除かれ、かえって皮脂分泌が増えたり、頭皮が乾燥して炎症を起こしたりする場合があります。
シャンプーは基本的に1日1回、ぬるめのお湯で丁寧に洗い流す程度で十分です。
洗髪時には、爪を立てずに指の腹で優しく頭皮をマッサージするように洗うことを意識してみてください。
シャンプーの成分にも注意が必要で、刺激の強い高級アルコール系界面活性剤よりも、アミノ酸系の洗浄成分を使った製品のほうが頭皮への負担は少ない傾向にあります。
ドライヤーを使う際は、熱風を至近距離で当て続けるのではなく、20cm以上離して温風と冷風を交互に使いながら乾かすのが理想的です。
なお、育毛シャンプーや育毛トニックについては、頭皮環境を整える効果は期待できるものの、AGA・FAGAによる脱毛そのものを止める力はありません。
過度な期待を持たず、あくまで補助的な手段として取り入れるのが現実的です。
やってはいけないNG行動

抜け毛が気になるあまり、やってしまいがちな行動の中に、実は逆効果になるものがいくつかあります。
- 抜け毛を気にして何度も髪を引っ張ってチェックする。頻繁に毛を引っ張ると、成長期の健康な髪まで抜いてしまうリスクがあります。
- インターネットの情報だけで自己判断し、海外製の未承認薬を個人輸入して使用する。成分や用量が不明確な製品は、重大な副作用を引き起こす可能性があります。
- 「3か月様子を見よう」と問題を先送りにする。特にAGAやFAGAは進行性の脱毛症であるため、放置した期間が長いほど元の状態に戻すのが難しくなります。
- 根拠のない民間療法や高額な育毛グッズに費用をかける。科学的なエビデンスのない方法に時間とお金を費やしている間にも、進行は止まりません。
特に強調したいのは、「様子見」をしている間にも脱毛が進行するリスクがあるという点です。
「まだ大丈夫かもしれない」と感じていても、早い段階でAGAクリニックに相談することが、将来の髪を守るための最善策です。
多くのAGAクリニックでは無料カウンセリングを実施しているため、まずは気軽に足を運んでみるのがよいでしょう。
AGAクリニックに相談するタイミング

「クリニックに行くほどではないかも」と迷っている方もいるかもしれません。
しかし、以下のような状態にひとつでも当てはまるなら、なるべく早くAGAクリニックへの相談をおすすめします。
- 髪をかきあげたときに、以前より明らかに多くの毛が手につくようになった。
- 分け目が広がった、または頭頂部の地肌が目立つようになった。
- 家族(特に父方・母方)に薄毛の人がいる。
- シャンプー時の抜け毛の量が目に見えて増えた。
- 髪のハリやコシがなくなり、セットが決まらなくなった。
- 抜け毛の中に、細く短いうぶ毛のような毛が多く混じっている。
AGAクリニックでは、マイクロスコープによる頭皮診断、血液検査、遺伝子検査など、多角的な視点から脱毛の原因を特定してくれます。
原因がAGA・FAGAであれば投薬治療の提案を受けることができますし、テロゲン・エフルビウムや栄養不足、甲状腺異常が原因であれば、それに応じた適切な対処法を案内してもらえます。
もちろん、検査の結果「治療は不要」と判断されるケースもあります。
それはそれで安心材料になるので、「相談=治療開始」ではないということを覚えておいてください。
大切なのは、不安を抱えたまま時間を過ごさないことです。
まとめ:髪の毛がかきあげるだけで抜ける場合は早めに専門クリニックへ相談しよう

記事のポイントのまとめです。

ここまでの内容を踏まえて、対処のステップを改めて確認しておきましょう。
- まず、自分の抜け毛の量と質を客観的に観察する。抜けた毛の本数、太さ、毛根の形状をチェックする。
- 日常生活では、バランスの良い食事、十分な睡眠、適度な運動を心がけ、頭皮に過度な負担をかけないヘアケアを実践する。
- 抜け毛が明らかに増えている、または地肌が透けてきたと感じた時点で、なるべく早くAGAクリニックに相談する。
- クリニックでの診断に基づき、必要であればフィナステリドやミノキシジルなどのエビデンスに基づいた治療を開始する。
- 治療と生活習慣の改善を並行して継続し、定期的に経過を確認する。
早めの行動が、将来の自分の髪を守る最大のポイントです。
髪をかきあげたときの抜け毛が「ただの生え変わり」なのか「進行性の脱毛のサイン」なのかは、専門家でなければ正確には判断できません。
「ちょっと気になるな」と思った段階が、クリニックに相談するベストなタイミングだと考えてください。




































































































































































































































































